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リーダー決定!
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二番目ノコタン。
「次は私の番ね。素潜りで何匹も捕まえたぜ。
ほらこのイカなんか最高さ。
その他にもアジやタイの仲間など豊富な魚が手に入った。大漁大漁」
強敵出現。さすがはノコタン。一人で旅をしてきただけある。
爺さんみたいなへまはしないか。
だがそれでもよく見ればおかしなところがある。
本人はまったく気づいてないんだろうな。
やはりまだまだだな。リーダーには相応しくない。
リーダーは俺だ!
可哀想だけど指摘することに。
「これは何だ? 」
イカについてる変な物体。
「おいおい気にするなよな。せっかく苦労して獲ってきた巨大イカだぜ。
食べなけりゃ損だろ? 」
ノコタンはシカちゃんであって魚ちゃんではないのでその手の知識がない。
俺もないが経験がある。あの日の苦い経験が。
「うげ…… 動いておるのう気持ち悪い…… 」
爺さんは遠慮すると言い出した。俺もそうしようかな。
「これはアニーサ。海の精霊アニーサが憑りついてるそうです。
食べると当たると言われてます。お気をつけください」
そう言ってノコタンに突っ返す。
さすがはアトリ。ロボットだけに知識はあるな。
俺も気づいてたんだよな。第一世界ではアニーサに苦労した覚えがある。
楽しみにしていたのにせっかくのイカ焼きが食えなかったんだよな。
あーあの頃が懐かしいよ。
アトリに感心するもなぜか睨んでいる。
どうやらまたロボットだと思ったことがばれたらしい。
言うのも思うのも禁止なんてありかよ?
ちょっとした冗談なのに。コミュニケーションじゃないか。
怒っちゃって。そこが可愛いところでもあるが。
アニーサ塗れのイカ。これはマイナスだな。
「アニーサだよ! 」
ダメだ。ノコタンがおかしくなった。
それにしてもノコタンの奇跡の復活もあって一番勢いに乗ってるのにまだ爪が甘い。
俺はアトリの方を味方につけてるんだぜ?
「お待たせしました。ご主人様どうぞ」
ようやくお披露目か。辛かった。長かった。でも……
まずヤシの実を二つ。
結局六つあったヤシの実もエネルギー補給にとついつい飲み過ぎてしまい二個に。
我慢できなかったんだよな。喉って渇くと止まらなくなる。
恐らく軽い脱水症状を起こしたんだろうな。
これでは無計画と言われても仕方がない。
爺さんから奪ったのもある。どうやら気づかれてなかったようだが。
続いて花。一応は食べれるものを選んでみたが試してみないと分からない。
それにはパッチテストが良いだろう。
まず花を手に擦る。問題なければ顔で試す。
最後に舌で試す。
これで体に症状が現れなければ食べられると判断していい。
ただ気をつけるべきは症状が遅れて出る場合。
まあそれでも死にはしないだろうが。毒性が低い訳だから。
そして極めつけはカエル一匹。
これまた食欲の湧かない見た目。でも食べるとうまいんだよな。
「きゃああ! 」
ノコタンが叫びだす。意外にも女の子らしい。
「ほほほ…… 儂と似たようなものじゃな。愚か者め! 」
自覚してるらしい。だったら持って来るなよな爺さん。
カタツムリも幼虫も食えるか!
「そ…… それでは判定します」
アトリも動揺。波乱の予感。
誰一人としてまともなものを持ってこなかった。
爺さんは選択ミスと妨害に遭ったことが原因。プラス強欲なところも。
ノコタンは釣りは上手く行ったがさすがにアニーサまで気が回らなかった。
獲物を丹念に調べずに持って来てしまったことが原因。
俺は俺で経験値が浅いのとライバルを気にし過ぎたことが原因。
さあこれでリーダーが決まる。
仮に誰がリーダーになるにしても恨みっこなしだ。
リーダーが決まったら他の者はリーダーに従う。
当然のこと。前回のようなイチャモンはなしだぜ。
「厳選な選考の結果リーダーに選ばれたのはご主人様です! 」
食糧対決は俺の勝ち。
こうして正式にリーダーに選出された。
何と俺がリーダーらしい。
あまり自信はなかったが爺さんが自滅したのが大きかったのだろう。
ちなみに一番近いのは爺さんだったはずだ。
そしてノコタンも女性として初のリーダー。
その二人が共倒れしたから若手のホープである俺が選ばれた。
ただこれなら多数決で良かったのでは?
二度もやるのは時間も手間もかかり無駄では?
