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【世界の転覆編】
【14】支配
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この間、ルナさんから例の主人公のストーリーを話してもらった。
後からもう少し聞いてみたいことが出てきた。
今、いつもの夕飯後の団らんタイムなので聞いてみることにした。
「ルナさん、例の主人公の話。もう少し聞いてもいいですか?」
「うん。いいよ。」
「キリスト教の利権を握ってるというのは、この時代に世界を支配できるほど強い力なのかが、ちょっとピンとこなかったんです。」
「あー。なるほど。説明不足だったかも。」
「でも。そこも説明するとちょっと長くなるけど聞いてね。」
「はい。」
「利権と支配の歴史みたいな話になるんだけど。」
「昔は宗教の利権を持つ勢力が強大だった。」
「でも時代が進むと共に人々の信仰心の薄れとか色々要因があって弱対傾向が出てくる。」
「そこに科学とテクノロジーの力を扱う利権勢力が台頭してきて。」
「戦争における人的物量をテクノロジーの力が凌駕する状況が生まれる。」
「その時代に世界のパワーバランスが崩れて混沌の時代に突入した。」
「1900年代前半の世界の状況がそれだね。」
「大きな戦争も利権勢力同士の代替戦争の側面が大きいんだよ。」
「その状況も長距離兵器と核兵器の登場で変化が訪れる。」
「今まで安全地帯から盤上の駒を操っていただけなのが。自らが盤上に立たされることになった。」
「いたずらに紛争を生み出すと自分に牙が届き得る可能性が生まれたわけだね。」
「そこからなんやかんやで各利権勢力が核兵器を持つ状況が生まれる。」
「そしてお互い核で牽制する事で大きな紛争を生むことを避けるようになった。」
「核による牽制の時代が始まると。今度は利害の衝突が起こらないように住み分けが進行した。」
「そして。利害関係が一致する状況では利権勢力同士が協力するという事もある。」
「自分たちの脅威と成り得る芽を摘み取るために力を貸し合うことがしばしばあるんだ。」
「住み分けの状況を崩されない為にもね。」
「陰謀疑惑のような事があっても。ちゃんと表向きの敵対勢力の仕業であれば証拠が出ないって構図だね。」
「そうやって世界は利権の住み分けと横の繋がりの強化が進行していく。」
「そしてだんだん一つの巨大な生物が生まれるかのように世界の統一支配体制の様相を呈していく。」
「こんな時代に世界の支配者がいるなんてあり得ないと思う人は多いかもだけど。」
「この時代だからこそ地球史最大の支配体制が生まれることになるんだ。」
「主人公の友人はそういう状況の犠牲者ってわけだね。」
「だけど主人公はその状況を利用することになる。」
「利権勢力同士の横の繋がりが完成し。支配体制強化への道を踏み出そうとする。その足を掬う形で全てを転覆させるんだ。」
「って神谷さん黙っちゃったね。」
「圧倒されてました…!」
色々な意味で圧倒されていた。
ルナさん完全にスイッチ入ってる。
「2023年現在は統合の流れに抗おうとするちょっとやんちゃな利権勢力が戦争してたりするけど。」
「ほぼそれが最後のピースで。それがはまれば統合が完成する形だね。」
「主人公はその瞬間を待っているんですね。」
「そんな感じ。」
なんかすごすぎて放心状態になってしまった。
これから世界の行く末を目の当たりにすると思うとわくわくする。
ただ、ルナさん曰く、主人公は英雄になるけど偶然と成り行きを装う部分が多いらしい。
なのでその手段のほとんどは世界には明かされない。
その物語の本当の面白さを知るには原作漫画を読むしかないようだ。
いつか読める日が来るのを楽しみにしている。
後からもう少し聞いてみたいことが出てきた。
今、いつもの夕飯後の団らんタイムなので聞いてみることにした。
「ルナさん、例の主人公の話。もう少し聞いてもいいですか?」
「うん。いいよ。」
「キリスト教の利権を握ってるというのは、この時代に世界を支配できるほど強い力なのかが、ちょっとピンとこなかったんです。」
「あー。なるほど。説明不足だったかも。」
「でも。そこも説明するとちょっと長くなるけど聞いてね。」
「はい。」
「利権と支配の歴史みたいな話になるんだけど。」
「昔は宗教の利権を持つ勢力が強大だった。」
「でも時代が進むと共に人々の信仰心の薄れとか色々要因があって弱対傾向が出てくる。」
「そこに科学とテクノロジーの力を扱う利権勢力が台頭してきて。」
「戦争における人的物量をテクノロジーの力が凌駕する状況が生まれる。」
「その時代に世界のパワーバランスが崩れて混沌の時代に突入した。」
「1900年代前半の世界の状況がそれだね。」
「大きな戦争も利権勢力同士の代替戦争の側面が大きいんだよ。」
「その状況も長距離兵器と核兵器の登場で変化が訪れる。」
「今まで安全地帯から盤上の駒を操っていただけなのが。自らが盤上に立たされることになった。」
「いたずらに紛争を生み出すと自分に牙が届き得る可能性が生まれたわけだね。」
「そこからなんやかんやで各利権勢力が核兵器を持つ状況が生まれる。」
「そしてお互い核で牽制する事で大きな紛争を生むことを避けるようになった。」
「核による牽制の時代が始まると。今度は利害の衝突が起こらないように住み分けが進行した。」
「そして。利害関係が一致する状況では利権勢力同士が協力するという事もある。」
「自分たちの脅威と成り得る芽を摘み取るために力を貸し合うことがしばしばあるんだ。」
「住み分けの状況を崩されない為にもね。」
「陰謀疑惑のような事があっても。ちゃんと表向きの敵対勢力の仕業であれば証拠が出ないって構図だね。」
「そうやって世界は利権の住み分けと横の繋がりの強化が進行していく。」
「そしてだんだん一つの巨大な生物が生まれるかのように世界の統一支配体制の様相を呈していく。」
「こんな時代に世界の支配者がいるなんてあり得ないと思う人は多いかもだけど。」
「この時代だからこそ地球史最大の支配体制が生まれることになるんだ。」
「主人公の友人はそういう状況の犠牲者ってわけだね。」
「だけど主人公はその状況を利用することになる。」
「利権勢力同士の横の繋がりが完成し。支配体制強化への道を踏み出そうとする。その足を掬う形で全てを転覆させるんだ。」
「って神谷さん黙っちゃったね。」
「圧倒されてました…!」
色々な意味で圧倒されていた。
ルナさん完全にスイッチ入ってる。
「2023年現在は統合の流れに抗おうとするちょっとやんちゃな利権勢力が戦争してたりするけど。」
「ほぼそれが最後のピースで。それがはまれば統合が完成する形だね。」
「主人公はその瞬間を待っているんですね。」
「そんな感じ。」
なんかすごすぎて放心状態になってしまった。
これから世界の行く末を目の当たりにすると思うとわくわくする。
ただ、ルナさん曰く、主人公は英雄になるけど偶然と成り行きを装う部分が多いらしい。
なのでその手段のほとんどは世界には明かされない。
その物語の本当の面白さを知るには原作漫画を読むしかないようだ。
いつか読める日が来るのを楽しみにしている。
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