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Dead End ユUキ・サクラ (24)
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「・・・・」
沈黙が続いている。重苦しい空気…
さっきまでさ~、資料をまとめていたんだよね。階段から誰か降りてくる音が聞こえてきたんだよね。
足音からお母さんだなってわかっていたから、特に気にすること資料をまとめる作業を続けていたんだけど、唐突に、髪の毛を櫛で梳かし始めるんだよね、誰のかって?当然、私をだよ。
やさしくやさしく…ていねいにていねいに…なんどもなんども…櫛が髪の間を通っていく。
その手からは慈しむといった感情は一切なく、伝わってくるのは虚無…虚無になろうとしている悲しみの心…
きっと、外で何かあったんだろう、こんなお母さんをみたこ…と、ないわけじゃない…
初めて会ったとき、あの時期かな?時折、独り物憂げな雰囲気で外を…遠い遠い何処かを見ている時があった…
今も、そんな感じが伝わってくる。誰か亡くなったのだろう。お母さんの大事な人が…
葬儀に参加できなくてごめんなさいとしか、言いようが無い。
されるがままに、お母さんのしたいに様にしてもらっていると、段々と櫛を持つ手が震えてきている?
髪から櫛が離れていく?どうしたのだろうかと、振り返ろうとしたら、机の上に二本の小さな槍が置かれる…
あれ?これって勇気くんとユキさんの槍…一目見てわかる。うん、あの二人の槍だ?どうしてお母さんが持っているのだろうか?
振り返ると
「・・・・」
歯を食いしばりながら必死に笑みを浮かべようと、口角を震わせている人が居る…でも、目が泣いている。
どうしたの?っと声を掛けたいが声が出ない、二人の視線が私の喉を突き刺し、声を出すことが出来なかった…
「あなた、は・・・あなただけは・・・私が守るから、ね」
大粒の涙を流し抱きしめられる…そっと、背中に手を回し抱きしめ返す…
これでいいんだよね?勇気くん?ユキさん?
少し離れた場所から私達を見ている二人が頷いてくれる
長い時間、お母さんが涙が枯れるまで、ただただ、抱きしめあった。
長い沈黙の後、ゆっくりと離れたお母さんの顔には、破滅的な笑顔、死を悟った者、未来を諦めた者だけが宿す笑顔で行ってくるねっと一声だけ言葉を残して去って行った。
私の喉は塞がったまま、行ってらっしゃいっと声を出すことが出来なかった。
私も出来る限りの笑顔で、何とか歯を食いしばって笑顔で彼女を見送った。その背中からは死臭が漂っていた…
階段の音が聞こえなくなる。
机の上に置かれた槍を手に取り、少し離れた場所に居る二人に渡す
二人は笑顔で受け取ってくれた。本当は相手をしてあげたいんだけど、資料を逸早くまとめたいから、ごめんね。
頷いてくれる、待っている間は部屋の片づけをしてくれるみたい。
もう、試験管の中は空っぽ、経過観察する必要はない。素材も…残った素材どうしようかな?実験はもうまとめるだけだけど、余った素材は勿体ないよね?
どうしようかな?何か、他の物を研究してもいいかな?ついでだし。
そうと決まれば、資料をまとめている間、勇気くんにお願いしよう。
勇気くんに素材のばらし方を伝えて、各素材を使う部分だけ、必要な部分だけを解体してもらう様にお願いすると、頷いてくれる。
ユキさんは、いらない部分を捨てたり、部屋の掃除とか、私の点滴とかを交換するの手伝ってもらっても良いかな?困った顔をしている。
点滴がわからない?それじゃ、点滴はいいや、部屋の掃除とかお願い、頷いてくれる。
さぁ、今日も三人で頑張ろうね!頷いてくれる。
ふわぁっとあくびしながら起き上がる。
暗い研究室には三人いる。あれ?一人増えてる。誰だろう?
声を掛けると、振り返ってくれる、なんだ、カジカさんか、珍しいね?どうしたの?外はいいの?
曖昧な笑顔で頷いてくれる、はっはーん?さてはサボりだな?まぁいいよ?偶には、ね。周りからの重圧から解放されたい気分ってのはあるよね。
あ!ここは、禁煙だからね?ぇ?もう、吸ってないって?そうなんだ、やっぱりアレが気になって?違うの?戦士としての力が衰えるから?そっか、持久力も低下する恐れがあるからね、賢い判断だと思うよ?
そんな事よりも、これはこれでいいのかって?えっと、今は何処までやってるの?
勇気くんがカジカさんにお願いした内容を教えてくれる、なるほど、錬金釜で成分の混合ってことだね、何分くらい経過したの?
