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最終章
【30】エピローグ
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もう何時間泣いて過ごしたんだろう。
俺と莉愛がずっと泣いてるから、見かねた佐々木さんが俺たちを拠点のソファーに強制転移してくれたんだな。
佐々木さんからテキストメッセージが入ってる。
「あのとき茜君がぱーくんに自分の体を反物質化して対消滅を起こす攻撃手段が使えないか演算してほしいとお願いしたようだ。
ぱーくんは、夢君と神々4人が協力すれば茜君の体を戦艦まで届ける策を実行可能と返事した。
それを夢君には茜君から伝え。神々にはぱーくんから手段の提案があった。そして全員合意した。
茜君と夢君は命を使って戦艦を破壊してくれたんだ。」
俺は何もできなかった。
ただ見ていることしかできなかった。
また涙があふれだしてきた。
また佐々木さんからテキストメッセージだ。
「旗艦の消滅で電子機器の無効化をしていたビットは活動を停止した。
世界は正常化しつつある。
また、竜界に捕らえられていた科学者たちが北半球との通信を確立して竜界の様子を伝えてきた。
どうやら黒竜支配への抵抗勢力が艦隊の消滅の一報を受けて決起したようだ。
結果、黒竜たちは打倒されて再度政権が転覆した。
そして竜界の統治は白竜の手に戻った。
白竜たちは、竜と人の間に二度と争いが起こらないように、人間たちと調和のための対話をしたいと願っているようだ。
人々がこれに好意的に応じることを願う。」
世界はこのまま平和になるんだろうか。
なんだか俺は重い眠気を感じてきた。
「莉愛。俺少し寝るよ。」
部屋に向かおうとすると莉愛が。
「今は一人になりたくない。」
と言ったから一緒に俺のベッドに向かった。
なんとなく手をつないで2人並んで眠りについた。
窓から光が差し込む真っ白な部屋で目を覚ました。
見覚えのないベッドの上で横になっている。
なんだかぼーっとするし夢見心地だ。
ものすごく長い夢を見ていた気がする。
だけど今いるのはいつもの部屋じゃない。
俺の部屋でもないし。
拠点の部屋でもない。
不思議な感覚だ。
ガチャっとドアが開いてだれか入ってきた。
「あ。目が覚めたね。」
あれ。
「莉愛…。だよな…。」
目の前にいるのは莉愛だけど何か雰囲気が違う。
それに俺。声が違う。
「うん。莉愛だよ。今、混乱してるよね。」
「変な感覚なんだ。現実感はあるのにここがどこか分からない。」
体の違和感にも気付いた。
「うん。少し時間がかかると思うから。今はゆっくり寝ることだけ考えていいよ。」
「でも俺。女の子の体になってる。」
莉愛は微笑んで。
「うんうん。大丈夫だよ。」
大丈夫…。なのか…。
「輝くんはね。魂として生きた時間がまだ短いから記憶の統合に時間がかかるんだって。」
だめだ。状況が理解できない。
それにまだすごく眠い。
「俺。また寝てみるよ。」
「うん。おやすみ。」
なんだか妙な心地よさを感じながら俺はまた眠りについた。
俺と莉愛がずっと泣いてるから、見かねた佐々木さんが俺たちを拠点のソファーに強制転移してくれたんだな。
佐々木さんからテキストメッセージが入ってる。
「あのとき茜君がぱーくんに自分の体を反物質化して対消滅を起こす攻撃手段が使えないか演算してほしいとお願いしたようだ。
ぱーくんは、夢君と神々4人が協力すれば茜君の体を戦艦まで届ける策を実行可能と返事した。
それを夢君には茜君から伝え。神々にはぱーくんから手段の提案があった。そして全員合意した。
茜君と夢君は命を使って戦艦を破壊してくれたんだ。」
俺は何もできなかった。
ただ見ていることしかできなかった。
また涙があふれだしてきた。
また佐々木さんからテキストメッセージだ。
「旗艦の消滅で電子機器の無効化をしていたビットは活動を停止した。
世界は正常化しつつある。
また、竜界に捕らえられていた科学者たちが北半球との通信を確立して竜界の様子を伝えてきた。
どうやら黒竜支配への抵抗勢力が艦隊の消滅の一報を受けて決起したようだ。
結果、黒竜たちは打倒されて再度政権が転覆した。
そして竜界の統治は白竜の手に戻った。
白竜たちは、竜と人の間に二度と争いが起こらないように、人間たちと調和のための対話をしたいと願っているようだ。
人々がこれに好意的に応じることを願う。」
世界はこのまま平和になるんだろうか。
なんだか俺は重い眠気を感じてきた。
「莉愛。俺少し寝るよ。」
部屋に向かおうとすると莉愛が。
「今は一人になりたくない。」
と言ったから一緒に俺のベッドに向かった。
なんとなく手をつないで2人並んで眠りについた。
窓から光が差し込む真っ白な部屋で目を覚ました。
見覚えのないベッドの上で横になっている。
なんだかぼーっとするし夢見心地だ。
ものすごく長い夢を見ていた気がする。
だけど今いるのはいつもの部屋じゃない。
俺の部屋でもないし。
拠点の部屋でもない。
不思議な感覚だ。
ガチャっとドアが開いてだれか入ってきた。
「あ。目が覚めたね。」
あれ。
「莉愛…。だよな…。」
目の前にいるのは莉愛だけど何か雰囲気が違う。
それに俺。声が違う。
「うん。莉愛だよ。今、混乱してるよね。」
「変な感覚なんだ。現実感はあるのにここがどこか分からない。」
体の違和感にも気付いた。
「うん。少し時間がかかると思うから。今はゆっくり寝ることだけ考えていいよ。」
「でも俺。女の子の体になってる。」
莉愛は微笑んで。
「うんうん。大丈夫だよ。」
大丈夫…。なのか…。
「輝くんはね。魂として生きた時間がまだ短いから記憶の統合に時間がかかるんだって。」
だめだ。状況が理解できない。
それにまだすごく眠い。
「俺。また寝てみるよ。」
「うん。おやすみ。」
なんだか妙な心地よさを感じながら俺はまた眠りについた。
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