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王位継承戦 Side-S 1日目 ④
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報告会は色よい結果だった。
全員、問題なく配置について活動を開始している、予定通り、進行も問題なし、計画にずれは無い。
うんうん、この段階で躓く可能性があるってのは、私だけだからね、よかったよかった~。
一番、危険っと言うか失敗する可能性があるのは私だったから、ほんっとよかったー。作戦立案者がポカするなんて目も当てられないからねー!
寝とりまりする場所は実は町宿とか、教会とか、末席が関与する場所とかではなく、凄い人が協力してくれたんだよね。
この街で最も安全で考える限りで最高で豪華な宿、今回の王位継承においてどの派閥にも肩入れしてはいけない、絶対的な中立的立場にある人
王の剣であり盾でもある、筆頭騎士、お母さんのお父さんになる予定だった人で、MMさんが心から尊敬している師匠のお父さん
そのお家を隠れ蓑にさせていただいております。
幸いにも前回、お母さんと一緒に訪れた事によって、個人的な繋がりが持てたのが功を奏して凄く助かっちゃった。下手な場所は危険すぎるし犠牲が発生する可能性が高ったかから、申し出を快く受け止めてくれて受け入れてくれて嬉しかった。
何処の派閥もこの家が誰かに加担するわけがないと考えているし、この付近に刺客なんて放ってご覧?現王の命を狙っていますって捉えられてしまうから、不敬罪で処されるからね!
もしも、何かしらの要因で私がここにお世話になっていると見つかったとしても、納得のできるいいわけがある。
個人的な取引が王都で行われるので、以前、王都に立ち寄った際に知り合った知人の家に遊びに来ている、ついでに取引が終わるまでの間、泊って行けばというご厚意を頂いています、っで!通せるので何も問題なし!MMさんも師匠のお父さんに会いに来たって正当で真っ当な理由もある。
何よりも、この屋敷にお世話になるのは私たち二人だから、怪しまれることも無し!私の部隊全員がお世話になってしまったら違和感が強くなっちゃうけど、二人だけだしね。
完璧の布陣じゃん。それにお母様達との会話も楽しいし、お孫ちゃん達と遊ぶのも楽しいから問題なし♪
屋敷の人達も私達を暖かく迎え入れてくれるし、古き友人を迎え入れる様に家族全員で歓迎してくれた。暖かいなこのお家は。
私の家もこうであればよかったのになぁ…私が幼い時って、家に誰が来ても表に顔を出させてくれなかった、髪の色を金髪にするようにしてから、少しずつ色んな人に合わせてくれるようになったのは、今にして思えば、お父様的に私を寵愛の巫女という世界の裏で人々の為に命を捧げ続けてきた一族だと悟らせないためなのかもしれないな。
お父様はお母様の存在を知っている、ううん、お父様だけじゃない、あの街にいる古い人間は全員知っている筈だもの。
もしかしたらお父様は私を、悲しい世界から解き放とうとしていたのかな?…想像してみたけれど鼻でふっと笑っちゃったよ、まさかね、あのお父様がそこま殊勝な考えを抱くわけ無いか、政治の道具としか見てない見てない。
お孫さん達に地球の世界にある将棋とかチェスとかの遊び道具を持って来たので、それらを説明しながら色んな遊びを楽しんでいたらご飯の支度が出来ましたよ~っと使用人の方に呼ばれたので付いて行く。
付いて行く先が食事をする場所を通り過ぎて庭に向かっているけれど?どうしてだろう、乾杯は外でするとか?何に対して乾杯?なんて事を考えながら付いて行き庭に用意されている道具などを見て納得。
大胆にも、御呼ばれした食事会は室内ではなく、室外で鉄板を用意してそのうえで肉とか野菜を焼いて食べるスタイル、地球で言うところのバーベキュースタイルじゃん!
用意された食事風景に心が躍るし、予想外のサプライズってだけでも嬉しく感じる
いいじゃん!いいじゃん!お忍びで来て居る人達がこんなにも大胆に外からでも見える場所で食事を楽しむなんて誰も想像しない!
何かの用事で王族に関する人が通り過ぎて目撃したとしても家族たちの楽しい食事風景にしか見えない!