まだ、5分も経っていない?なら、後10分はお願い!色が変わってきたら教えて。
頷いてくれる。
さて、私も資料をまとめる続きしないと~…はぁ、乱雑に書いた紙を整理整頓しながらまとめなおすのって大変。
でも、過去の…次代の私に託すために必要な情報に漏れがあるといけないから、一旦、まとめないとね。
このまとめるってのが凄く時間が掛かっちゃう!!実験そのものは終わりなんだけど、まだ外には出れない、メイドちゃんには申し訳ない事をしちゃったかも?
半年以内で出れそうにないや、っていうかもう、あれから何日経ったんだろう?
そんな事をぼんやりと考えていないでペンを取れって?もーうるさいなぁ、今からするよ。
勇気くんに注意されちゃったから、作業を始めないとね!へへ、皆が居ると、寂しくなくていいなぁ…
資料をまとめていると、カジカさんが暇なのか声を掛けてくる、もー、なーにー?
皆が聞きたくても聞けなかったことが聞きたい?なんだろう?っげ、私の実家の事?やだよ!言いたくない?なんでって、そりゃぁ…ぅ、ごめん。カジカさんの前でお父様の悪口は言いにくいなぁ…
カジカさんはお父さんの顔知ってるの?…知らないようで知っている?そっか、朧げに覚えているって感じ?なんだ。
でも、育ててくれた人の顔は忘れたことが無いっか、いいよね、そういう関係も。
そういえば、奥様とは最近どうなの?あ、顔をそむけた。話辛い内容だったら言わなくてもいいよ。
ん?カジカさんの奥様ってどんな人だって?そっか、そうだよね、ユキさんも勇気くんも会ったことないんだよね。
私は、実は王都に用事がある時に幾度か会ったことがあるから、知ってるけど、凄く綺麗な人だよ。
なに、驚いた顔してるの?一度だけじゃなかったのかって?そりゃぁ、うん。その…ごめん、ときおり、女将と一緒にカジカさんの様子を報告したり、その、してた。
ちょ、もう!怒らないでって!カジカさんが怒られるような、ないよぅ…いって、ないよぅ?…うわ、きのこと、とか…いって、ないよぅ?
目をそらして懺悔すると、どうしてバレたのか情報は何処からなのか、まさか、姫様が噛んでいるとはって嘆かないでよー!私が育成していた乙女部隊に手を出したのがいけないんだからねー!出すなら責任取れよ!…ぇ?取ってる?そうなの?お金は渡しに行ってるんだ、ふ~ん、まぁそれは知ってるけど、責任の取り方がそれでいいのかって
あ、目を逸らした!貴族の一員になれたんでしょ?婿入りしたんだから、一夫多妻制なんだから、奥様をときふせ…れなかったんだね。ごめん。泣かないで、五月蠅いから。
扱いが雑で酷くないかって?んーどうだろう、ユキさんもそう思う?ぇ、わからない?そんな困った顔してないでこっち側についてよ?ぇ?そういうの経験ないからわからない?んーむー、そっか、なら仕方がないかなっと、勇気くんは、どーせ、カジカさん側だろう?扱いが雑じゃないかって注意してくるんだから。ぁ、目を逸らした。
はぁ~あ、これだから男ってやつはー、綺麗な人がいたらすぐにちょっかいだすんだろーなー。まぁ、別にいいけどね、愛してくれるのなら。ね。
四人で談笑しながら、作業を続けていく、それから、ずっと、カジカさんが居て一緒に手伝ってくれる。
人が増えて楽しいなぁ…ね?楽しいよね?頷いてくれる。
腕から、冷たい何かが流れ込んでくる感覚がする?
目を開ける、ぁ、お母さん?…おはよう?どうしたの?…あ、点滴、変えてくれたんだ!ありがとう!へへ、お母さんは気が利くから好き
ベッドから立ち上がろうとすると優しく支えてくれる、へへ、嬉しいなぁ…
机まで付き添ってくれると、カジカさんの近くに大きな人が居る?あれ?女将も来てたの?お店はいいの?いいんだ、もう、誰も来ないから?…そっか、うん。
それよりも、聞いて欲しい事がある?どうしたの?…ぇ?女将も前にでたの?大丈夫だった?無理したら駄目だよ?女将は非戦闘員なんだから。
ぇ?あたいは戦士だから非戦闘員じゃないって?でも…うん、そうだね、女将は誰よりも強い戦士だよ。
それで、久しぶりの前線はどう、だった?…そっか、何とか戦えたんだ、怪我してない?笑顔で何も答えてくれない、怪我したんだね。
怪我しても、あたいには優秀な先生が居るから大丈夫って、言ってるけど、お母さんも前線に出たの?…そう、なんだ。
敵の数が多すぎて医療テントなんて用意する場所も無く、必死に傷ついた人を癒し続けてきた、かぁ。大変だったんじゃない?
