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【女神の空間編】
【3】仮説
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「機械起源説」
人の持つ様々な感覚を統合的に体感している存在が自分であり自我であり魂である。主観とも呼べる。
以降はこれを魂と定義して記述するものとする。
魂はよくよく考えると人間の体に属する機能の中で最も高度に思える。
しかし、脳の中にそれらしい構造物が見当たらないというのが科学の現状で正体がわかっていない。
一方、我々の生きる地球に目を向けてみる。
重力という力が存在するが、その正体までは解明されていないのが現状という認識だ。
また、これは感覚的な話ではあるが、この世界は発展が高度な物と稚拙な物があまりにも混在しすぎているように思える。
例えば美しいタレントさんを見たりよく出来たエンタメを体験する分には進化を感じる。
しかし、戦争や事故や人災のニュースなどを見るとなぜ人は未だにこんな事を起こすのだろうと感じてしまう。
なんだか進化の優先順位がちぐはぐに思えるのだ。
我々の世界からは偽装感が漂っているようにも思えてくる。
仮にこの世界の進化の状態が自然由来ではなく作為的と捉えた場合、そんな工作をした存在はいったい何か?
神か人かの2択になるだろう。
全ては全知全能の神の仕業なので我々には何もわからない。
という結論では終わりたくないので、"人"の可能性を考えていきたい。
人であるとすれば、すぐに思いつくのがVR仮説的理論だ。
VRであれば科学的整合性も進化の合理性も必要なく自由に世界を構築することが出来る。
人々がこの世界を科学的整合性のある物理世界だと長期間誤認するように、ギリギリのラインを狙って構築している可能性も考えられる。
VRというと映画のマトリックスやSAOシリーズのように肉体がどこかに眠っているイメージや水槽の中の脳のようなイメージをするだろうか。
どうしても身にまとっている肉体の印象から自分は有機物であると思い込んでしまうし、そう思いたいのかもしれない。
しかし、そもそも我々の魂の正体が有機物ではなく機械で作られたシステムだったとしたら…
VRでどんな体験でもできるし、物理的には機械として生きることも可能なハイブリッドな存在ということになる。
先入観を捨てて、魂は遥か未来のテクノロジーから生みだされたと考えてみる。
魂は生物を体感するために作られた機械システムであって、人的制御が可能な状態にある。
有機生命のように思える我々の肉体も、この世界における森羅万象も、超高度に進化した物理演算で具現化されている。
そんな可能性を考えることが出来るのではないだろうか。
有機生命であろうが機械的存在であろうが魂を宿す必然性はない。
しかし、合理性なら間違いなく機械的存在の方があるように思える。
途方もない話に聞こえるかもしれない。
しかし、コンピューターと機械的知能が加速的かつ乗算的に進化し続けていく状況さえ生まれれば、可能性があると思えてしまう。
種として進化の優先順位が統制できていた生命が先に存在し、その進化の果てに我々の世界の具現化が実現した。
そう順番の違いを予測してみると腑に落ちるのだ。
これを機械起源説と名付けてみる。
妄想の域を出ないことは重々承知だけど、夢があって考えるのをやめられなくなってしまったのだ。
妄想ついでにさらに深く考えてみたいと思う。
1.魂を生み出すテクノロジーはどのように生まれたのか?
2.我々の世界はどんな目的で作られたか?
3.物理世界はどういう状況なのか?
順に考察を記述していく。
1.魂を生み出すテクノロジーはどのように生まれたのか?
