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とある人物達が歩んできた道 ~ 日常? ~
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いつも、朝になったら起きる時間にぱちっと目が覚める、最近体の調子がいい、前みたいに吐いたり叫んだり狂いそうになったり自分がだれかわからなかったり鏡の前に映る人物が誰かわからなかったり耳鳴りが聞こえたり突然耳が聞こえなくなったり腸がねじれそうになる痛みに襲われたり
そういうのが減ってきている
実家に帰ってからもう何日経ったんだろう?視界もだいぶね、良くなった、真っ白な世界から、騎士様が傍に居た時のように色が豊かな世界ではなく、灰色の世界なんだけど、少しだけ色が戻ってきている気がする。
部屋を出てご飯でも食べようかと食卓に向かうと、色んな使用人とすれ違うので挨拶をすると気持ちのいい挨拶を返してくれる。
お母様が心配そうな顔で此方の様子を伺っているのでしっかりと朝の挨拶をすると胸をなでおろしたような感じで安心しきった顔で朝の挨拶をしてくれる
どうやら、朝食の用意がまだできていないみたいだ、そうだよね、私にとっていつもの朝に起きる時間って早番の時だもの、そうじゃなければもっと遅くまで寝てるもの、長い間、あの街に帰っていないなみんな、元気にしているといいんだけど、何事も無ければいいんだけど、帰ったらゆっくりしすぎだって先輩に怒られちゃうなぁ、やだなぁ、でも帰らないとだーりんがまってるから かえらないと かえらないと でも だめ まだ やらないと いけない まだまだ やらないと いけないの くすくす たのしい たのしい たのしい
せかいが まっしろに そまる だれか よくわからないひとが こえをかけてくる
「最近、その、変な病とか、突然死する人がいるみたいだからその、気を付けるのよ?」
ふーん わたしには かんけいない
「…だいじょうぶ?」
めのまえに しらないひとの かお
うっとおしい ころそうかな? どうしようかな? あのひとた…返事をしないと心配かけちゃうわよ
「大丈夫、寝ぼけてるだけよ~早く起きすぎちゃったみたい」
ふあぁっとわざとらしく背伸びをして眠そうにすると
「夜更かし、し過ぎじゃないの?貴女もちゃんと、 夜は 寝るのよ?」
そうだね、うん、夜更かしは美容の天敵だもの、規則正しい生活をして綺麗にしておかないと騎士様に笑われてしまうかもしれないものね。
徹夜続きの時は心配そうにしてくれたよね、騎士様は優しいから…あいたいなぁ…あいたいなぁ…会いたいなあぁ…
「わかってる、ついね、気になる本がいっぱいあったから、つい」
実家にある歴史書や今まで気にしてなかった書物がいっぱいあったので、つい、読みふけってしまっているのは事実。気を付けないとね
「昔は全然、そういうのに興味がなかったのに、変わるものね、ここを出てからもう長いこと経つもの成長したのね…でも、夜更かしはほどほどにするのよ?いま、王都では物騒な出来事が多いんだからね?」
いつになっても、母親というものは子供のことが心配で大事なんだと伝わってくる、私も、普通に貴族の側室になっていたら今頃は、子を産み育て、子供が大きくなって独り立ちするような年齢に近づいているものね、ごめんね、お母様、孫の顔は見せれそうにないかな…
あのこを ここに つれてきたら?…駄目よ、あの子は私のことを知らないわ、駄目よ
「朝も早くに起きちゃったし、教会にでもいってくるね」
そう言い残して、さっとお母様から離れて自室に戻り、持ってきた普段着用のカバンを開けて、どこにでもいる町娘の服装に着替える、あまり好きじゃないのよね、だってどう見てもその辺のどこにでもいるような人たちの服装だから
玄関を出て門を出ると門番の人が挨拶をしてくれる何処に行くのか聞かれたので教会で祈りを捧げにと伝えるとにこやかに送り出してくれた
「敬虔で素晴らしいですね、昨晩も祈りを捧げに行かれていましたものね」
昨晩?いったかな? いったような、いかなかったような、覚えがないんだけど?ん?家族の誰かと勘違いしてないかしら?まぁ誰でも記憶違いなんてあるよね。
笑顔でその場を立ち去り、教会のある場所へ向かう。
教会には多くの信者が集まっていて、皆、中央にある月を模した石像に祈りを捧げる。
教会の祈りを捧げる部屋の中心に月のオブジェがあり、その周りを囲むように人々が集まり、祈りを捧げる。
神官様が、その祈りに合わせてありがたいお言葉を述べていく。
耳障り
貴方に何がわかるの?何も聞こえたことがないくせに、何も経験してきたことないくせに、地獄を知らないくせに…
全員が祈りを終えて、神官様が一人一人、祝福を与えるように祈りを捧げ信者を見送っていく
私も、することがないので帰るために、人の流れに身を任せて教会を出ようとすると神官様に呼び止められるので、付いて行くことに。
ある部屋に通されると「おや?聖女様、おはようございます!こられてたんですね!」
まだまだ腕のギブスが取れていない末席の王子が部屋に待っていたわ。
別に、貴方に会いに来たわけじゃないのよ?っていうか、どうして教会に居るの貴方?