やるじゃん!相談してよかった、味方になってくれて本当によかった、思い切って手紙を送ってよかった、味方側に付いてくれるとは思っても居なかったから、よかった~ほんっと人って何処で縁が出来るのかわからないものだよね~、財務の人が作り上げた取引先を全力全開で採算度外視、賄賂を全力投入したとしても、ここには絶対に辿り着けない、縁を結ぶことなんて不可能なんだよね、それくらい厳格なお家だもの。
これもお母さんが歩いてきた道によって繋がったんだよね。
凄いことをやってのける人だよ~打算も何もなしに愛だけで突き進めれるなんて普通の人じゃ出来ないよ。
愛という燃料だけで何処までも走り続けそうで、ちょっとあぶなかっしくて怖いけどね!
だから、何処かでさ、腰を下ろして子供でもゆっくりと育てて欲しいなって思ったけれど、想像以上に愛が重かったんだよね!拗らせすぎだよ、まったく!もう!…まぁしょうがないよね、そこまで愛を感じる相手に出会っちゃったんだもの、私が術式に出会ったのと一緒だよね、術式に一切触れてはいけない世界に放り込まれるなんて考えたくないもん。
そんなことを考えながら、用意された食事を堪能し、お腹がいっぱいなったので、少し離れた場所でぶどうジュースを飲んでいたら
「もう、良いのか?まだまだ食材はあるんだぞ?」
家主である王様直属の筆頭騎士様が気を利かせてくれたのか私みたいな小娘にも気配りとして話しかけてくれる。
王国最強の剣…だけど、まだまだ若いのに引退を考えちゃった人…どうにかして街の戦力に組み込めないかな?引き込めないかな?欲しいなぁ…
ニパっと年相応の笑顔で「うん!もうお腹いっぱい!美味しかった!」お腹を摩りながら御馳走いっぱい嬉しいなっと演技をするけれど、うーん、反応からして見抜かれてそうな気がするなぁ…腹芸も達者っぽいなぁ、なるべく素で裏表なく接するのが吉かな?
「そうか、あまり多くを食べているように見え何だが、小食か?」
うん、きっちりと見ているなぁ・・・実際問題、小食なんだよね。
知らなかった、私よりも年下の子達ってあんなにも食べるなんて、知らなかったんだもん。実家の弟や妹達って、あんなにいっぱい食べなかったから、これくらいが普通だと思っていたけれど、本当はもっといっぱい食べたかったのかな?…こっそりと実家に食料でも送ってあげようかな?ううん、それじゃダメかお父様のプライドを傷つけちゃうから、食料を運ぶための物流を改善するべきか。お金だけならお父様は持ってるもの、あの土地は貴金属とか資源が大量にとれる豊かな土地だもん。
「うん、結構、食べたよ?いつもよりも食べすぎちゃったくらいだよ?」
本当に、食べすぎちゃったよ?焼きたてのお肉って美味しいだもん、硬くないし柔らかいから食べやすかった!
あの街で出るお肉って殆どが煮込んだものが多いからこういった食べ方って殆どしないから、それに焼いたメニューも出るけど、ちょっと冷めちゃって硬いんだもん。
実家にいた時もお肉は滅多に出ないし煮込まれてるのが殆どだったもの、後は、かった~~い干し肉ばっかりだもん。
「そうか、ならよい、しかと食えよ?ガリガリではないか」一瞬だけ視線が胸やお尻に向いたけれど?
…え?服の上からでもわかるの?何処かで裸見せたっけ?…薄着になった記憶もないけどなぁ?となると服の上からでも体型がわかるとか?…凄いな、服の下に暗器とか仕込んだらすぐにばれそうだし、自分の質量を誤魔化す為に厚手の服とか着ても無意味ってことだよね?ほえ~対人戦ばっかりしているとそういう技能が身に付くのかな?
