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学校編
登校
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「えーっと、レオ、ハンカチ持ったな?弁当は・・・あったあった。ほら、鞄に入れて。・・・なあ、シャンディ、俺の服シワついてないよな?我が子の入学式にシワ付きの服なんか持っていったら末代までの恥なんだからな?」
「はいはい、大丈夫よ、あなた・・・。はあ、結婚式の時もこんなだったわね・・・。レオ、将来お父さんみたいな男になって、お嫁さんを泣かせたら承知しないからね?」
「はあい、おかあさん。ねえねえ、おとなりのベルくんもうがっこうにいってるよ?はやくいこう?」
「そうね。そうしたいわね。できるならね。」
クッソ。なんだって、異世界にまで来て六年間もガキの真似をせにゃあならんのだ。
もう、今年のアカデミー最優秀賞本気で狙いにいけるレベルだぞ、これ。
さらに、学校っていったらあのクソジジイが運営してる所だ。あいつ口でなに言っても心読んでくるからどうしようもない。
唯一誰にも侵されない安寧の場所を覗かれる極上の不快感を知っててやってくるから、なおタチが悪い。ああ、ホントに血管プッツンして逝ってくんねえかなあ~。
(お主本当にいい度胸してんな、お主。)
(んだよ、ジジイ。案の定お前かよ。・・・あのさあ、俺の心の中は雑談部屋じゃないんだから、菓子折りくらい持ってこいや。)
(ほう、お主の将来はワシの胸三寸で決まるってのに、ほんっといい度胸してるよな。・・・どれ、肉体労働専門の養成所に話を通す準備でもするかのお・・・。)
(クッソ、忌々しい。・・・あ、シャンディが呼んでっから落ちるわ。)
(無駄じゃぞ。いくら逃げても、学校に来ればワシが居るからな。・・・楽しみに待っとるわい。)
強制的に思考からジジイを締め出し、シャンディに返事を返す。
どうやら、誰かが訪ねてきたようだ。
「レオ~?はやく学校いくわよ~?」
そうそう、言い忘れていたが俺がこの世界で頑張ろうとする理由は二つある。
一つは、例のローションを使って美少女にあんなことやこんなことをしたいから。
もう一つは・・・今、我が家を訪ねてきたコイツだ。
「ちょっとまってて、リズ。すぐ行くから。」
そう。異性の幼馴染だ。もうこれだけでこの世界に来た甲斐がある。
「はいはい、大丈夫よ、あなた・・・。はあ、結婚式の時もこんなだったわね・・・。レオ、将来お父さんみたいな男になって、お嫁さんを泣かせたら承知しないからね?」
「はあい、おかあさん。ねえねえ、おとなりのベルくんもうがっこうにいってるよ?はやくいこう?」
「そうね。そうしたいわね。できるならね。」
クッソ。なんだって、異世界にまで来て六年間もガキの真似をせにゃあならんのだ。
もう、今年のアカデミー最優秀賞本気で狙いにいけるレベルだぞ、これ。
さらに、学校っていったらあのクソジジイが運営してる所だ。あいつ口でなに言っても心読んでくるからどうしようもない。
唯一誰にも侵されない安寧の場所を覗かれる極上の不快感を知っててやってくるから、なおタチが悪い。ああ、ホントに血管プッツンして逝ってくんねえかなあ~。
(お主本当にいい度胸してんな、お主。)
(んだよ、ジジイ。案の定お前かよ。・・・あのさあ、俺の心の中は雑談部屋じゃないんだから、菓子折りくらい持ってこいや。)
(ほう、お主の将来はワシの胸三寸で決まるってのに、ほんっといい度胸してるよな。・・・どれ、肉体労働専門の養成所に話を通す準備でもするかのお・・・。)
(クッソ、忌々しい。・・・あ、シャンディが呼んでっから落ちるわ。)
(無駄じゃぞ。いくら逃げても、学校に来ればワシが居るからな。・・・楽しみに待っとるわい。)
強制的に思考からジジイを締め出し、シャンディに返事を返す。
どうやら、誰かが訪ねてきたようだ。
「レオ~?はやく学校いくわよ~?」
そうそう、言い忘れていたが俺がこの世界で頑張ろうとする理由は二つある。
一つは、例のローションを使って美少女にあんなことやこんなことをしたいから。
もう一つは・・・今、我が家を訪ねてきたコイツだ。
「ちょっとまってて、リズ。すぐ行くから。」
そう。異性の幼馴染だ。もうこれだけでこの世界に来た甲斐がある。
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