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父の消息
伝言5
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「井川君、君からこれを娘に渡して欲しい 美香の母親の早苗に買い求めた誕生石の指輪が入っています 6月の誕生石月長石ムーンストーンとも言われる無色で青い白い光を放つ神秘的な石でこの石を身に付けると幸運を呼んで身を守ってくれるそうです 美香も母親と同じ6月生まれだからきっとご利益があると信じています 元気な子を抱ける日を楽しみにしていると伝えてこの指輪を渡して貰いたいのです」
「分かりました 責任をもってお預かりします」
「美香と会うためにも私は杖なしで、一人で歩けるようにならないといけないな、もうひと踏ん張り頑張ってみるとするか、生きる糧が見つかって力が漲った様な気がするよ これも君たちのおかげだありがとう」
別れ際の佐々木の顔には血色が戻り赤みが差していた。
「井川君、見送ってくれたお父様の顔変っていたわね 気がついた」
「あぁ最初とは違って健康そのものに見えたな」
「病は気からって言うけど本当なのかもしれないわね」
「これで後はお父さんからの連絡を待つだけだな」
「でも美香さんの病気のこと伝えないでよかったのかしら」
「あんな状態をみたらとてもじゃないけど言えないよ どうみても自分の体のことで精一杯って感じだったろう 今は余計なことは言わないでおこう 美香さんが自分の口で話す方がいい」
「そうね」
「子供が生まれるまでとつきとうかっていうけどお父さんそれまで元気でいて欲しいな 高齢だし体もつらそうだったから心配だよ」
「心配していたらキリがないわ そんなこと言ったら橘先生が言うように母子ともに健康でいられるかどうかだって」
「やめやめもう止めよう ネガティブな話は今後いっさいタブーにしよう」
「私ったら縁起でもないことを言ってごめんなさい」
「もう止めようって言ったばかりだろう 美香さんが待っているから早く帰ろうぜ お父さんのことを話したら美香さん可愛かった写真みたいに又笑ってくれるかな」
「もちろんよ 今までで一番の笑顔で喜んでくれるわ」
美香の父の伝言を携え二人は晴れやかな気持ちで東京を後にしていた。
「分かりました 責任をもってお預かりします」
「美香と会うためにも私は杖なしで、一人で歩けるようにならないといけないな、もうひと踏ん張り頑張ってみるとするか、生きる糧が見つかって力が漲った様な気がするよ これも君たちのおかげだありがとう」
別れ際の佐々木の顔には血色が戻り赤みが差していた。
「井川君、見送ってくれたお父様の顔変っていたわね 気がついた」
「あぁ最初とは違って健康そのものに見えたな」
「病は気からって言うけど本当なのかもしれないわね」
「これで後はお父さんからの連絡を待つだけだな」
「でも美香さんの病気のこと伝えないでよかったのかしら」
「あんな状態をみたらとてもじゃないけど言えないよ どうみても自分の体のことで精一杯って感じだったろう 今は余計なことは言わないでおこう 美香さんが自分の口で話す方がいい」
「そうね」
「子供が生まれるまでとつきとうかっていうけどお父さんそれまで元気でいて欲しいな 高齢だし体もつらそうだったから心配だよ」
「心配していたらキリがないわ そんなこと言ったら橘先生が言うように母子ともに健康でいられるかどうかだって」
「やめやめもう止めよう ネガティブな話は今後いっさいタブーにしよう」
「私ったら縁起でもないことを言ってごめんなさい」
「もう止めようって言ったばかりだろう 美香さんが待っているから早く帰ろうぜ お父さんのことを話したら美香さん可愛かった写真みたいに又笑ってくれるかな」
「もちろんよ 今までで一番の笑顔で喜んでくれるわ」
美香の父の伝言を携え二人は晴れやかな気持ちで東京を後にしていた。
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