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父の消息
素顔を見せて7
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何も知らない美香は大きく膨らんだお腹を撫で母親の顔を見せていた。すでに安定期に入っていたが爆弾を抱えた体は常に危険と隣り合わせで予断の許さない状態は変わらなかった。
「最近はベットから移動するのもひと苦労なのよ」
「ゆっくりでいいから無理するなよ
辛かったら俺が抱っこしてやるから」
「それじゃ赤ちゃんだわ」
「美香さんの唯一の欠点は甘えないで我慢しすぎることだよ」
「看護士さんにも言われたわ 病院にいるときはありがとうなんて頭を下げなくていいから大きな顔して私たちに甘えなさいって」
「そういえば有り難うは美香さんの口癖だよね」
「そうね、思えば亡くなった母親もそうだったわ 親子だから似てきちゃうのかな 最近鏡の中のわたし母と重なって見える時があるの」
「美香さんのお母さんを俺は知らないけど美香さんに似ているなら凛とした美人だったんだろうな」
「誉めてもらってお母さんもきっと喜んでいるわ ねぇ最近何か心境の変化でもあったの、雅和変わったわ」
「俺が変わった?」
「大人びたっていうか、とても頼もしくなったような」
「ようなってそれはないだろう 頼もしくなったようなじゃなく、なったって言ってほしいな」
「そうね、ご頼もしくなってますます惚れ直しました 雅和はどんどん私を追い越して成長しているのね」
「なんだよそれ、今まで俺が頼りなかったってことじゃないか」
「ねぇ雅和、どんなに過酷な運命でも大切なのは今よね 満ち足りて輝いていた過去は振り返えらない、そうじゃないと過去に縛られ前に進めない」
「そうだよ 過ぎたことに囚われちゃいけないんだ 俺と美香さんに大切なのは今、未来しかないんだからね」
「そういえばあれからお父さんから連絡あった?体調崩したりしていなければいいんだけど」
まばたきをしながら雅和は返す言葉に詰まった。
「最近はベットから移動するのもひと苦労なのよ」
「ゆっくりでいいから無理するなよ
辛かったら俺が抱っこしてやるから」
「それじゃ赤ちゃんだわ」
「美香さんの唯一の欠点は甘えないで我慢しすぎることだよ」
「看護士さんにも言われたわ 病院にいるときはありがとうなんて頭を下げなくていいから大きな顔して私たちに甘えなさいって」
「そういえば有り難うは美香さんの口癖だよね」
「そうね、思えば亡くなった母親もそうだったわ 親子だから似てきちゃうのかな 最近鏡の中のわたし母と重なって見える時があるの」
「美香さんのお母さんを俺は知らないけど美香さんに似ているなら凛とした美人だったんだろうな」
「誉めてもらってお母さんもきっと喜んでいるわ ねぇ最近何か心境の変化でもあったの、雅和変わったわ」
「俺が変わった?」
「大人びたっていうか、とても頼もしくなったような」
「ようなってそれはないだろう 頼もしくなったようなじゃなく、なったって言ってほしいな」
「そうね、ご頼もしくなってますます惚れ直しました 雅和はどんどん私を追い越して成長しているのね」
「なんだよそれ、今まで俺が頼りなかったってことじゃないか」
「ねぇ雅和、どんなに過酷な運命でも大切なのは今よね 満ち足りて輝いていた過去は振り返えらない、そうじゃないと過去に縛られ前に進めない」
「そうだよ 過ぎたことに囚われちゃいけないんだ 俺と美香さんに大切なのは今、未来しかないんだからね」
「そういえばあれからお父さんから連絡あった?体調崩したりしていなければいいんだけど」
まばたきをしながら雅和は返す言葉に詰まった。
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