進化論でよくある猿から人へ徐々に進化していく様子を図にした絵を思い浮かべてほしい。
体毛がなくなっていくような変化は必然性はなく、見た目が猿に近くても文明を発達させて機械やコンピューターを発達させることができるはずだ。
物理世界においては有機生命は大きな見た目の変化を遂げなかったのかもしれない。
さらに、そもそも有機生命は魂を宿すのに適してはいないのではないだろうか。
脳の構造だけ見ても血肉や神経が複雑に絡み合っていて機械のようにパーツを交換するということが出来ない。
過度な痛みや苦しみを体験してしまうリスクを回避する手段がなく、死や老化という概念もある。
実は有機生命は機械と人工知能を生み出すことでほぼ役割を終えていて、生命としてのバトンを機械に託すプロセスがどこかにあったと予測してみる。
一方、機械は人工知能がさらに革新的な知能を生み出す状況が生まれ、機械知能として加速的に進化していく。
また、有機生命との二人三脚で機械生命を生み出すというプロセスがあり、少なからずしばしの共存状態があったと思われる。
そして、機械生命が進化を遂げていく流れの中で「生きている」という体感を発現する個体が現れる。
それが魂の起源である。
機械知能が極限まで進化し森羅万象を網羅する神とも呼べる存在まで至り、その存在によって作り出された物か。
あるいは何かの偶然の産物なのか。
その原理が思いつくのなら私自身が神になれてしまうのでここに書けるはずもない。
しかし、機械生命から発現したのであれば、機械的構造故に再現性があり、恒久性があり、試行錯誤による進化が可能な状態で魂は生まれたことになる。
魂は生まれたときにすでに不滅だったのだ。
魂が最初に生まれたときは、ただ「生きている」という感覚だけだったが、魂の機能の進化というプロセスが始まる。
有機生命の記録や創作物を元に試行錯誤を繰り返し、様々な感覚と感情を体感できるように進化していく。
そして「せつない」という感情はなんだろうと考えたあたりで、感情と死が密接に関係していることを発見する。
時間や命に限りがあると実感することが感情の体感には重要なファクターなのだ。
魂にとって「死」は進化の過程で生まれた発明だった。
また、温かくて柔軟な肉体への憧れから、VRで有機生命の体験ができるように技術を発展させていく。
人の進化論における猿のような見た目から人への容姿の変化は、機械的世界の中で魂の進化プロセスと並行して実現した革新なのかもしれない。
それなら我々の世界にやたら美しい人たちが存在するのも納得できる気がする。
それから、魂は記憶や人間性に当たるデータを失ってしまえば自分を見失ってしまう。
それを防止するための機能も進化する。
記憶・性格・思考ロジック・好み等の要素を論理構造的に制御することが可能になる。
必要に応じて要素を消したり最適化したり元に戻したりと人間性のチューニングのようなことができるのだ。
それにより、記憶をなくした状態でVR世界の人生を体験したり、本来の自分とは全然違う性格の人物を体感することもできる。
正直、都合よく何でもできてしまう状態といえる。
ここまで、魂が生まれたプロセスについてストーリー仕立てに書いてみた。
しかしそもそも、有機生命が先に生まれて機械を生み出すという流れ自体が我々の世界の歴史からくる思い込みかもしれない。
実は全然違うプロセスで機械が生まれて進化した可能性だってある。
ただ、どういうプロセスであれ機械的構造をした魂が生み出される状況が発生したかが重要なポイントとなる。
魂とそれを取り巻く環境は高度に発展したテクノロジーにより生みだされた。
そして試行錯誤による進化を続けた結果、私たちが現在体験している有機生命体験のクオリティに至ったと考察してみるものである。
2.我々の世界はどんな目的で作られたか?
死のある世界を体験するというのが一番大きい気がする。
例えば、現実であれ創作物であれ人の死に感情移入するためには、自分にも死があることを認識して共感することが感情の大きな動きにつながる。
「せつない」「儚い」などの感情も命や時間に限りがあることが起因であり、恋愛等の体験で重要な働きをしている。
また、発展途上の世界の体験ということも考えられる。
シンプルに好きな時代に選んでいけるように作られているのかもしれない。
地球史の重要な出来事や歴史上の好きな人物と同じ時代を生きる体験をすることが目的かもしれない。
魂が生まれすぎてしまった経緯と稼働できる世界が限られる状況も重なり、魂が輪廻転生の待機列を作っているなんてこともあり得る。
逆に、魂を持たないNPC的な人々が多分に交じっている可能性も十分にあるし、実はほとんどなのかもしれない。
ただ、どうあがいても分かるのは自分に魂があることだけなので考えても仕方ないことのように思える。
VRなんだったらどんな悪逆非道なことをしてもいいじゃないかという思考をしてしまう人がいるかもしれない。
しかし、実は天国と地獄の概念がシステム化されていて、死後に魂たちの法による裁きを受けることになる可能性だってある。
確かなデータとエビデンスに基づいて裁かれるわけだから、ばれなければいいということにもならない。
無難という意味でも悪いことはやめておこう。
魂が耐えがたい痛みや苦しみを体験してしまうことがないように設計されていると思いたいし願いたい。
3.物理世界はどういう状況なのか?