「今日は何用でこられたのですか?」
椅子から立ち上がってこちらに歩いてこようとしたので
「座ってていいわよ、仕事でもしてたの?特に用事があって赴いたわけじゃないわ、純粋に朝の祈りに参加してただけよ」
そっけなく伝えると、王子は椅子に座り「そうなんですよ、色々とやることが多くて、聖女様に頼まれたとおりにやることをしておりますのでご安心ください」
そう、私は聖女としてこいつを利用している
こいつが王の席に座ることが出来れば、更に利用価値があるが、今のところ、その可能性は、殆どないってくらい低い、低いけれども最近は
ライバルの多くが何かしらの病や、後ろ盾を失ってしまったみたいで自然と表舞台から消えちゃったみたい、だからか知らないけれど、こいつは王族としての地位を向上させたみたいね、どんな手を使ったのかは知らないけれど頑張ってるみたいね
「最近、いろんな仕事を任されることになって大変なんですよ、あいつに与していた貴族達が急に、 色々な不幸 が舞い込んできてしまったみたいで」
困った顔で机の上に広がる書類の束をトントンっと、叩いてアピールしてくる、何?忙しい仕事を頑張っているから誉めて欲しいの?その程度、さらっとこなしなさい
「そう、それで教会にでも逃げ込んできたのかしら?」冷ややかな目で突き放すように言うと
「あはは、そうなんです、家にいると次々と仕事が追加されてしまうので一先ず、今の仕事を片付けるまでは教会に保護してもらっています」
冗談を冗談とわからないのか、あえて恍けているのか、いやね、賢しい王族ってのも、裏なのか表なのか、判断に困る。
ここに居てても意味は無い、することはない、帰ろうかと部屋のドアを見た時に
「聖女様、頼まれていたものです、お納めください。御身の御心のままに…」
ある紙を渡されたので取り合えず受け取って、小さく折りたたまれているのでそのままポケットに入れて部屋を出ていく
部屋を出るときに見えた、アイツの顔は薄く、ほんの少しだけ、口角が上がっていた…
街ですることもないので、真っすぐ寄り道せずに、家に戻ると、朝というよりもお昼のなる時間になっていた。
お母様と一緒にお昼をご飯を食べた後は、お母様が体の事で気になることがあるみたいなので、問診してあげたり、生活でこういうのを見直したりした方がいいよっと助言したりしていると、気が付くと使用人たちが列をなしていたので久しぶりに医者らしいことでもしようかと、一人一人、問診し、わかる範囲で健康相談をしていく
こうなるのだったら、最低でも聴診器とか持ってきておけばよかった、医者と言えども道具が無いと診断に確証が持てない…
医者ってさ、道具が無いと本当に無力だよね、薬を投与しようにも注射器がないと注射は出来ない、針があれば、針を使って少しずつでも薬を体内に入れることが出来るけれど、針もまた道具、なければ血管にどうやって薬を注入すればいいのか、私にはわからない。
先輩だったら、道具も何も、薬すらない場合でも治療することが出来るのかな?