昔を思い出して、昔と違って体が衰えているってわかっていても、年甲斐もなく張り切っちゃったんだ
わ!?びっくりした、おば、叔母様もいたの?急に声かけられてびっくりしちゃった…え!?叔母様も闘いに参加してたの!?っていっても、予め用意した魔道具を使って術士部隊に混ざって活躍していたんだ、ほへ~…どうだった?癒しの術以外を使った事なんてないから、新鮮だった?いい経験できた?
そか、ちょっと楽しかったんだ、へへ、血は争えないね、私も魔道具を使う時ちょっと、ううん、結構、血が湧きだつ感じがするもん。
アンタと一緒にするんじゃないって?こっちは、正当なる聖女様だぞ?攻撃に悦を感じたりなんてしていない?ふーん?っで、どの術が一番楽しかった?
火?悶え苦しむ姿がよかった?悦にはいってんじゃん…ちょ、ごめ、ごめんなさい!生意気言いました!手を上げないで、もー、叔母様は冗談が通じないなぁ~。
ほら、ユキさんも叔母様に何か言ってよー、暴力は聖女様がすることじゃないよって…急にふるなって?この中で一番叔母様を御せれそうなのはユキさんなんだもん。
ほら、ユキさんから言ってみてよ、暴力はダメだって…ほほ~ん。そんなしおらしい叔母様を見るの初めて、やっぱり愛しのダーリンの子供には弱いんだ?ほほ~ん?
ん?どうしたの女将とお母さん二人して呆れたような顔して?人の弱いところを突くなって?ぅ、反省します、ちょっと調子に乗りました。
ぅぅ、お母さんが三人いるみたいで、四面楚歌だよぉ…つってね、こうやって皆、みんな…一緒に入れるなんて思っても無かったから凄く、嬉しい。
えっと、私、お母さん、叔母様、女将、ベテランさん、ユキさんに…勇気くん。7人もいるんだ。
なのに、不思議と嫌じゃない、狭いとか感じない…へへ、不思議な感覚、悪くない、わるく、ない…
悪くない、よね?頷いてくれる。
沈黙が続いている。重苦しい空気…
さっきまでさ~、資料をまとめていたんだよね。階段から誰か降りてくる音が聞こえてきたんだよね。
足音からお母さんだなってわかっていたから、特に気にすること資料をまとめる作業を続けていたんだけど、唐突に、髪の毛を櫛で梳かし始めるんだよね、誰のかって?当然、私をだよ。
やさしくやさしく…ていねいにていねいに…なんどもなんども…櫛が髪の間を通っていく。
その手からは慈しむといった感情は一切なく、伝わってくるのは虚無…虚無になろうとしている悲しみの心…
きっと、外で何かあったんだろう、こんなお母さんをみたこ…と、ないわけじゃない…
初めて会ったとき、あの時期かな?時折、独り物憂げな雰囲気で外を…遠い遠い何処かを見ている時があった…
今も、そんな感じが伝わってくる。誰か亡くなったのだろう。お母さんの大事な人が…
葬儀に参加できなくてごめんなさいとしか、言いようが無い。
されるがままに、お母さんのしたいに様にしてもらっていると、段々と櫛を持つ手が震えてきている?
髪から櫛が離れていく?どうしたのだろうかと、振り返ろうとしたら、机の上に二本の小さな槍が置かれる…
あれ?これって勇気くんとユキさんの槍…一目見てわかる。うん、あの二人の槍だ?どうしてお母さんが持っているのだろうか?
振り返ると
「・・・・」
歯を食いしばりながら必死に笑みを浮かべようと、口角を震わせている人が居る…でも、目が泣いている。
どうしたの?っと声を掛けたいが声が出ない、二人の視線が私の喉を突き刺し、声を出すことが出来なかった…
「あなた、は・・・あなただけは・・・私が守るから、ね」
大粒の涙を流し抱きしめられる…そっと、背中に手を回し抱きしめ返す…
これでいいんだよね?勇気くん?ユキさん?