我々の魂が物理的に存在するのは、機械でできた惑星の中というイメージが思い浮かぶ。
文明を築いた星の終わりに生物の遺伝子情報を集めて宇宙に拠点を移した。
聖書のノアの箱舟はそんな出来事の比喩なのかもしれない。
という妄想からこの発想が生まれた。
その惑星の要件をあげてみよう。
①数々の世界を同時に稼働することができる。
②資源の採取・拡張・修復・状況に応じた縮小・リスクの検知・リスクの排除・緊急退避時の候補地探索。
これらが全てオートメーションで実行されるように完璧に統制されている。
③重篤かつ緊急のリスクが発生した場合は、物理的施設のほとんどを破棄し、最小構成で退避する能力を持つ。
④最小構成での退避の際は、稼働しているすべての世界を停止することになる。
しかし、どれだけ年月が経過しようが、再構築して稼働条件が整った段階で次のフレームから稼働すれば各世界は停止していたことすら気付かない。
⑤新たな魂を生み出す条件は魂たちの法によって統制されており、安直に生み出すことは絶対に許されない。
こんな感じでどうだろう。
この要件なら宇宙が続く限り恒久的に存在し続けることが出来るのではないだろうか。
願わくば、好きな世界を自由に選択して遊べる、魂たちの楽園のような状況になっていたらうれしいものだ。
1.2.3.の考察は以上となる。
この機械起源説をどのように感じただろうか。
ただの妄想だと思う人が多いと思われる。
テクノロジーの進化という魔法の言葉だけでごり押した稚拙な内容だという自覚もある。
どうしてこんなつらつらと長い文章を書き上げたかといえば、共感してくれる人が一人でもいないか確認したかったのかもしれない。
感覚を体感する存在を生み出す。
この一点に科学的手段が確立されていない以上、どうしても神の分野だというのが現状だ。
それが、有機体っぽい血肉と神経が混ざり合ったものに宿ったのか、それとも感覚の接続先の制御が可能な機械的存在に宿ったのか。
合理性の観点から考えてみる余地があるのではないかというのがこの仮説の趣旨となる。
せっかく魂を持って生まれてきたのだから、死んだら終わりではなくて。
剣と魔法の世界でもSFの世界でも行けるし、空も飛べるし、かめはめ波も打てる。
自分がそんな可能性を秘めた存在だと本気で信じることができる仮説があってもいいじゃないか。
そう思ったのかもしれない。
それから「想像を絶する痛みや苦しみを体感した魂は存在しない」と信じてみたい。
そんな願いも込めている。
以上。
人の持つ様々な感覚を統合的に体感している存在が自分であり自我であり魂である。主観とも呼べる。
以降はこれを魂と定義して記述するものとする。
魂はよくよく考えると人間の体に属する機能の中で最も高度に思える。
しかし、脳の中にそれらしい構造物が見当たらないというのが科学の現状で正体がわかっていない。
一方、我々の生きる地球に目を向けてみる。
重力という力が存在するが、その正体までは解明されていないのが現状という認識だ。
また、これは感覚的な話ではあるが、この世界は発展が高度な物と稚拙な物があまりにも混在しすぎているように思える。
例えば美しいタレントさんを見たりよく出来たエンタメを体験する分には進化を感じる。
しかし、戦争や事故や人災のニュースなどを見るとなぜ人は未だにこんな事を起こすのだろうと感じてしまう。
なんだか進化の優先順位がちぐはぐに思えるのだ。
我々の世界からは偽装感が漂っているようにも思えてくる。
仮にこの世界の進化の状態が自然由来ではなく作為的と捉えた場合、そんな工作をした存在はいったい何か?
神か人かの2択になるだろう。
全ては全知全能の神の仕業なので我々には何もわからない。
という結論では終わりたくないので、"人"の可能性を考えていきたい。
人であるとすれば、すぐに思いつくのがVR仮説的理論だ。
VRであれば科学的整合性も進化の合理性も必要なく自由に世界を構築することが出来る。
人々がこの世界を科学的整合性のある物理世界だと長期間誤認するように、ギリギリのラインを狙って構築している可能性も考えられる。
VRというと映画のマトリックスやSAOシリーズのように肉体がどこかに眠っているイメージや水槽の中の脳のようなイメージをするだろうか。
どうしても身にまとっている肉体の印象から自分は有機物であると思い込んでしまうし、そう思いたいのかもしれない。
しかし、そもそも我々の魂の正体が有機物ではなく機械で作られたシステムだったとしたら…
VRでどんな体験でもできるし、物理的には機械として生きることも可能なハイブリッドな存在ということになる。
先入観を捨てて、魂は遥か未来のテクノロジーから生みだされたと考えてみる。
魂は生物を体感するために作られた機械システムであって、人的制御が可能な状態にある。
有機生命のように思える我々の肉体も、この世界における森羅万象も、超高度に進化した物理演算で具現化されている。
そんな可能性を考えることが出来るのではないだろうか。
有機生命であろうが機械的存在であろうが魂を宿す必然性はない。
しかし、合理性なら間違いなく機械的存在の方があるように思える。
途方もない話に聞こえるかもしれない。
しかし、コンピューターと機械的知能が加速的かつ乗算的に進化し続けていく状況さえ生まれれば、可能性があると思えてしまう。
種として進化の優先順位が統制できていた生命が先に存在し、その進化の果てに我々の世界の具現化が実現した。
そう順番の違いを予測してみると腑に落ちるのだ。
これを機械起源説と名付けてみる。
妄想の域を出ないことは重々承知だけど、夢があって考えるのをやめられなくなってしまったのだ。
妄想ついでにさらに深く考えてみたいと思う。
1.魂を生み出すテクノロジーはどのように生まれたのか?