その発言に口を小さく開けて感心していると、発言を何処かでお母様達が聞いていたのか、迂闊な発言をした家主の耳をもってヲホホごめんあそばせと、目が笑っていないのに笑顔で裏へ連れて行く…発言の何が悪かったのか、確認するために術式で聴力を高めて会話に聞き耳を立てるが直ぐにやめた。
【レディになんて事をいうの!】っか、別にそれくらいなら気にしないけれど、お母さんが居たら眉間に皺が寄っていたんだろうなぁ…男と女の関係って今一つわかんない。
「姫さん!ちゃんと食ってっかぁ!?」
MMさんが豪快な笑顔と共に大きなお皿の上に焼いたお肉を大量に持ってきてくれたけれど、そんなに食べられないよ
「ありがとう、大丈夫だよ、もうお腹いっぱいだもん」
苦笑を浮かべお腹をさすりながら断ると
「そっかぁ、遠慮しないでくれよ?これらはあたいらが用意した食材だからな?」
遠慮はしてないんだけどなぁ、年頃の人達ってもっともっと食べるってこと?それとも、食べたくても食べれない人が多いってこと?…後者っぽい気がする
…畜産の旦那さんに奥様をお借りしてもいいか話をしたときに、お世話になる人に極上のお肉と野菜を手土産にしないとね!って、張り切って用意してくれたものなんだよね、だから、これから毎日、その日に取れた厳選された野菜にお肉がこのお屋敷に運ばれることになってる。
そこまで気を使わなくても、相手の懐事情は相当だよ?食費なんて気にしないと思っていたけれど、その考えは改めた方がいいって気づかされちゃったよ。
だって、その食材も奥様が全部食べつくすんじゃないかって思っちゃう、めっちゃ食べるなこの人、だからこそ、この体を維持できているのか。
あ~、そっかそっか、だからか、自分の奥様が人一倍食べるからこそだね!そこまでお世話になるのは申し訳ない気持ちになるよね。
だから、大量に食料を届けるなんて自ら提案してくれたのか。う~ん、此方側からの申し出だし、後日しっかりとお礼品と一緒にお金も渡そう、たぶん、素直に受け取らないから包み紙と一緒に金貨で渡そっと…
嗚呼、めんどー…こういうのって全部お母さんにお願いしてたから、いざ、こういう気遣いとか考えるのめっちゃめんどー、そういうのを全部引き受けてくれる人が欲しいなぁ。
MMさんは、私が食べないのが遠慮ではなく本当に満腹なのだとわかってから、持って来たお肉をガツガツと食べていく、一口一口が大きいし、あんな分厚いお肉が一瞬でなくなっちゃう、ほへぇ凄いなぁごーかいだぁ…うん、毎日、こんな風に美味しそうに食べてくれるのなら、畜産の旦那も満足だろうなぁ…
「旦那さんと一緒になれて幸せ?」
ついつい、気になってしまったので聞いてしまった
「応!幸せさ!」
今まで見たことのない程、輝くような眩しい笑顔で考えることも無く即座に答えれるってことは、心の底から幸せを感じている証拠だよね。
そっかぁ、そう思えれる相手がいるのっていいなぁ、ちょっと憧れちゃったかも。
…お母さんも、そんな人と結婚できていれば、呪われなかったのかな?狂わなかったのか?…でも、そうだとしたら、きっと私は生きていないよね。
お母さんの奥深くにある、心の傷を埋めるように私が来たんだから…
心に傷が無かったら、今みたいに親身になって本当のお母さんみたいに愛してくれないよね…
男の人は嫌い…私の大切な人を直ぐにどっかに連れていくから、嫌い…
お母様の安らかな表情はお父様がいる時だけだった、いつか、私がお母様を救って、安らかな表情を向けてくれることを願い頑張ってきた…だけど、遅かった、間に合わなかった。
私は何時だって一手遅い…戦力を、戦術を教えてくれた人に、いつも敵わなかった、【姫様はいつも一手遅いですよ、全てを失ってからでは遅いですからね】っか、そうならないように頑張っていかないとなぁ…
悩んでいるのかバレてしまったのか、ポンっと頭の上に大きな手が置かれ
「大丈夫さ!あんたの母ちゃんが居なくても!あたいが守ってやっから!姫ちゃんはしたいことをしな!あんたの選択は間違ってない!間違ってもあたい達、大人がなんとかすっから!」
大きな手に包まれ、指と指の隙間から見える笑顔は頼もしかった。
そっか、こういう人達に守られていたから、お母さんは自由に動けたんだろうな、ずっとずっと、続くと思っていたんだろうな…ちょっとわかっちゃったな、お母さんが失ったものの大きさが。
「…うん、ありがとう」
MMさんの優しさに心の奥底にある不安が少しだけ鳴りを潜める…そもそも、不安なんてあるの?私が?…おかしい、お母さんが傍に居ないから?こんなに弱かった?…違うな、何かがいるな、何だ?地下にある魔法陣が何かしらの作用がある?
