青い桜 山梨県警捜査５課

ｐｒｏｌｏｇｕｅ３ 同期の夢

交番の中は煙と炎で充満している

「田中！・・・渡辺部長！」
朦朧とする意識の中で、とにかく必死に叫んだ

煙の奥に渡辺が倒れているのが見えた
足の上には倒れてきた本棚が乗っかっている
「部、部長・・・！」
「お、、、おれはいいから田中を見ろ！」

「た、、、、、田中」
交番の入り口付近に田中が倒れている
「ごめ、、ごめん、ゆうくん」
「いいからしゃべんな」
肩に大きなガラスの破片が刺さり、大量の血が流れ出ている。
「プレゼントと爆弾も見分かられないなんて、、警官失格だよね」
「いいからしゃべるな！！」
竹本は必死にハンカチで肩を抑える
すると、田中が震えながら制服の内ポケットから何やら書類を出した
「ゆうちゃん・・見て」
そこには

４月１日付け
巡査部長に昇進
同時に　交通機動隊白バイ隊に移動を命ずる

「よかった、よかったじゃねーか！警察学校時代から白バイ乗りたいって・・・言ってたもんな」
だが、田中からの応答はもうなかった