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第一章
21.招待状
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【アベルside】
あれから数日経った頃、いつも通り3人と穏やかに紅茶を飲みながらボケーッとしてるとアークの使用人が部屋に入ってきて手紙を渡していた。
「誰から」
「アベルの友達からのようだな」
「おっ!まじで」
手紙を受け取って中身を確認すると、エイトらしい文だった。
アベルへ
やぁアベル元気かい?僕は相変わず楽しい毎日を過ごしているよ。
生憎今はとても忙しいから会えないんだ。
来週辺りなら仕事が落ち着くからその時に日にちと居場所をまた手紙で届けて欲しな。
君からの招待楽しみにしてるよ。
エイトより
「来週なら俺の友達大丈夫っぽいから呼んでいい?」
「あぁいいぞ」
「てかアベル本当に僕達以外に友達いたんだね」
「我は未だに驚きが隠せない」
「いやいや、真顔だしいつもと変わらないから分かりにくいわ」
ゲラゲラと笑いながら話しているとエリックがエイトの事が気になっていた。
「アークとアベルは知ってるっぽいけどエイト君っどんな感じなの?」
「え"っ!?」
「なんで驚いてんだよ?」
「いや、アベルには悪いが彼をどう良く言えばいいか分からなくてな」
「はぁ?普通の市民で前髪長くて顔見えないけどスタイルの良い優しい奴だろ」
「……本当に言ってるのか?」
「うん?」
ガチで困惑してたから謎めいてるとエリックが整理した。
「アークとアベルとの間で何か印象が違ってるぽいね」
「だが、その相手に送って返事が返ってきたという事は同じ人物だろう」
「確かにそうだけど…俺が知ってる彼とは全く逆だからさ」
「そうなんか」
「あぁ。俺が知ってる姿とは全く逆だけど、アベルに見せた方が本性かもしれないな」
「逆にアークが知ってるエイトってどうゆう感じなの?」
「……俺が言うより会って見た方がいいだろう。」
なんでそこまで頑なに言いたくないんだよ!?
えっ??まさかエイトって普通の市民じゃないのか。
「アークがそこまで言いたくないって余っ程ヤバい奴ってことじゃん」
「王国騎士団長ですら口に出したくない奴と友人とは流石はアベル。友人の幅がひろいな」
ケインは凄いとオーラを出しながら微笑んでるけど2人に至っては何かを察して怯えていた。
そんなに怯えるって本当にヤバい奴なのか…。
「まっまぁ、流石に俺の親友達に手を加える事はしないと思うから安心しろよ!!」
「そっそうだな!」
「うっうん!」
「これでひとまずエイトの話は終わりな」
「そうだな。
次は我たちが作る骨董屋の話し合いをしよう」
「「さんせ~」」
ケインが話を逸らしてくれたおかげで何とかエイトの話は終わり。骨董屋の件も結構進んだ。
ーーーーー1週間後
今日はエイトが来る日でワクワクしながら待っていると準備が終わったケインが話しかけてきた。
「ワクワクしているな」
「そりゃあ俺にとっては珍しい友達だし」
「…ふふ」
「笑うなよ!」
「可愛いな」
穏やかな表情でヨシヨシと頭を撫でられた。
女だったらイチコロ並のイケメン行動に、俺にも効果抜群で顔を真っ赤にして固まる。
「アベル?」
「えっと、」
恥ずかしいから止めろと言おうとした瞬間、エリックとアークが部屋に入ってきた。
「よぉ!準備終わったなら行こーぜ!」
「エイトの友達近くまで来てるっぽいから出迎えようよー」
「そっそうだな!!行こうぜ!!」
バッと勢いよく離れ、エリックの手を掴んで部屋から出ていった。
あの二人が来るまで外で待ってると心配そうにこちらを見て話しかけてくる。
「ケインと何かあった?」
「すげぇ優しい顔して頭撫でられた」
「あぁ~、お疲れ様です」
「うん」
「ケインはアベルの事世界一大好きだから慣れた方がいいと思うよ」
「…ん"~」
なんか照れて下を向いてると、遠くから馬車の音が聞こえて顔を上げると高級馬車が見えて固まる。
あれ?エイトって市民だよな??
チラッとエリックを見ると青ざめながらへたり込んで、小さい声で呟いた。
「あ、あの馬車って王族とか貴族の間で有名な裏組織の【テミス連合】じゃん」
「えっ!?裏組織!??」
そう叫ぶとアークとケインが急いで来て馬車を見ると驚いていた。
「あの馬車は我でも知ってるぞ」
「ケインも知ってるの!?」
「貴族なら誰でも知ってるだろう?」
当たり前だろっていうキョトンとした顔するけど、知らねぇよ!!って言いたい。
前世の記憶にそんなん無かったじゃん??