ううん、違う、教会の近くに行ったときに濃い魔力は感じなかった、あの魔法陣は完成していないし、起動もしていない、なら、何だろう?わからないけれど、王都には何か見えない何かがありそうね、いずれ解析してあげるから、今感じた、この違和感を私は忘れないからね。
ただ、レジストするための防御術式だけでも開発しておこうかな、今後、王都に訪れる時に、独特で不思議な波長を見つけてはレジストしていこうかな、全てのパターンをレジストして、今後も、今のような唐突な弱気に陥るのか、精神攻撃の一種が常時展開されているのか要検証だね。
そう考えると、問題ってのは、山積みだと痛感してきちゃった。知らない情報が出てきた時にどうやって臨機応変に対処できるか常に思考を止めないで考え続けないといけないのつらいー、昼寝もできないじゃ~ん、しんどいー!
この後、待ち受けている課題が増えるのは困るなぁ…少しでも対応が遅れると死んじゃうからなぁ、人の悪意が一番怖いかも。
王都継承戦に幼い時に戦術を教えてくれた先生が噛んでいないのが幸いかなー、あの人がいたら、私の手の内なんて全部、読み切られちゃうもの、思考の癖を知っている相手が敵ってのが一番厄介!
まぁ、その心配はしなくてもいいんだよね、だってもう、先生は月の裏側に逝っちゃったから…あの人が生きていたら真っ先に街に呼び寄せるもの…
「さて、お腹も膨れたし、片付けも使用人の人達がしてくれるみたいでね、そうと決まれば」
ひょいっと両脇を掴まれてお姫様抱っこをしてくれるけど、片手で、前腕だけで私を持てるの!?ふわぁ、腕ふっとぉ、かったぁ…かっこいい!!ブルドーザーみたい!!
前腕の上に乗せられて、太くて硬い上腕二頭筋に手を触れながら進んでいくMMさんの目当ての場所へ
「お風呂!いただこうぜ!あたしゃ~楽しみにしてたんだよー!超が付くほどの貴族様の屋敷にある浴場なんて、経験できるもんじゃーないからね!旦那に良い土産話ができるってもんさぁ!!!」「おー!」ついつい楽しくなっちゃったから一緒に声を上げているけれど…内心は私はそこまでここのお風呂が楽しみじゃないだって、私が改築したお風呂の方が絶対に至れり尽くせりだもん…違和感を感じ、自分の失態に気が付く
…あ!そうだ、忘れてた!MMさんにあの街にある大浴場が王族達が使うお風呂よりも豪華に改築してあるって伝えてないから招待もしてない!…いつか、機会があれば教えてあげよう、たぶん、この家よりも豪華だから…
少し焦っちゃった!あの街からすれば恩義ある人じゃん!それなら招待するのが基本じゃん!駄目だなー私はこういう部分で人に考慮や配慮が出来ないんだよな~。
お風呂場に向かうとお母様連合も一緒に入るみたいで、皆で楽しくお風呂を堪能しちゃった。
MMさんは終始驚きと感動に包まれていたけれど、私が設計した大浴場の方がもっと設備も完璧で至れり尽くせりの状況だということは暫くは内緒にしてあげよっと…
全員、問題なく配置について活動を開始している、予定通り、進行も問題なし、計画にずれは無い。
うんうん、この段階で躓く可能性があるってのは、私だけだからね、よかったよかった~。
一番、危険っと言うか失敗する可能性があるのは私だったから、ほんっとよかったー。作戦立案者がポカするなんて目も当てられないからねー!
