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農家って大変そうだよね

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「あんた、農家やってみない。」
「は?何で農家?」
母さんの唐突な一言が理解できなかった。

「おじいちゃんが農家だったでしょ。あんたのいない間に、もう歳だからおじいちゃん農家やめちゃったの。それで山と農具まるまる全部あんたにくれるって。」
ありがた迷惑だよじいちゃん。 

「マジか、でも農家大変そうだし俺が出来る訳ないよ。」
「大丈夫よ、わからないことはおじいちゃん教えてくれるって言ってるし。」
「でも、じいちゃんに迷惑かけたら悪いよ。」
農家になんてなってたまるか。

「大丈夫よ。おじいちゃん今でも暇だからってたまに友達と猟銃持って熊を狩ってるのよ。週末とかは特に」
「いやいや熊ってそんな一杯ひっかける様なテンションで狩れるようなもんじゃないでしょ。」

「まぁ良いから行ってみなよ。物は試しだから。ねっ、ねっ。」
「わかったよ。」
これで帰ってきたら諦めるだろ。

「で、じいちゃんの家どこだっけ。」
「北海道よ。いつでも来ていいって。」
冬絶対寒いじゃねえかよ

「思い立ったら吉日っていうし明日出発にするわね。久し振りだし私もお姉ちゃんも一週間は向こうに泊まるわ。準備今日中にやっときなよ。」
行動が無駄に早いよ


そうして俺は北海道に旅立った。




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