何はともあれ俺がリーダーになった。
次はチーム名を決めるとしよう。
続く
「次は私の番ね。素潜りで何匹も捕まえたぜ。
ほらこのイカなんか最高さ。
その他にもアジやタイの仲間など豊富な魚が手に入った。大漁大漁」
強敵出現。さすがはノコタン。一人で旅をしてきただけある。
爺さんみたいなへまはしないか。
だがそれでもよく見ればおかしなところがある。
本人はまったく気づいてないんだろうな。
やはりまだまだだな。リーダーには相応しくない。
リーダーは俺だ!
可哀想だけど指摘することに。
「これは何だ? 」
イカについてる変な物体。
「おいおい気にするなよな。せっかく苦労して獲ってきた巨大イカだぜ。
食べなけりゃ損だろ? 」
ノコタンはシカちゃんであって魚ちゃんではないのでその手の知識がない。
俺もないが経験がある。あの日の苦い経験が。
「うげ…… 動いておるのう気持ち悪い…… 」
爺さんは遠慮すると言い出した。俺もそうしようかな。
「これはアニーサ。海の精霊アニーサが憑りついてるそうです。
食べると当たると言われてます。お気をつけください」
そう言ってノコタンに突っ返す。
さすがはアトリ。ロボットだけに知識はあるな。
俺も気づいてたんだよな。第一世界ではアニーサに苦労した覚えがある。
楽しみにしていたのにせっかくのイカ焼きが食えなかったんだよな。
あーあの頃が懐かしいよ。
アトリに感心するもなぜか睨んでいる。
どうやらまたロボットだと思ったことがばれたらしい。
言うのも思うのも禁止なんてありかよ?
ちょっとした冗談なのに。コミュニケーションじゃないか。
怒っちゃって。そこが可愛いところでもあるが。
アニーサ塗れのイカ。これはマイナスだな。
「アニーサだよ! 」
ダメだ。ノコタンがおかしくなった。
それにしてもノコタンの奇跡の復活もあって一番勢いに乗ってるのにまだ爪が甘い。
俺はアトリの方を味方につけてるんだぜ?
「お待たせしました。ご主人様どうぞ」
ようやくお披露目か。辛かった。長かった。でも……
まずヤシの実を二つ。
結局六つあったヤシの実もエネルギー補給にとついつい飲み過ぎてしまい二個に。
我慢できなかったんだよな。喉って渇くと止まらなくなる。
恐らく軽い脱水症状を起こしたんだろうな。
これでは無計画と言われても仕方がない。
爺さんから奪ったのもある。どうやら気づかれてなかったようだが。
続いて花。一応は食べれるものを選んでみたが試してみないと分からない。
それにはパッチテストが良いだろう。
まず花を手に擦る。問題なければ顔で試す。
最後に舌で試す。
これで体に症状が現れなければ食べられると判断していい。
ただ気をつけるべきは症状が遅れて出る場合。
まあそれでも死にはしないだろうが。毒性が低い訳だから。
そして極めつけはカエル一匹。
これまた食欲の湧かない見た目。でも食べるとうまいんだよな。
「きゃああ! 」
ノコタンが叫びだす。意外にも女の子らしい。
「ほほほ…… 儂と似たようなものじゃな。愚か者め! 」
自覚してるらしい。だったら持って来るなよな爺さん。
カタツムリも幼虫も食えるか!
「そ…… それでは判定します」
アトリも動揺。波乱の予感。
誰一人としてまともなものを持ってこなかった。
爺さんは選択ミスと妨害に遭ったことが原因。プラス強欲なところも。
ノコタンは釣りは上手く行ったがさすがにアニーサまで気が回らなかった。
獲物を丹念に調べずに持って来てしまったことが原因。
俺は俺で経験値が浅いのとライバルを気にし過ぎたことが原因。
さあこれでリーダーが決まる。
仮に誰がリーダーになるにしても恨みっこなしだ。
リーダーが決まったら他の者はリーダーに従う。
当然のこと。前回のようなイチャモンはなしだぜ。
「厳選な選考の結果リーダーに選ばれたのはご主人様です! 」
食糧対決は俺の勝ち。
こうして正式にリーダーに選出された。
何と俺がリーダーらしい。
あまり自信はなかったが爺さんが自滅したのが大きかったのだろう。
ちなみに一番近いのは爺さんだったはずだ。
そしてノコタンも女性として初のリーダー。
その二人が共倒れしたから若手のホープである俺が選ばれた。
ただこれなら多数決で良かったのでは?
二度もやるのは時間も手間もかかり無駄では?
何はともあれ俺がリーダーになった。
次はチーム名を決めるとしよう。
続く
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