寝とりまりする場所は実は町宿とか、教会とか、末席が関与する場所とかではなく、凄い人が協力してくれたんだよね。
この街で最も安全で考える限りで最高で豪華な宿、今回の王位継承においてどの派閥にも肩入れしてはいけない、絶対的な中立的立場にある人
王の剣であり盾でもある、筆頭騎士、お母さんのお父さんになる予定だった人で、MMさんが心から尊敬している師匠のお父さん
そのお家を隠れ蓑にさせていただいております。
幸いにも前回、お母さんと一緒に訪れた事によって、個人的な繋がりが持てたのが功を奏して凄く助かっちゃった。下手な場所は危険すぎるし犠牲が発生する可能性が高ったかから、申し出を快く受け止めてくれて受け入れてくれて嬉しかった。
何処の派閥もこの家が誰かに加担するわけがないと考えているし、この付近に刺客なんて放ってご覧?現王の命を狙っていますって捉えられてしまうから、不敬罪で処されるからね!
もしも、何かしらの要因で私がここにお世話になっていると見つかったとしても、納得のできるいいわけがある。
個人的な取引が王都で行われるので、以前、王都に立ち寄った際に知り合った知人の家に遊びに来ている、ついでに取引が終わるまでの間、泊って行けばというご厚意を頂いています、っで!通せるので何も問題なし!MMさんも師匠のお父さんに会いに来たって正当で真っ当な理由もある。
何よりも、この屋敷にお世話になるのは私たち二人だから、怪しまれることも無し!私の部隊全員がお世話になってしまったら違和感が強くなっちゃうけど、二人だけだしね。
完璧の布陣じゃん。それにお母様達との会話も楽しいし、お孫ちゃん達と遊ぶのも楽しいから問題なし♪
屋敷の人達も私達を暖かく迎え入れてくれるし、古き友人を迎え入れる様に家族全員で歓迎してくれた。暖かいなこのお家は。
私の家もこうであればよかったのになぁ…私が幼い時って、家に誰が来ても表に顔を出させてくれなかった、髪の色を金髪にするようにしてから、少しずつ色んな人に合わせてくれるようになったのは、今にして思えば、お父様的に私を寵愛の巫女という世界の裏で人々の為に命を捧げ続けてきた一族だと悟らせないためなのかもしれないな。
お父様はお母様の存在を知っている、ううん、お父様だけじゃない、あの街にいる古い人間は全員知っている筈だもの。
もしかしたらお父様は私を、悲しい世界から解き放とうとしていたのかな?…想像してみたけれど鼻でふっと笑っちゃったよ、まさかね、あのお父様がそこま殊勝な考えを抱くわけ無いか、政治の道具としか見てない見てない。
お孫さん達に地球の世界にある将棋とかチェスとかの遊び道具を持って来たので、それらを説明しながら色んな遊びを楽しんでいたらご飯の支度が出来ましたよ~っと使用人の方に呼ばれたので付いて行く。
付いて行く先が食事をする場所を通り過ぎて庭に向かっているけれど?どうしてだろう、乾杯は外でするとか?何に対して乾杯?なんて事を考えながら付いて行き庭に用意されている道具などを見て納得。
大胆にも、御呼ばれした食事会は室内ではなく、室外で鉄板を用意してそのうえで肉とか野菜を焼いて食べるスタイル、地球で言うところのバーベキュースタイルじゃん!
用意された食事風景に心が躍るし、予想外のサプライズってだけでも嬉しく感じる
いいじゃん!いいじゃん!お忍びで来て居る人達がこんなにも大胆に外からでも見える場所で食事を楽しむなんて誰も想像しない!
何かの用事で王族に関する人が通り過ぎて目撃したとしても家族たちの楽しい食事風景にしか見えない!
やるじゃん!相談してよかった、味方になってくれて本当によかった、思い切って手紙を送ってよかった、味方側に付いてくれるとは思っても居なかったから、よかった~ほんっと人って何処で縁が出来るのかわからないものだよね~、財務の人が作り上げた取引先を全力全開で採算度外視、賄賂を全力投入したとしても、ここには絶対に辿り着けない、縁を結ぶことなんて不可能なんだよね、それくらい厳格なお家だもの。
これもお母さんが歩いてきた道によって繋がったんだよね。
凄いことをやってのける人だよ~打算も何もなしに愛だけで突き進めれるなんて普通の人じゃ出来ないよ。
愛という燃料だけで何処までも走り続けそうで、ちょっとあぶなかっしくて怖いけどね!