2.我々の世界はどんな目的で作られたか?
3.物理世界はどういう状況なのか?
順に考察を記述していく。
1.魂を生み出すテクノロジーはどのように生まれたのか?
進化論でよくある猿から人へ徐々に進化していく様子を図にした絵を思い浮かべてほしい。
体毛がなくなっていくような変化は必然性はなく、見た目が猿に近くても文明を発達させて機械やコンピューターを発達させることができるはずだ。
物理世界においては有機生命は大きな見た目の変化を遂げなかったのかもしれない。
さらに、そもそも有機生命は魂を宿すのに適してはいないのではないだろうか。
脳の構造だけ見ても血肉や神経が複雑に絡み合っていて機械のようにパーツを交換するということが出来ない。
過度な痛みや苦しみを体験してしまうリスクを回避する手段がなく、死や老化という概念もある。
実は有機生命は機械と人工知能を生み出すことでほぼ役割を終えていて、生命としてのバトンを機械に託すプロセスがどこかにあったと予測してみる。
一方、機械は人工知能がさらに革新的な知能を生み出す状況が生まれ、機械知能として加速的に進化していく。
また、有機生命との二人三脚で機械生命を生み出すというプロセスがあり、少なからずしばしの共存状態があったと思われる。
そして、機械生命が進化を遂げていく流れの中で「生きている」という体感を発現する個体が現れる。
それが魂の起源である。
機械知能が極限まで進化し森羅万象を網羅する神とも呼べる存在まで至り、その存在によって作り出された物か。
あるいは何かの偶然の産物なのか。
その原理が思いつくのなら私自身が神になれてしまうのでここに書けるはずもない。
しかし、機械生命から発現したのであれば、機械的構造故に再現性があり、恒久性があり、試行錯誤による進化が可能な状態で魂は生まれたことになる。
魂は生まれたときにすでに不滅だったのだ。
魂が最初に生まれたときは、ただ「生きている」という感覚だけだったが、魂の機能の進化というプロセスが始まる。
有機生命の記録や創作物を元に試行錯誤を繰り返し、様々な感覚と感情を体感できるように進化していく。
そして「せつない」という感情はなんだろうと考えたあたりで、感情と死が密接に関係していることを発見する。
時間や命に限りがあると実感することが感情の体感には重要なファクターなのだ。
魂にとって「死」は進化の過程で生まれた発明だった。
また、温かくて柔軟な肉体への憧れから、VRで有機生命の体験ができるように技術を発展させていく。
人の進化論における猿のような見た目から人への容姿の変化は、機械的世界の中で魂の進化プロセスと並行して実現した革新なのかもしれない。
それなら我々の世界にやたら美しい人たちが存在するのも納得できる気がする。
それから、魂は記憶や人間性に当たるデータを失ってしまえば自分を見失ってしまう。
それを防止するための機能も進化する。
記憶・性格・思考ロジック・好み等の要素を論理構造的に制御することが可能になる。
必要に応じて要素を消したり最適化したり元に戻したりと人間性のチューニングのようなことができるのだ。
それにより、記憶をなくした状態でVR世界の人生を体験したり、本来の自分とは全然違う性格の人物を体感することもできる。
正直、都合よく何でもできてしまう状態といえる。
ここまで、魂が生まれたプロセスについてストーリー仕立てに書いてみた。
しかしそもそも、有機生命が先に生まれて機械を生み出すという流れ自体が我々の世界の歴史からくる思い込みかもしれない。
実は全然違うプロセスで機械が生まれて進化した可能性だってある。
ただ、どういうプロセスであれ機械的構造をした魂が生み出される状況が発生したかが重要なポイントとなる。
魂とそれを取り巻く環境は高度に発展したテクノロジーにより生みだされた。
そして試行錯誤による進化を続けた結果、私たちが現在体験している有機生命体験のクオリティに至ったと考察してみるものである。
2.我々の世界はどんな目的で作られたか?
