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8 恋のキューピット
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閨教育の最中に、王太子の執務室がある一画に意味ありげな目線を送っていたけれど、あれは殿下を訪問中の父に向けられていたものだったんだ……。
夫人が私を見つめる瞳に憎悪の感情が含まれている理由が、今はっきりと分かった。私は、母親似だから。
けれど――今回のことは度を越している。
子どもたちに愛人の存在を悟らせまいと孤軍奮闘していた母の努力を、何だと思っているのだろう。母の孤独を、寂しさを、無念さを、同じ女性として少しでも想像できるのならば、父の実娘である私への閨教育係など引き受けられるはずがない。
それだけではない。父との秘め事を私に伝えるなんて。
「一人の女性として、貴女のことを心から軽蔑します。今すぐここから立ち去って、二度と私の前に顔を見せないでちょうだい」
「何の権限があってそんなことを!?」
「ご存知ないようだけれど、教育係の任命権は王太子妃である私にあるの。たとえそれが、閨教育でもね」
ブリジット夫人に対して私が嫌悪感を抱いてしまう理由は、他にもある。
そのことに気づいたのは、つい最近だ。
彼女の醸し出す雰囲気が、前世で夫だった人の昔の恋人・麻衣さんとよく似ているのだ。
麻衣さんには、一度だけ会ったことがある。ツンとした雰囲気の近寄りがたい美人で、同い年とは思えない色香のある女性だった。
夫の元カノだとは知らない私が丁寧に挨拶すると、品定めをするように私を眺めた後、「大した女じゃないわね」とでも言いたげな、どことなく棘のある笑顔を返された。
後ろの方で、彼女の友達が「やっぱり、恋人にしたい女と妻に選ぶ女は違うのね~」なんて軽口を叩いているのが聞こえてきて、夫の元カノも、彼女の友人たちも、嫌いなタイプの女性だなと思ったことを覚えている。
「以前のレティシアも、前世での私も、男を見る目がなかったみたい……」
***
食堂でクロードと夕食を共にすることを再開した日。
公務をひと段落させ、ドレスに着替えることもなくそのまま食堂に姿を現した私を見て、クロードは明らかに動揺した。
「どうした?」
「どういう意味でしょう?」
「服が……いや、何でもない」
「あぁ、仕事着のままで失礼しました。食事を頂いたら、また公務に戻りますので」
そして翌日。
仕事がしやすいように髪の毛を後ろでひとつにまとめ、仕事着のまま食堂に来ると、またしてもクロードがフリーズした。
「レティ……顔色が悪いんじゃないのか?」
「お化粧が落ちただけです。舞踏会で着飾っている女性たちだって、案外、素顔はこんなものですよ?」
「そう……なのか?」
「ええ。情熱的に愛し合った翌朝、お化粧が半分落ちた女性の素顔を見て驚愕したなんてお話、殿方の間ではよく耳にしますでしょう?」
「……」
クロードにはそういう経験はないのかしら? まぁそうか、王太子だもの。気軽に子種を撒いたりはできないか。一応、名目上とはいえ、妻もいることだしね。
そういえば、クラリスとはどこまでの関係なんだろう? 学園生の頃に恋人だったことは間違いないようだけれど、私と結婚した後については噂以上のことは知らないのだ。
翌日は、私の希望を叶えるかたちで陛下と皇后様と一緒の食卓につくことになった。
気合を入れて時間よりも早く食堂へ出向くと、なぜかクロードもそこにいた。
「……レティ。今日はこの後、公務はないんだな」
美しくお化粧を施し、イブニングドレスに身を包んだ私を見るなり、クロードがそう尋ねてきた。
「いいえ。食事が終わったら、また公務に戻る予定です」
「今日はお化粧もしているし、正装しているじゃないか」
「皇后様と陛下と一緒にお食事をするんですもの。当然の礼儀です」
浮気をしている夫との食事なんて、わざわざ着替えるに値しないけどね! という意味を言外に含めてそう言った。
以前のレティシアが知る限り、クロードはいつだって私の前では穏やかな微笑をたたえていた。それを崩すことなんて、なかった。そのことがまるで、彼にとって私は感情を掻き乱すに足りる存在ではないのだと言われているようで、悲しかった。
そんな彼の頬が一瞬ピクリと引きつったのを見て、少しだけ胸がスカッとした私は、性格が悪いのだろうか……。
***
成人を1か月後に控えている私は、自分の身の振り方について考えていた。