だから、何処かでさ、腰を下ろして子供でもゆっくりと育てて欲しいなって思ったけれど、想像以上に愛が重かったんだよね!拗らせすぎだよ、まったく!もう!…まぁしょうがないよね、そこまで愛を感じる相手に出会っちゃったんだもの、私が術式に出会ったのと一緒だよね、術式に一切触れてはいけない世界に放り込まれるなんて考えたくないもん。
そんなことを考えながら、用意された食事を堪能し、お腹がいっぱいなったので、少し離れた場所でぶどうジュースを飲んでいたら
「もう、良いのか?まだまだ食材はあるんだぞ?」
家主である王様直属の筆頭騎士様が気を利かせてくれたのか私みたいな小娘にも気配りとして話しかけてくれる。
王国最強の剣…だけど、まだまだ若いのに引退を考えちゃった人…どうにかして街の戦力に組み込めないかな?引き込めないかな?欲しいなぁ…
ニパっと年相応の笑顔で「うん!もうお腹いっぱい!美味しかった!」お腹を摩りながら御馳走いっぱい嬉しいなっと演技をするけれど、うーん、反応からして見抜かれてそうな気がするなぁ…腹芸も達者っぽいなぁ、なるべく素で裏表なく接するのが吉かな?
「そうか、あまり多くを食べているように見え何だが、小食か?」
うん、きっちりと見ているなぁ・・・実際問題、小食なんだよね。
知らなかった、私よりも年下の子達ってあんなにも食べるなんて、知らなかったんだもん。実家の弟や妹達って、あんなにいっぱい食べなかったから、これくらいが普通だと思っていたけれど、本当はもっといっぱい食べたかったのかな?…こっそりと実家に食料でも送ってあげようかな?ううん、それじゃダメかお父様のプライドを傷つけちゃうから、食料を運ぶための物流を改善するべきか。お金だけならお父様は持ってるもの、あの土地は貴金属とか資源が大量にとれる豊かな土地だもん。
「うん、結構、食べたよ?いつもよりも食べすぎちゃったくらいだよ?」
本当に、食べすぎちゃったよ?焼きたてのお肉って美味しいだもん、硬くないし柔らかいから食べやすかった!
あの街で出るお肉って殆どが煮込んだものが多いからこういった食べ方って殆どしないから、それに焼いたメニューも出るけど、ちょっと冷めちゃって硬いんだもん。
実家にいた時もお肉は滅多に出ないし煮込まれてるのが殆どだったもの、後は、かった~~い干し肉ばっかりだもん。
「そうか、ならよい、しかと食えよ?ガリガリではないか」一瞬だけ視線が胸やお尻に向いたけれど?
…え?服の上からでもわかるの?何処かで裸見せたっけ?…薄着になった記憶もないけどなぁ?となると服の上からでも体型がわかるとか?…凄いな、服の下に暗器とか仕込んだらすぐにばれそうだし、自分の質量を誤魔化す為に厚手の服とか着ても無意味ってことだよね?ほえ~対人戦ばっかりしているとそういう技能が身に付くのかな?