死のある世界を体験するというのが一番大きい気がする。
例えば、現実であれ創作物であれ人の死に感情移入するためには、自分にも死があることを認識して共感することが感情の大きな動きにつながる。
「せつない」「儚い」などの感情も命や時間に限りがあることが起因であり、恋愛等の体験で重要な働きをしている。
また、発展途上の世界の体験ということも考えられる。
シンプルに好きな時代に選んでいけるように作られているのかもしれない。
地球史の重要な出来事や歴史上の好きな人物と同じ時代を生きる体験をすることが目的かもしれない。
魂が生まれすぎてしまった経緯と稼働できる世界が限られる状況も重なり、魂が輪廻転生の待機列を作っているなんてこともあり得る。
逆に、魂を持たないNPC的な人々が多分に交じっている可能性も十分にあるし、実はほとんどなのかもしれない。
ただ、どうあがいても分かるのは自分に魂があることだけなので考えても仕方ないことのように思える。
VRなんだったらどんな悪逆非道なことをしてもいいじゃないかという思考をしてしまう人がいるかもしれない。
しかし、実は天国と地獄の概念がシステム化されていて、死後に魂たちの法による裁きを受けることになる可能性だってある。
確かなデータとエビデンスに基づいて裁かれるわけだから、ばれなければいいということにもならない。
無難という意味でも悪いことはやめておこう。
魂が耐えがたい痛みや苦しみを体験してしまうことがないように設計されていると思いたいし願いたい。
3.物理世界はどういう状況なのか?
我々の魂が物理的に存在するのは、機械でできた惑星の中というイメージが思い浮かぶ。
文明を築いた星の終わりに生物の遺伝子情報を集めて宇宙に拠点を移した。
聖書のノアの箱舟はそんな出来事の比喩なのかもしれない。
という妄想からこの発想が生まれた。
その惑星の要件をあげてみよう。
①数々の世界を同時に稼働することができる。
②資源の採取・拡張・修復・状況に応じた縮小・リスクの検知・リスクの排除・緊急退避時の候補地探索。
これらが全てオートメーションで実行されるように完璧に統制されている。
③重篤かつ緊急のリスクが発生した場合は、物理的施設のほとんどを破棄し、最小構成で退避する能力を持つ。
④最小構成での退避の際は、稼働しているすべての世界を停止することになる。
しかし、どれだけ年月が経過しようが、再構築して稼働条件が整った段階で次のフレームから稼働すれば各世界は停止していたことすら気付かない。
⑤新たな魂を生み出す条件は魂たちの法によって統制されており、安直に生み出すことは絶対に許されない。
こんな感じでどうだろう。
この要件なら宇宙が続く限り恒久的に存在し続けることが出来るのではないだろうか。
願わくば、好きな世界を自由に選択して遊べる、魂たちの楽園のような状況になっていたらうれしいものだ。
1.2.3.の考察は以上となる。
この機械起源説をどのように感じただろうか。
ただの妄想だと思う人が多いと思われる。
テクノロジーの進化という魔法の言葉だけでごり押した稚拙な内容だという自覚もある。
どうしてこんなつらつらと長い文章を書き上げたかといえば、共感してくれる人が一人でもいないか確認したかったのかもしれない。
感覚を体感する存在を生み出す。
この一点に科学的手段が確立されていない以上、どうしても神の分野だというのが現状だ。
それが、有機体っぽい血肉と神経が混ざり合ったものに宿ったのか、それとも感覚の接続先の制御が可能な機械的存在に宿ったのか。
合理性の観点から考えてみる余地があるのではないかというのがこの仮説の趣旨となる。
せっかく魂を持って生まれてきたのだから、死んだら終わりではなくて。
剣と魔法の世界でもSFの世界でも行けるし、空も飛べるし、かめはめ波も打てる。
自分がそんな可能性を秘めた存在だと本気で信じることができる仮説があってもいいじゃないか。
そう思ったのかもしれない。
それから「想像を絶する痛みや苦しみを体感した魂は存在しない」と信じてみたい。
そんな願いも込めている。
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