少し離れた場所から私達を見ている二人が頷いてくれる
長い時間、お母さんが涙が枯れるまで、ただただ、抱きしめあった。
長い沈黙の後、ゆっくりと離れたお母さんの顔には、破滅的な笑顔、死を悟った者、未来を諦めた者だけが宿す笑顔で行ってくるねっと一声だけ言葉を残して去って行った。
私の喉は塞がったまま、行ってらっしゃいっと声を出すことが出来なかった。
私も出来る限りの笑顔で、何とか歯を食いしばって笑顔で彼女を見送った。その背中からは死臭が漂っていた…
階段の音が聞こえなくなる。
机の上に置かれた槍を手に取り、少し離れた場所に居る二人に渡す
二人は笑顔で受け取ってくれた。本当は相手をしてあげたいんだけど、資料を逸早くまとめたいから、ごめんね。
頷いてくれる、待っている間は部屋の片づけをしてくれるみたい。
もう、試験管の中は空っぽ、経過観察する必要はない。素材も…残った素材どうしようかな?実験はもうまとめるだけだけど、余った素材は勿体ないよね?
どうしようかな?何か、他の物を研究してもいいかな?ついでだし。
そうと決まれば、資料をまとめている間、勇気くんにお願いしよう。
勇気くんに素材のばらし方を伝えて、各素材を使う部分だけ、必要な部分だけを解体してもらう様にお願いすると、頷いてくれる。
ユキさんは、いらない部分を捨てたり、部屋の掃除とか、私の点滴とかを交換するの手伝ってもらっても良いかな?困った顔をしている。
点滴がわからない?それじゃ、点滴はいいや、部屋の掃除とかお願い、頷いてくれる。
さぁ、今日も三人で頑張ろうね!頷いてくれる。
ふわぁっとあくびしながら起き上がる。
暗い研究室には三人いる。あれ?一人増えてる。誰だろう?
声を掛けると、振り返ってくれる、なんだ、カジカさんか、珍しいね?どうしたの?外はいいの?
曖昧な笑顔で頷いてくれる、はっはーん?さてはサボりだな?まぁいいよ?偶には、ね。周りからの重圧から解放されたい気分ってのはあるよね。
あ!ここは、禁煙だからね?ぇ?もう、吸ってないって?そうなんだ、やっぱりアレが気になって?違うの?戦士としての力が衰えるから?そっか、持久力も低下する恐れがあるからね、賢い判断だと思うよ?
そんな事よりも、これはこれでいいのかって?えっと、今は何処までやってるの?
勇気くんがカジカさんにお願いした内容を教えてくれる、なるほど、錬金釜で成分の混合ってことだね、何分くらい経過したの?
まだ、5分も経っていない?なら、後10分はお願い!色が変わってきたら教えて。
頷いてくれる。
さて、私も資料をまとめる続きしないと~…はぁ、乱雑に書いた紙を整理整頓しながらまとめなおすのって大変。
でも、過去の…次代の私に託すために必要な情報に漏れがあるといけないから、一旦、まとめないとね。
このまとめるってのが凄く時間が掛かっちゃう!!実験そのものは終わりなんだけど、まだ外には出れない、メイドちゃんには申し訳ない事をしちゃったかも?
半年以内で出れそうにないや、っていうかもう、あれから何日経ったんだろう?
そんな事をぼんやりと考えていないでペンを取れって?もーうるさいなぁ、今からするよ。
勇気くんに注意されちゃったから、作業を始めないとね!へへ、皆が居ると、寂しくなくていいなぁ…
資料をまとめていると、カジカさんが暇なのか声を掛けてくる、もー、なーにー?
皆が聞きたくても聞けなかったことが聞きたい?なんだろう?っげ、私の実家の事?やだよ!言いたくない?なんでって、そりゃぁ…ぅ、ごめん。カジカさんの前でお父様の悪口は言いにくいなぁ…
カジカさんはお父さんの顔知ってるの?…知らないようで知っている?そっか、朧げに覚えているって感じ?なんだ。
でも、育ててくれた人の顔は忘れたことが無いっか、いいよね、そういう関係も。
そういえば、奥様とは最近どうなの?あ、顔をそむけた。話辛い内容だったら言わなくてもいいよ。
ん?カジカさんの奥様ってどんな人だって?そっか、そうだよね、ユキさんも勇気くんも会ったことないんだよね。
私は、実は王都に用事がある時に幾度か会ったことがあるから、知ってるけど、凄く綺麗な人だよ。
なに、驚いた顔してるの?一度だけじゃなかったのかって?そりゃぁ、うん。その…ごめん、ときおり、女将と一緒にカジカさんの様子を報告したり、その、してた。
ちょ、もう!怒らないでって!カジカさんが怒られるような、ないよぅ…いって、ないよぅ?…うわ、きのこと、とか…いって、ないよぅ?