その発言に口を小さく開けて感心していると、発言を何処かでお母様達が聞いていたのか、迂闊な発言をした家主の耳をもってヲホホごめんあそばせと、目が笑っていないのに笑顔で裏へ連れて行く…発言の何が悪かったのか、確認するために術式で聴力を高めて会話に聞き耳を立てるが直ぐにやめた。
【レディになんて事をいうの!】っか、別にそれくらいなら気にしないけれど、お母さんが居たら眉間に皺が寄っていたんだろうなぁ…男と女の関係って今一つわかんない。
「姫さん!ちゃんと食ってっかぁ!?」
MMさんが豪快な笑顔と共に大きなお皿の上に焼いたお肉を大量に持ってきてくれたけれど、そんなに食べられないよ
「ありがとう、大丈夫だよ、もうお腹いっぱいだもん」
苦笑を浮かべお腹をさすりながら断ると
「そっかぁ、遠慮しないでくれよ?これらはあたいらが用意した食材だからな?」
遠慮はしてないんだけどなぁ、年頃の人達ってもっともっと食べるってこと?それとも、食べたくても食べれない人が多いってこと?…後者っぽい気がする
…畜産の旦那さんに奥様をお借りしてもいいか話をしたときに、お世話になる人に極上のお肉と野菜を手土産にしないとね!って、張り切って用意してくれたものなんだよね、だから、これから毎日、その日に取れた厳選された野菜にお肉がこのお屋敷に運ばれることになってる。
そこまで気を使わなくても、相手の懐事情は相当だよ?食費なんて気にしないと思っていたけれど、その考えは改めた方がいいって気づかされちゃったよ。
だって、その食材も奥様が全部食べつくすんじゃないかって思っちゃう、めっちゃ食べるなこの人、だからこそ、この体を維持できているのか。
あ~、そっかそっか、だからか、自分の奥様が人一倍食べるからこそだね!そこまでお世話になるのは申し訳ない気持ちになるよね。
だから、大量に食料を届けるなんて自ら提案してくれたのか。う~ん、此方側からの申し出だし、後日しっかりとお礼品と一緒にお金も渡そう、たぶん、素直に受け取らないから包み紙と一緒に金貨で渡そっと…
嗚呼、めんどー…こういうのって全部お母さんにお願いしてたから、いざ、こういう気遣いとか考えるのめっちゃめんどー、そういうのを全部引き受けてくれる人が欲しいなぁ。
MMさんは、私が食べないのが遠慮ではなく本当に満腹なのだとわかってから、持って来たお肉をガツガツと食べていく、一口一口が大きいし、あんな分厚いお肉が一瞬でなくなっちゃう、ほへぇ凄いなぁごーかいだぁ…うん、毎日、こんな風に美味しそうに食べてくれるのなら、畜産の旦那も満足だろうなぁ…
「旦那さんと一緒になれて幸せ?」
ついつい、気になってしまったので聞いてしまった
「応!幸せさ!」
今まで見たことのない程、輝くような眩しい笑顔で考えることも無く即座に答えれるってことは、心の底から幸せを感じている証拠だよね。
そっかぁ、そう思えれる相手がいるのっていいなぁ、ちょっと憧れちゃったかも。
…お母さんも、そんな人と結婚できていれば、呪われなかったのかな?狂わなかったのか?…でも、そうだとしたら、きっと私は生きていないよね。
お母さんの奥深くにある、心の傷を埋めるように私が来たんだから…
心に傷が無かったら、今みたいに親身になって本当のお母さんみたいに愛してくれないよね…
男の人は嫌い…私の大切な人を直ぐにどっかに連れていくから、嫌い…
お母様の安らかな表情はお父様がいる時だけだった、いつか、私がお母様を救って、安らかな表情を向けてくれることを願い頑張ってきた…だけど、遅かった、間に合わなかった。
私は何時だって一手遅い…戦力を、戦術を教えてくれた人に、いつも敵わなかった、【姫様はいつも一手遅いですよ、全てを失ってからでは遅いですからね】っか、そうならないように頑張っていかないとなぁ…
悩んでいるのかバレてしまったのか、ポンっと頭の上に大きな手が置かれ
「大丈夫さ!あんたの母ちゃんが居なくても!あたいが守ってやっから!姫ちゃんはしたいことをしな!あんたの選択は間違ってない!間違ってもあたい達、大人がなんとかすっから!」
大きな手に包まれ、指と指の隙間から見える笑顔は頼もしかった。
そっか、こういう人達に守られていたから、お母さんは自由に動けたんだろうな、ずっとずっと、続くと思っていたんだろうな…ちょっとわかっちゃったな、お母さんが失ったものの大きさが。
「…うん、ありがとう」
MMさんの優しさに心の奥底にある不安が少しだけ鳴りを潜める…そもそも、不安なんてあるの?私が?…おかしい、お母さんが傍に居ないから?こんなに弱かった?…違うな、何かがいるな、何だ?地下にある魔法陣が何かしらの作用がある?
