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第一章

11.居心地がいい

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馬車で寝ながら数時間くらいで隠れ家に着いた。
アークにエスコートされながら馬車を降りると、そこには豪邸があった。

「いや、何処か隠れ家なんだよ」

「えっと、僕達はお金あっても使わないからさ、どうせならって事で豪華にしたんだよねー」

「改めて考えると本当に隠れ家より別荘だ」

「そうだな、でもアベルが過ごすのだからこの位の家は当然だろう」

「いや、当然じゃないからな??」

「まぁまぁ!アベルの部屋もちゃんと作ってるから行こ行こ!」

テンションが上がったエリックに腕を引かれながら豪邸に足を踏み入れた。

当然だが内装は凄い豪華で使用人達も沢山いる。
コイツら稼いでんだなと思いながら部屋を案内され、最後に俺の部屋を紹介される。
だが、他の部屋と全くドアの作りからして違かった。

「なんで他の部屋とドア違うんだよ」

「それは我達がアベルの暮らしてる部屋を想像しながら作ったからな」

「内装も俺達の自信作だから早く見て欲しい」

「ほら開けてよアベル♪」

どんな成金みたいな部屋なんだろうと意を決して扉を開けると色々キラキラしてるが何処か落ち着いている雰囲気でとても気に入った。

「すげぇ」

テンションが上がって中に入るなりベッドにダイブするとふっかふかで笑顔が出た。

「アハハ、スゲェふかふか!!」

俺がはしゃいでる間に3人はソファに座りながら俺の行動に拝んでいた。

「うっ可愛い!!」

「普段は女王様みたいなアベルがベッドであんなにはしゃいでるとか可愛すぎないか?」

「我らだけの特権だな」

「ヤベェ!!枕もふかふか!!」

「「「……可愛なぁ」」」

そんな会話を聞こえてなくて充分はしゃぎ終えると3人の穏やかな顔で我に返り恥ずかしくなった。

「………忘れろ」

「「「断る」」」

「チッ」

アークの隣に座るとソファも座り心地良くて腕を掴んむ。

「どうしたんだ?」

「ソファもフカフカ」

「分かった、同じ物をアベルの家に送るよ」

「いや、お前らが居る場所が良いから要らない」

「ぐっ!!」

アークは顔を手で抑えながら悶えてた。

向かいに居る2人は羨ましそうに見ていた。

それから4人で骨董屋の話をしながら計画を進めているとケインがお腹を鳴らした。

「腹がすいた」

「そろそろご飯の時間だから使用人達が来るよ」

「そうか」

「俺はなんでも食べれるけどアベルは苦手なものとかあるか?」

「……野菜が嫌い」

ボソッと言うと3人は満面の笑みでこちらを見る。

「僕がアベルの野菜食べてあげるからね!」

「我は食事に好きな物があったらあげるぞ」

「俺もあげる」

「3人ともありがとな」

「「「当然だ」」」

その当然が1番嬉しいとは口に出さない。
すると使用人に食事の準備が出来たと呼ばれ4人で食堂に向かった。

まだ1日も経ってないのにずっとここで暮らしてぇと思った。
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