目をそらして懺悔すると、どうしてバレたのか情報は何処からなのか、まさか、姫様が噛んでいるとはって嘆かないでよー!私が育成していた乙女部隊に手を出したのがいけないんだからねー!出すなら責任取れよ!…ぇ?取ってる?そうなの?お金は渡しに行ってるんだ、ふ~ん、まぁそれは知ってるけど、責任の取り方がそれでいいのかって
あ、目を逸らした!貴族の一員になれたんでしょ?婿入りしたんだから、一夫多妻制なんだから、奥様をときふせ…れなかったんだね。ごめん。泣かないで、五月蠅いから。
扱いが雑で酷くないかって?んーどうだろう、ユキさんもそう思う?ぇ、わからない?そんな困った顔してないでこっち側についてよ?ぇ?そういうの経験ないからわからない?んーむー、そっか、なら仕方がないかなっと、勇気くんは、どーせ、カジカさん側だろう?扱いが雑じゃないかって注意してくるんだから。ぁ、目を逸らした。
はぁ~あ、これだから男ってやつはー、綺麗な人がいたらすぐにちょっかいだすんだろーなー。まぁ、別にいいけどね、愛してくれるのなら。ね。
四人で談笑しながら、作業を続けていく、それから、ずっと、カジカさんが居て一緒に手伝ってくれる。
人が増えて楽しいなぁ…ね?楽しいよね?頷いてくれる。
腕から、冷たい何かが流れ込んでくる感覚がする?
目を開ける、ぁ、お母さん?…おはよう?どうしたの?…あ、点滴、変えてくれたんだ!ありがとう!へへ、お母さんは気が利くから好き
ベッドから立ち上がろうとすると優しく支えてくれる、へへ、嬉しいなぁ…
机まで付き添ってくれると、カジカさんの近くに大きな人が居る?あれ?女将も来てたの?お店はいいの?いいんだ、もう、誰も来ないから?…そっか、うん。
それよりも、聞いて欲しい事がある?どうしたの?…ぇ?女将も前にでたの?大丈夫だった?無理したら駄目だよ?女将は非戦闘員なんだから。
ぇ?あたいは戦士だから非戦闘員じゃないって?でも…うん、そうだね、女将は誰よりも強い戦士だよ。
それで、久しぶりの前線はどう、だった?…そっか、何とか戦えたんだ、怪我してない?笑顔で何も答えてくれない、怪我したんだね。
怪我しても、あたいには優秀な先生が居るから大丈夫って、言ってるけど、お母さんも前線に出たの?…そう、なんだ。
敵の数が多すぎて医療テントなんて用意する場所も無く、必死に傷ついた人を癒し続けてきた、かぁ。大変だったんじゃない?
昔を思い出して、昔と違って体が衰えているってわかっていても、年甲斐もなく張り切っちゃったんだ
わ!?びっくりした、おば、叔母様もいたの?急に声かけられてびっくりしちゃった…え!?叔母様も闘いに参加してたの!?っていっても、予め用意した魔道具を使って術士部隊に混ざって活躍していたんだ、ほへ~…どうだった?癒しの術以外を使った事なんてないから、新鮮だった?いい経験できた?
そか、ちょっと楽しかったんだ、へへ、血は争えないね、私も魔道具を使う時ちょっと、ううん、結構、血が湧きだつ感じがするもん。
アンタと一緒にするんじゃないって?こっちは、正当なる聖女様だぞ?攻撃に悦を感じたりなんてしていない?ふーん?っで、どの術が一番楽しかった?
火?悶え苦しむ姿がよかった?悦にはいってんじゃん…ちょ、ごめ、ごめんなさい!生意気言いました!手を上げないで、もー、叔母様は冗談が通じないなぁ~。
ほら、ユキさんも叔母様に何か言ってよー、暴力は聖女様がすることじゃないよって…急にふるなって?この中で一番叔母様を御せれそうなのはユキさんなんだもん。
ほら、ユキさんから言ってみてよ、暴力はダメだって…ほほ~ん。そんなしおらしい叔母様を見るの初めて、やっぱり愛しのダーリンの子供には弱いんだ?ほほ~ん?
ん?どうしたの女将とお母さん二人して呆れたような顔して?人の弱いところを突くなって?ぅ、反省します、ちょっと調子に乗りました。
ぅぅ、お母さんが三人いるみたいで、四面楚歌だよぉ…つってね、こうやって皆、みんな…一緒に入れるなんて思っても無かったから凄く、嬉しい。
えっと、私、お母さん、叔母様、女将、ベテランさん、ユキさんに…勇気くん。7人もいるんだ。
なのに、不思議と嫌じゃない、狭いとか感じない…へへ、不思議な感覚、悪くない、わるく、ない…
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