ううん、違う、教会の近くに行ったときに濃い魔力は感じなかった、あの魔法陣は完成していないし、起動もしていない、なら、何だろう?わからないけれど、王都には何か見えない何かがありそうね、いずれ解析してあげるから、今感じた、この違和感を私は忘れないからね。
ただ、レジストするための防御術式だけでも開発しておこうかな、今後、王都に訪れる時に、独特で不思議な波長を見つけてはレジストしていこうかな、全てのパターンをレジストして、今後も、今のような唐突な弱気に陥るのか、精神攻撃の一種が常時展開されているのか要検証だね。
そう考えると、問題ってのは、山積みだと痛感してきちゃった。知らない情報が出てきた時にどうやって臨機応変に対処できるか常に思考を止めないで考え続けないといけないのつらいー、昼寝もできないじゃ~ん、しんどいー!
この後、待ち受けている課題が増えるのは困るなぁ…少しでも対応が遅れると死んじゃうからなぁ、人の悪意が一番怖いかも。
王都継承戦に幼い時に戦術を教えてくれた先生が噛んでいないのが幸いかなー、あの人がいたら、私の手の内なんて全部、読み切られちゃうもの、思考の癖を知っている相手が敵ってのが一番厄介!
まぁ、その心配はしなくてもいいんだよね、だってもう、先生は月の裏側に逝っちゃったから…あの人が生きていたら真っ先に街に呼び寄せるもの…
「さて、お腹も膨れたし、片付けも使用人の人達がしてくれるみたいでね、そうと決まれば」
ひょいっと両脇を掴まれてお姫様抱っこをしてくれるけど、片手で、前腕だけで私を持てるの!?ふわぁ、腕ふっとぉ、かったぁ…かっこいい!!ブルドーザーみたい!!
前腕の上に乗せられて、太くて硬い上腕二頭筋に手を触れながら進んでいくMMさんの目当ての場所へ
「お風呂!いただこうぜ!あたしゃ~楽しみにしてたんだよー!超が付くほどの貴族様の屋敷にある浴場なんて、経験できるもんじゃーないからね!旦那に良い土産話ができるってもんさぁ!!!」「おー!」ついつい楽しくなっちゃったから一緒に声を上げているけれど…内心は私はそこまでここのお風呂が楽しみじゃないだって、私が改築したお風呂の方が絶対に至れり尽くせりだもん…違和感を感じ、自分の失態に気が付く
…あ!そうだ、忘れてた!MMさんにあの街にある大浴場が王族達が使うお風呂よりも豪華に改築してあるって伝えてないから招待もしてない!…いつか、機会があれば教えてあげよう、たぶん、この家よりも豪華だから…
少し焦っちゃった!あの街からすれば恩義ある人じゃん!それなら招待するのが基本じゃん!駄目だなー私はこういう部分で人に考慮や配慮が出来ないんだよな~。
お風呂場に向かうとお母様連合も一緒に入るみたいで、皆で楽しくお風呂を堪能しちゃった。
MMさんは終始驚きと感動に包まれていたけれど、私が設計した大浴場の方がもっと設備も完璧で至れり尽くせりの状況だということは暫くは内緒にしてあげよっと…
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謎が多くも頼りになる女性、ティニアに感謝しつつ、懸命に生きようとする人々と関わっていく。その様を穏やかだと感じれば感じるほど、かつての少女マリアは普通ではない自問自答を始めてしまうのだ。
Nolaノベル様、アルファポリス様にて投稿しております。執筆はNola(エディタツール)です。
Nolaノベル様、カクヨム様、アルファポリス様の順番で投稿しております。
キャラクターイラスト:はちれお様
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別で投稿している「暁の草原」と連動しています。
どちらから読んでいただいても、どちらかだけ読んでいただいても、問題ないように書く予定でおります。読むかどうかはお任せですので、おいて行かれているキャラクターの気持ちを知りたい方はどちらかだけ読んでもらえたらいいかなと思います。
面倒な方は「暁の荒野」からどうぞ!
※「暁の草原」、「暁の荒野」共に残酷描写がございます。ご注意ください。
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この物語はフィクションであり、実在の人物、国、団体等とは関係ありません。
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