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第一章

3.能力を極める

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それから俺はバレない程度に周りからは聞き出した。
いま自分が8歳と分かり、それからの行動は早かった。
まず、家庭教師には怪しまれない様に8歳の能力と同じ様に抑え、休憩時間や寝る前は必ず父の部屋から拝借した(勝手に)剣術と銃と経済知識に関しての本を読み込みまくった。

剣術と銃は市民街に勝手に行って変装して同年代の奴らと戦ったりして経験を積んだ。
元々色んな事を学ぶのは好きだったし新しい事が身に付くのが楽しくてこの世界では趣味になっていた。

それから両親にも前世の分も含め沢山甘えて、俺が20歳の時に貴族開催のオークションで見た幻の品として高騰するオモチャや宝石などを強請って集めていた。
今の所、稼ぐ為には貴族専門の骨董屋をやろうかと考えている。
だから今の内に幻の品になる物は出来るだけ買い集めてとんでもない額で馬鹿な貴族に売ったら遊んで暮らせるだろう。
そんな事を考えてるとは知らない両親は可愛がり今日も俺に貢ぐ。


9歳になり俺は幼いながら大学で学ぶ経済学の所まで全て覚えた。
それと同時に筋肉が鍛え上げられ、剣術も銃も力を抜かなければ多分だが騎士団に匹敵するくらいには強くなった。
これでどんな奴が来ても自衛できるし近接戦の武術も出来るなら習いてぇなと思い食事の時に両親に頼んでみた。

「ねぇ父様」

「なんだいアベル♡」

「僕さ色んな体術学んでみたいんだけどダメかな?」

「「えっ!?」」

「身長小さいし剣術とか武術とか習ったことないからもしもの時に抵抗できるか心配になって」

「でっでもまだ9歳だし大丈夫よ」

「そのまま流れるまま中学校に通っても僕が勉強だけ出来るだけの根暗って他の奴らに舐められるのが想像出来て僕のプライドが許さないんだ!!」

バンっと食卓を叩いて震えると両親は、それ程プライドが耐えきれないのかと悟った。

「そっそうなのか!なら明日から直ぐに教師を呼ぶから安心しろ、な!母さん」

「えっえぇ、貴方が勉学以外にも興味が出た事が私達ははとても嬉しいわ!」

よっしゃ!チョロくて助かったわと口元で手を隠してニヤけながら席を立ち両親に順番に抱きついて笑顔を振りまいた。

「ありがとう父様、母様!僕2人に誇れるように絶対頑張るから!」

そう言ったら2人はウルっとしていた。

それから1年間、勉学と礼儀作法をする傍ら剣術や体術を習っていた。
剣術は裏でいくらでも出来るから知らない技だけを吸収して手を抜いて、武術をひたすら覚えて自分で更にトレーニング量を増やして体幹を極めた。

そして10歳の秋頃、遂にお前に婚約者が出来たぞと言われ遂に来たかと固唾を飲み緊張した。
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