「あと1か月で成人かぁ。そうしたら、怒涛の初夜。でも、義理で夫に抱かれるのはもう――」
深く重いため息をつく。
それに。他に愛する女性がいる夫と手を取り合い国政を担うには、荷が重すぎる。頑張れる気がしない。……頑張りたくも、ない。
「そうだ! クラリスを私付の女官にして、しれっと王太子妃教育を施すのはどうかしら。うまく2人が寝所を共にしている現場を押さえることができれば、あとは何だかんだと理由を付けて華麗に妻の座を明け渡し、国外へ逃避行! 悪くないかも……」
思い立ったが吉日、私はその作戦を実行に移すことにした。
ある日の朝。クラリスを従えて家族用の食堂に顔を出すと、クロードがフリーズした。
「おはようございます、殿下」
「……どうして」
「クラリスは一昨日、文官から私付きの女官になりましたの」
「は?」
「優秀な文官から現場の意見を教えてもらい、逆に彼女は私に付いて内政から外交に至るまでを学んでもらう。最高の互恵関係だと思いまして」
「……そうなのか!?」
「それで殿下。彼女はまだ食事のマナーが完璧ではありませんから、実技で学んでもらうことにしました」
「実技?」
「これから毎日、私と一緒に食事をし、必要なマナーを教えてまいります。どうか殿下もそのおつもりで」
「……わかった」
「さ。じゃあ、クラリスは殿下の隣に掛けなさい」
「は?」
「わたしの隣に座ったら、貴女のマナーをチェックできないでしょう?」
「……かしこまりました」
ふふふ。クロードってば、不服そうに『わかった』だなんて言っちゃって。ほんとは嬉しいくせに、素直じゃないんだから。
クラリスは後ろにズラリと並んだ使用人達の視線を受けながら殿下や私と食事を共にするのは緊張するようで、先ほどからカトラリーをお皿にぶつけ音を立てたり、グラスを危うくひっくり返しそうになったりしている。
「国賓との食事会などは私も緊張するけれど、そういう時は、小さく切り分けて口に入れると良いわ。それから、グラスに口紅がつくとエレガントに見えないから、少し唇を湿らせてから唇をあてると良いわよ」
「はい」
はじめの4、5回はそうやってクラリスへ食事のマナーを教えていたけれど、あとは公務の忙しさを理由に放っている。おそらく、2人きりの食事時間を楽しんでいるんじゃないだろうか。
私ってば、まるで恋のキューピットね。こうやって善行を積んでいけば、来世こそ幸せになれるかもしれない。
夫人が私を見つめる瞳に憎悪の感情が含まれている理由が、今はっきりと分かった。私は、母親似だから。
けれど――今回のことは度を越している。
子どもたちに愛人の存在を悟らせまいと孤軍奮闘していた母の努力を、何だと思っているのだろう。母の孤独を、寂しさを、無念さを、同じ女性として少しでも想像できるのならば、父の実娘である私への閨教育係など引き受けられるはずがない。
それだけではない。父との秘め事を私に伝えるなんて。
「一人の女性として、貴女のことを心から軽蔑します。今すぐここから立ち去って、二度と私の前に顔を見せないでちょうだい」
「何の権限があってそんなことを!?」
「ご存知ないようだけれど、教育係の任命権は王太子妃である私にあるの。たとえそれが、閨教育でもね」
ブリジット夫人に対して私が嫌悪感を抱いてしまう理由は、他にもある。
そのことに気づいたのは、つい最近だ。
彼女の醸し出す雰囲気が、前世で夫だった人の昔の恋人・麻衣さんとよく似ているのだ。
麻衣さんには、一度だけ会ったことがある。ツンとした雰囲気の近寄りがたい美人で、同い年とは思えない色香のある女性だった。
夫の元カノだとは知らない私が丁寧に挨拶すると、品定めをするように私を眺めた後、「大した女じゃないわね」とでも言いたげな、どことなく棘のある笑顔を返された。
後ろの方で、彼女の友達が「やっぱり、恋人にしたい女と妻に選ぶ女は違うのね~」なんて軽口を叩いているのが聞こえてきて、夫の元カノも、彼女の友人たちも、嫌いなタイプの女性だなと思ったことを覚えている。
「以前のレティシアも、前世での私も、男を見る目がなかったみたい……」
***
食堂でクロードと夕食を共にすることを再開した日。
公務をひと段落させ、ドレスに着替えることもなくそのまま食堂に姿を現した私を見て、クロードは明らかに動揺した。
「どうした?」
「どういう意味でしょう?」
「服が……いや、何でもない」
「あぁ、仕事着のままで失礼しました。食事を頂いたら、また公務に戻りますので」
そして翌日。
