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私とママ。

私の、俺だけの可愛い恋人。-ママ視点-

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今まで生きてきた長い時間の中で、こんなに緊張したことがあったかしら、、。思い返しても、思いつく事が無いぐらいの緊張だった。

ユーリちゃんの初恋は、どうやら現実に存在する者では無いらしく、私が失恋したと嘆いた事がきっかけで、お互い両想いだと気付いた。


そして、、、私は、ユーリちゃんに告白し、こ、恋人になった、、。


「私達、出会って2日目なんだけど。ママは、いつ私の事を好きになってくれたの??」


湖の畔の水面が揺れる。二人で、湖の中に足を沈め、熱りが冷めるのを待っていた。私の膝の上に座って貰う勇気なんて無かったから、隣に小さな私の、か、彼女が座っている。
クイーン貰った靴を脱ぎ、水の中に小さな足先を沈めているユーリちゃん。いくら暑いからって風邪を引くわよって言ったんだけど、熱いからママも一緒にね??なんて言われたら、するしか無いじゃ無い。


「始まりは、、、アナタに出会った時よ。一目惚れだったの。それに、初めて手を握った時に、私が守りたいって思ったのよ。それから、昨日の夜、、お嫁の話をした時に、ユーリちゃんが誰かのお嫁さんになるって嫌だなって思って、、気づいてしまったの。」


、、湖に足を浸けてて正解かもしれない。なるべく冷静に話してるつもりだけど、恥ずかしいのか身体の中が凄く熱い。その熱が、水によって冷やされている気がする。


「そっかぁ、、そんな最初から私の事、、。恥ずかしいけど、嬉しい。」


また、頰が赤く染まったユーリちゃんは可愛い。さっき抱き締めたばかりなのに、また私の腕に閉じ込めたくなる。
これからは、恋人なのだから、沢山抱き締めても良いのかしら、?それから昨日の夜の様な事も、、。でも、あんまり盛ってると嫌われるかもしれない。そうよ、、永遠に誓った訳では無いのだから、、。恋人になったばかりなのに、その次も欲しくなってしまう。私は何処まで貪欲で、自分が嫌になるわね。


「私がママの事好きなんだって、はっきり思ったのは、、ママが失恋したって言った時かな。恋してたんだって思って、凄く苦しくなったの。でも、その前からずっと、、ママを男の人だと思ってしまう時があって、、でも、ママだからって、、」


あぁ、この子は、私の言った言葉に縛られてたのか。申し訳ないような、嬉しいような、そんな感情が込み上げる。男だと思われて無いのかって悩んだ時もあったけれど、私の事を異性だと思ってくれてたのね。


「ママ、、あの、私、両想いとか、恋人とか、、初めてだから、、その、、」


「ユーリちゃん、私も初めてなの、、。だから、2人でゆっくり進んでいけば良いんじゃ無いかしら、、。」


「そ、そっか、」


「でも、そうね、、恋人って何したら良いのかしらね。」


「うーん、わからない。とりあえず、今まで恋人じゃないからって遠慮してた事は、しても良いんじゃ無い??」


、、、、エロい事しか思い浮かばない私はダメね。恋人らしいこと、、これは、、経験のある同僚に聞こうかしら。


「ね、、ママ。たまに、、ジフリールさんって呼んでもいい??」


その言葉にキュンとする。ユーリちゃんが、私の名前で呼んでくれる、、


「良いわよ、、凄く嬉しいわ。」


「ママはそのままで居ていいからね、、?じゃないと、私、、、ドキドキしちゃうから」


何、それはフラグ??して欲しいって事??確かに、ユーリちゃんは強めの口調で言われると、更にしおらしくなっちゃって、それもまた私の中の男をくすぐるのだけれど、、。
ダメだってわかっているけれど、エロい事を考えてしまう。やっぱりそういうところは、私もしっかり男よね、、。
今日も、昨日の夜のような事してもいいのかしら。定休日だし、時間はたっぷりある。お酒は飲ませずに、じっくりユーリちゃんの身体を調べさせて貰おう。何も知らない子が、あんなにエロい訳ないわ。

そんな事を考えていると、悶々としてくる。早く家に帰って、ご飯とかお風呂を済ませて、、、ユーリちゃんをとろとろに溶かしてあげたい。昨日は顔を見れなかったから、今日は見なきゃ、、。ユーリちゃん、アナタはどんな顔をしちゃうの??


「ママ??なんだか、悪い事企んでるでしょ??」


「ん?今晩の事考えてたのよ。今日は定休日だから、ユーリちゃんと過ごす時間はたっぷりあるわ。さ、そろそろ帰りましょうか。また、いつだってここに連れて来てあげるから。」


「うん。私、お腹すいちゃった」



「今日は、私がご飯作ってあげるわね。ユーリちゃんにはアシスタント頼もうかしら??」


「え!!本当!?ママのご飯食べたい!!」


自分の足についた水を払い、そっと靴を履いた。、、、家に帰ったらちゃんと乾かさなきゃだわ。



「、、、じゃあ帰りましょうか。ユーリちゃん、靴持ってくれる??」


「え??靴履かないの??」


きょとんとしてるユーリちゃん。ふふ、ママだってやる時はやるのよ、、。


「ひぇっ!?ママ何して!?私、重たいからっ!!」


片腕を、ユーリちゃんの両膝の下に差し入れ、脚を支え、片腕で背中に手を回し上半身を支える。
所謂、横抱き、、お姫様抱っこってやつだ。


「重たくないわよ?昨日ベッドに運んだんだけど、ユーリちゃん、軽過ぎじゃないの?」


「あ、、その節は、すみません。」


「ふふふ、いいのよ。ほら、もっと引っ付いてくれる??そうねぇ、、腕を首に回してくれた方が、歩きやすいのよ」


「ぅー、、、わかった、、。」


ユーリちゃんの顔が近くなる。また赤くなっちゃって、、可愛い。私も照れくさいけれど、やると決めたからには、男を見せたいのよ。


「こうすれば、ユーリちゃんは靴要らないでしょ?」


「うん、、ありがとう。ママ」



私達の後ろ姿を月明かりが照らす。私の命が尽きる事があっても、この子だけは守ろう。そう誓う。



誰も居なくなったその洞窟には、静かな空間が広がっていた。

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