…ぁ、たぶん、救わない気がする、手遅れと判断したらさらっと安楽死を躊躇いなくする人だったわ。
先輩に、どうして、安楽死をあんなにも躊躇わずにするのか一度だけ質問したことがあるんだけど返ってきた答えが、もう、本当に、地獄を見てきた世代なだけがある
「んなもん決まってんだろ、死ぬしかない未来だったら、楽に死なせてやらねぇと、それにな、助からないやつに貴重な薬を使うよりも、まだ、助かる可能性の高いやつに貴重な薬を残してやるためにも、効果が期待されないやつに投与する余裕なんて、何一つないんだよ。」
そうなんだよね、薬ってすごく貴重な物が多いから、しっかりと残量を確認していないと、後の困ることになる。
「無駄になる可能性が高い以上、貴重な薬を無駄にするわけにはいかねぇんだよ、補充されることのない状況だとな、何を救い、何を救わないか、これが重要になってくるんだよ、助からないやつに貴重な薬を使ってしまって助かる可能性があるやつに、その薬がなくなっちまって、助けられなかったことなんて数えきれないほどあったからな。どうせ死んでしまうのなら、苦しい時間なんて短い方がいいに決まってんだろ…」
助けれるなら全ての人を救いたいって思うのが医療人じゃねぇかよって消え入りそうな声で辛そうに語ってくれたのを今でも覚えている。
それからだよね、この人に医療については徹底的に信頼し、心の底からこの人から教わりたいと弟子として傍にいて学びたいと思ったのは。
…そろそろ帰らないといけないよね?医療班のTOPとして長いこと席を外しているのも良くないよね?
ズキリと頭に重く鋭い痛みが走る
なんだろう? 最近、体の調子は 良くなってきたはずなのに 時折くる この頭痛は何だろうか?
少し、横になろう、出来れば、 本を 読みたかったんだけど、 まぁ、いいか 明日でも…
ふらふらと自室に戻っていく、心配そうにお母様が駆け寄ってくれるけど頭が痛いだけだから大丈夫と伝えるとものすごく悲しそうな顔をされる
どうして?悲しそうな顔をするのだろう?心配している表情、以外にも感情が入り混じってる?どうして?
駄目だ、頭が痛くて考えがまとまらないし思考がさだまらない
嗚呼、世界がしろく みえてくる しろ しろい せん と しろい せかい わたしの せかい あなたは ねむって じゃま だから
目が覚める、朝だ、朝だよね?頭の芯がぼーっとする、考えていた気がする、何かをしていた気がする。思い出せない。
壁にかかっている綺麗な特別なお洋服、それを手に取る、ある人と出かける為に買った大切なドレスを着ようとする
どうして?何処にも出かけないのに?どうして、当たり前のようにこの服を手に取ったの?
おめかしする必要性ないのに?どうして?
どうして、私の体からは
薬品の匂いが微かにするの?
そういうのが減ってきている
実家に帰ってからもう何日経ったんだろう?視界もだいぶね、良くなった、真っ白な世界から、騎士様が傍に居た時のように色が豊かな世界ではなく、灰色の世界なんだけど、少しだけ色が戻ってきている気がする。
部屋を出てご飯でも食べようかと食卓に向かうと、色んな使用人とすれ違うので挨拶をすると気持ちのいい挨拶を返してくれる。
お母様が心配そうな顔で此方の様子を伺っているのでしっかりと朝の挨拶をすると胸をなでおろしたような感じで安心しきった顔で朝の挨拶をしてくれる
どうやら、朝食の用意がまだできていないみたいだ、そうだよね、私にとっていつもの朝に起きる時間って早番の時だもの、そうじゃなければもっと遅くまで寝てるもの、長い間、あの街に帰っていないなみんな、元気にしているといいんだけど、何事も無ければいいんだけど、帰ったらゆっくりしすぎだって先輩に怒られちゃうなぁ、やだなぁ、でも帰らないとだーりんがまってるから かえらないと かえらないと でも だめ まだ やらないと いけない まだまだ やらないと いけないの くすくす たのしい たのしい たのしい
せかいが まっしろに そまる だれか よくわからないひとが こえをかけてくる
「最近、その、変な病とか、突然死する人がいるみたいだからその、気を付けるのよ?」
ふーん わたしには かんけいない
「…だいじょうぶ?」
めのまえに しらないひとの かお
うっとおしい ころそうかな? どうしようかな? あのひとた…返事をしないと心配かけちゃうわよ
「大丈夫、寝ぼけてるだけよ~早く起きすぎちゃったみたい」
ふあぁっとわざとらしく背伸びをして眠そうにすると