仕事がしやすいように髪の毛を後ろでひとつにまとめ、仕事着のまま食堂に来ると、またしてもクロードがフリーズした。
「レティ……顔色が悪いんじゃないのか?」
「お化粧が落ちただけです。舞踏会で着飾っている女性たちだって、案外、素顔はこんなものですよ?」
「そう……なのか?」
「ええ。情熱的に愛し合った翌朝、お化粧が半分落ちた女性の素顔を見て驚愕したなんてお話、殿方の間ではよく耳にしますでしょう?」
「……」
クロードにはそういう経験はないのかしら? まぁそうか、王太子だもの。気軽に子種を撒いたりはできないか。一応、名目上とはいえ、妻もいることだしね。
そういえば、クラリスとはどこまでの関係なんだろう? 学園生の頃に恋人だったことは間違いないようだけれど、私と結婚した後については噂以上のことは知らないのだ。
翌日は、私の希望を叶えるかたちで陛下と皇后様と一緒の食卓につくことになった。
気合を入れて時間よりも早く食堂へ出向くと、なぜかクロードもそこにいた。
「……レティ。今日はこの後、公務はないんだな」
美しくお化粧を施し、イブニングドレスに身を包んだ私を見るなり、クロードがそう尋ねてきた。
「いいえ。食事が終わったら、また公務に戻る予定です」
「今日はお化粧もしているし、正装しているじゃないか」
「皇后様と陛下と一緒にお食事をするんですもの。当然の礼儀です」
浮気をしている夫との食事なんて、わざわざ着替えるに値しないけどね! という意味を言外に含めてそう言った。
以前のレティシアが知る限り、クロードはいつだって私の前では穏やかな微笑をたたえていた。それを崩すことなんて、なかった。そのことがまるで、彼にとって私は感情を掻き乱すに足りる存在ではないのだと言われているようで、悲しかった。
そんな彼の頬が一瞬ピクリと引きつったのを見て、少しだけ胸がスカッとした私は、性格が悪いのだろうか……。
***
成人を1か月後に控えている私は、自分の身の振り方について考えていた。
「あと1か月で成人かぁ。そうしたら、怒涛の初夜。でも、義理で夫に抱かれるのはもう――」
深く重いため息をつく。
それに。他に愛する女性がいる夫と手を取り合い国政を担うには、荷が重すぎる。頑張れる気がしない。……頑張りたくも、ない。
「そうだ! クラリスを私付の女官にして、しれっと王太子妃教育を施すのはどうかしら。うまく2人が寝所を共にしている現場を押さえることができれば、あとは何だかんだと理由を付けて華麗に妻の座を明け渡し、国外へ逃避行! 悪くないかも……」
思い立ったが吉日、私はその作戦を実行に移すことにした。
ある日の朝。クラリスを従えて家族用の食堂に顔を出すと、クロードがフリーズした。
「おはようございます、殿下」
「……どうして」
「クラリスは一昨日、文官から私付きの女官になりましたの」
「は?」
「優秀な文官から現場の意見を教えてもらい、逆に彼女は私に付いて内政から外交に至るまでを学んでもらう。最高の互恵関係だと思いまして」
「……そうなのか!?」
「それで殿下。彼女はまだ食事のマナーが完璧ではありませんから、実技で学んでもらうことにしました」
「実技?」
「これから毎日、私と一緒に食事をし、必要なマナーを教えてまいります。どうか殿下もそのおつもりで」
「……わかった」
「さ。じゃあ、クラリスは殿下の隣に掛けなさい」
「は?」
「わたしの隣に座ったら、貴女のマナーをチェックできないでしょう?」
「……かしこまりました」
ふふふ。クロードってば、不服そうに『わかった』だなんて言っちゃって。ほんとは嬉しいくせに、素直じゃないんだから。
クラリスは後ろにズラリと並んだ使用人達の視線を受けながら殿下や私と食事を共にするのは緊張するようで、先ほどからカトラリーをお皿にぶつけ音を立てたり、グラスを危うくひっくり返しそうになったりしている。
「国賓との食事会などは私も緊張するけれど、そういう時は、小さく切り分けて口に入れると良いわ。それから、グラスに口紅がつくとエレガントに見えないから、少し唇を湿らせてから唇をあてると良いわよ」
「はい」
はじめの4、5回はそうやってクラリスへ食事のマナーを教えていたけれど、あとは公務の忙しさを理由に放っている。おそらく、2人きりの食事時間を楽しんでいるんじゃないだろうか。
私ってば、まるで恋のキューピットね。こうやって善行を積んでいけば、来世こそ幸せになれるかもしれない。
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