グルグルとそんな事を考えていると目の前に馬車が止まった。
そして次の瞬間、バリンッと割れる音と共に馬車のドアごと人が吹っ飛ばされた。
「え"ぇ!??」
「ふぅ、やっと着いたか」
何事も無かったかの様に吹っ飛ばされた人を踏んで馬車から出てきたのは自分が知っているエイトでは無かった。
「ダッダレデスカ」
「お前に招待状を貰ったエイトだが?」
「いや!俺の知ってる姿と違う!!」
目の前に居るのは老若男女全てを魅了するような美しいカーネリアンの力強い瞳をしたとんでもない程の美しい青年だった。
続く
【テミス連合】
隣国でもかなり有名なデカい裏組織。
悪に手を染めた貴族を次々と容赦なく消していく事から悪に手を染めた貴族達が常に怯えている。
頭領の【エイト】は謎に包まれているが実物を見たと言う人達は宝石の様に美しいが性格は冷酷だと言うが真実かは不明。
幹部も優秀な美男揃いと噂されている。
あれから数日経った頃、いつも通り3人と穏やかに紅茶を飲みながらボケーッとしてるとアークの使用人が部屋に入ってきて手紙を渡していた。
「誰から」
「アベルの友達からのようだな」
「おっ!まじで」
手紙を受け取って中身を確認すると、エイトらしい文だった。
アベルへ
やぁアベル元気かい?僕は相変わず楽しい毎日を過ごしているよ。
生憎今はとても忙しいから会えないんだ。
来週辺りなら仕事が落ち着くからその時に日にちと居場所をまた手紙で届けて欲しな。
君からの招待楽しみにしてるよ。
エイトより
「来週なら俺の友達大丈夫っぽいから呼んでいい?」
「あぁいいぞ」
「てかアベル本当に僕達以外に友達いたんだね」
「我は未だに驚きが隠せない」
「いやいや、真顔だしいつもと変わらないから分かりにくいわ」
ゲラゲラと笑いながら話しているとエリックがエイトの事が気になっていた。
「アークとアベルは知ってるっぽいけどエイト君っどんな感じなの?」
「え"っ!?」
「なんで驚いてんだよ?」
「いや、アベルには悪いが彼をどう良く言えばいいか分からなくてな」
「はぁ?普通の市民で前髪長くて顔見えないけどスタイルの良い優しい奴だろ」
「……本当に言ってるのか?」
「うん?」
ガチで困惑してたから謎めいてるとエリックが整理した。
「アークとアベルとの間で何か印象が違ってるぽいね」
「だが、その相手に送って返事が返ってきたという事は同じ人物だろう」
「確かにそうだけど…俺が知ってる彼とは全く逆だからさ」
「そうなんか」
「あぁ。俺が知ってる姿とは全く逆だけど、アベルに見せた方が本性かもしれないな」
「逆にアークが知ってるエイトってどうゆう感じなの?」
「……俺が言うより会って見た方がいいだろう。」
なんでそこまで頑なに言いたくないんだよ!?
えっ??まさかエイトって普通の市民じゃないのか。
「アークがそこまで言いたくないって余っ程ヤバい奴ってことじゃん」
「王国騎士団長ですら口に出したくない奴と友人とは流石はアベル。友人の幅がひろいな」
ケインは凄いとオーラを出しながら微笑んでるけど2人に至っては何かを察して怯えていた。
そんなに怯えるって本当にヤバい奴なのか…。
「まっまぁ、流石に俺の親友達に手を加える事はしないと思うから安心しろよ!!」
「そっそうだな!」
「うっうん!」
「これでひとまずエイトの話は終わりな」
「そうだな。
次は我たちが作る骨董屋の話し合いをしよう」
「「さんせ~」」
ケインが話を逸らしてくれたおかげで何とかエイトの話は終わり。骨董屋の件も結構進んだ。
ーーーーー1週間後
今日はエイトが来る日でワクワクしながら待っていると準備が終わったケインが話しかけてきた。
「ワクワクしているな」
「そりゃあ俺にとっては珍しい友達だし」
「…ふふ」
「笑うなよ!」
「可愛いな」
穏やかな表情でヨシヨシと頭を撫でられた。
女だったらイチコロ並のイケメン行動に、俺にも効果抜群で顔を真っ赤にして固まる。
「アベル?」
「えっと、」
恥ずかしいから止めろと言おうとした瞬間、エリックとアークが部屋に入ってきた。
「よぉ!準備終わったなら行こーぜ!」
「エイトの友達近くまで来てるっぽいから出迎えようよー」
「そっそうだな!!行こうぜ!!」
バッと勢いよく離れ、エリックの手を掴んで部屋から出ていった。
あの二人が来るまで外で待ってると心配そうにこちらを見て話しかけてくる。
「ケインと何かあった?」
「すげぇ優しい顔して頭撫でられた」
「あぁ~、お疲れ様です」
「うん」
「ケインはアベルの事世界一大好きだから慣れた方がいいと思うよ」
「…ん"~」
なんか照れて下を向いてると、遠くから馬車の音が聞こえて顔を上げると高級馬車が見えて固まる。
あれ?エイトって市民だよな??
チラッとエリックを見ると青ざめながらへたり込んで、小さい声で呟いた。
「あ、あの馬車って王族とか貴族の間で有名な裏組織の【テミス連合】じゃん」
「えっ!?裏組織!??」
そう叫ぶとアークとケインが急いで来て馬車を見ると驚いていた。
「あの馬車は我でも知ってるぞ」
「ケインも知ってるの!?」
「貴族なら誰でも知ってるだろう?」
当たり前だろっていうキョトンとした顔するけど、知らねぇよ!!って言いたい。
前世の記憶にそんなん無かったじゃん??
グルグルとそんな事を考えていると目の前に馬車が止まった。
そして次の瞬間、バリンッと割れる音と共に馬車のドアごと人が吹っ飛ばされた。
「え"ぇ!??」
「ふぅ、やっと着いたか」
何事も無かったかの様に吹っ飛ばされた人を踏んで馬車から出てきたのは自分が知っているエイトでは無かった。
「ダッダレデスカ」
「お前に招待状を貰ったエイトだが?」
「いや!俺の知ってる姿と違う!!」
目の前に居るのは老若男女全てを魅了するような美しいカーネリアンの力強い瞳をしたとんでもない程の美しい青年だった。
続く
【テミス連合】
隣国でもかなり有名なデカい裏組織。
悪に手を染めた貴族を次々と容赦なく消していく事から悪に手を染めた貴族達が常に怯えている。
頭領の【エイト】は謎に包まれているが実物を見たと言う人達は宝石の様に美しいが性格は冷酷だと言うが真実かは不明。
幹部も優秀な美男揃いと噂されている。
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