「夜更かし、し過ぎじゃないの?貴女もちゃんと、 夜は 寝るのよ?」
そうだね、うん、夜更かしは美容の天敵だもの、規則正しい生活をして綺麗にしておかないと騎士様に笑われてしまうかもしれないものね。
徹夜続きの時は心配そうにしてくれたよね、騎士様は優しいから…あいたいなぁ…あいたいなぁ…会いたいなあぁ…
「わかってる、ついね、気になる本がいっぱいあったから、つい」
実家にある歴史書や今まで気にしてなかった書物がいっぱいあったので、つい、読みふけってしまっているのは事実。気を付けないとね
「昔は全然、そういうのに興味がなかったのに、変わるものね、ここを出てからもう長いこと経つもの成長したのね…でも、夜更かしはほどほどにするのよ?いま、王都では物騒な出来事が多いんだからね?」
いつになっても、母親というものは子供のことが心配で大事なんだと伝わってくる、私も、普通に貴族の側室になっていたら今頃は、子を産み育て、子供が大きくなって独り立ちするような年齢に近づいているものね、ごめんね、お母様、孫の顔は見せれそうにないかな…
あのこを ここに つれてきたら?…駄目よ、あの子は私のことを知らないわ、駄目よ
「朝も早くに起きちゃったし、教会にでもいってくるね」
そう言い残して、さっとお母様から離れて自室に戻り、持ってきた普段着用のカバンを開けて、どこにでもいる町娘の服装に着替える、あまり好きじゃないのよね、だってどう見てもその辺のどこにでもいるような人たちの服装だから
玄関を出て門を出ると門番の人が挨拶をしてくれる何処に行くのか聞かれたので教会で祈りを捧げにと伝えるとにこやかに送り出してくれた
「敬虔で素晴らしいですね、昨晩も祈りを捧げに行かれていましたものね」
昨晩?いったかな? いったような、いかなかったような、覚えがないんだけど?ん?家族の誰かと勘違いしてないかしら?まぁ誰でも記憶違いなんてあるよね。
笑顔でその場を立ち去り、教会のある場所へ向かう。
教会には多くの信者が集まっていて、皆、中央にある月を模した石像に祈りを捧げる。
教会の祈りを捧げる部屋の中心に月のオブジェがあり、その周りを囲むように人々が集まり、祈りを捧げる。
神官様が、その祈りに合わせてありがたいお言葉を述べていく。
耳障り
貴方に何がわかるの?何も聞こえたことがないくせに、何も経験してきたことないくせに、地獄を知らないくせに…
全員が祈りを終えて、神官様が一人一人、祝福を与えるように祈りを捧げ信者を見送っていく
私も、することがないので帰るために、人の流れに身を任せて教会を出ようとすると神官様に呼び止められるので、付いて行くことに。
ある部屋に通されると「おや?聖女様、おはようございます!こられてたんですね!」
まだまだ腕のギブスが取れていない末席の王子が部屋に待っていたわ。
別に、貴方に会いに来たわけじゃないのよ?っていうか、どうして教会に居るの貴方?
「今日は何用でこられたのですか?」
椅子から立ち上がってこちらに歩いてこようとしたので
「座ってていいわよ、仕事でもしてたの?特に用事があって赴いたわけじゃないわ、純粋に朝の祈りに参加してただけよ」
そっけなく伝えると、王子は椅子に座り「そうなんですよ、色々とやることが多くて、聖女様に頼まれたとおりにやることをしておりますのでご安心ください」
そう、私は聖女としてこいつを利用している
こいつが王の席に座ることが出来れば、更に利用価値があるが、今のところ、その可能性は、殆どないってくらい低い、低いけれども最近は
ライバルの多くが何かしらの病や、後ろ盾を失ってしまったみたいで自然と表舞台から消えちゃったみたい、だからか知らないけれど、こいつは王族としての地位を向上させたみたいね、どんな手を使ったのかは知らないけれど頑張ってるみたいね
「最近、いろんな仕事を任されることになって大変なんですよ、あいつに与していた貴族達が急に、 色々な不幸 が舞い込んできてしまったみたいで」
困った顔で机の上に広がる書類の束をトントンっと、叩いてアピールしてくる、何?忙しい仕事を頑張っているから誉めて欲しいの?その程度、さらっとこなしなさい
「そう、それで教会にでも逃げ込んできたのかしら?」冷ややかな目で突き放すように言うと
「あはは、そうなんです、家にいると次々と仕事が追加されてしまうので一先ず、今の仕事を片付けるまでは教会に保護してもらっています」
冗談を冗談とわからないのか、あえて恍けているのか、いやね、賢しい王族ってのも、裏なのか表なのか、判断に困る。
ここに居てても意味は無い、することはない、帰ろうかと部屋のドアを見た時に
「聖女様、頼まれていたものです、お納めください。御身の御心のままに…」
ある紙を渡されたので取り合えず受け取って、小さく折りたたまれているのでそのままポケットに入れて部屋を出ていく
部屋を出るときに見えた、アイツの顔は薄く、ほんの少しだけ、口角が上がっていた…
街ですることもないので、真っすぐ寄り道せずに、家に戻ると、朝というよりもお昼のなる時間になっていた。
お母様と一緒にお昼をご飯を食べた後は、お母様が体の事で気になることがあるみたいなので、問診してあげたり、生活でこういうのを見直したりした方がいいよっと助言したりしていると、気が付くと使用人たちが列をなしていたので久しぶりに医者らしいことでもしようかと、一人一人、問診し、わかる範囲で健康相談をしていく
こうなるのだったら、最低でも聴診器とか持ってきておけばよかった、医者と言えども道具が無いと診断に確証が持てない…
医者ってさ、道具が無いと本当に無力だよね、薬を投与しようにも注射器がないと注射は出来ない、針があれば、針を使って少しずつでも薬を体内に入れることが出来るけれど、針もまた道具、なければ血管にどうやって薬を注入すればいいのか、私にはわからない。
先輩だったら、道具も何も、薬すらない場合でも治療することが出来るのかな?
…ぁ、たぶん、救わない気がする、手遅れと判断したらさらっと安楽死を躊躇いなくする人だったわ。
先輩に、どうして、安楽死をあんなにも躊躇わずにするのか一度だけ質問したことがあるんだけど返ってきた答えが、もう、本当に、地獄を見てきた世代なだけがある
「んなもん決まってんだろ、死ぬしかない未来だったら、楽に死なせてやらねぇと、それにな、助からないやつに貴重な薬を使うよりも、まだ、助かる可能性の高いやつに貴重な薬を残してやるためにも、効果が期待されないやつに投与する余裕なんて、何一つないんだよ。」
そうなんだよね、薬ってすごく貴重な物が多いから、しっかりと残量を確認していないと、後の困ることになる。
「無駄になる可能性が高い以上、貴重な薬を無駄にするわけにはいかねぇんだよ、補充されることのない状況だとな、何を救い、何を救わないか、これが重要になってくるんだよ、助からないやつに貴重な薬を使ってしまって助かる可能性があるやつに、その薬がなくなっちまって、助けられなかったことなんて数えきれないほどあったからな。どうせ死んでしまうのなら、苦しい時間なんて短い方がいいに決まってんだろ…」
助けれるなら全ての人を救いたいって思うのが医療人じゃねぇかよって消え入りそうな声で辛そうに語ってくれたのを今でも覚えている。
それからだよね、この人に医療については徹底的に信頼し、心の底からこの人から教わりたいと弟子として傍にいて学びたいと思ったのは。
…そろそろ帰らないといけないよね?医療班のTOPとして長いこと席を外しているのも良くないよね?
ズキリと頭に重く鋭い痛みが走る
なんだろう? 最近、体の調子は 良くなってきたはずなのに 時折くる この頭痛は何だろうか?
少し、横になろう、出来れば、 本を 読みたかったんだけど、 まぁ、いいか 明日でも…
ふらふらと自室に戻っていく、心配そうにお母様が駆け寄ってくれるけど頭が痛いだけだから大丈夫と伝えるとものすごく悲しそうな顔をされる
どうして?悲しそうな顔をするのだろう?心配している表情、以外にも感情が入り混じってる?どうして?
駄目だ、頭が痛くて考えがまとまらないし思考がさだまらない
嗚呼、世界がしろく みえてくる しろ しろい せん と しろい せかい わたしの せかい あなたは ねむって じゃま だから
目が覚める、朝だ、朝だよね?頭の芯がぼーっとする、考えていた気がする、何かをしていた気がする。思い出せない。
壁にかかっている綺麗な特別なお洋服、それを手に取る、ある人と出かける為に買った大切なドレスを着ようとする
どうして?何処にも出かけないのに?どうして、当たり前のようにこの服を手に取ったの?
おめかしする必要性ないのに?どうして?
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薬品の匂いが微かにするの?
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