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不思議な三角関係
見透かされた心5
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「これから本題に入るからよく聞いてね佐知さん わたしあなたに雅和をお願いしたいの 彼はとっても打たれ弱いから誰か支える人がいないと頑張れないの 子供みたいでおかしいでしょうけど私に何かあったら彼は自暴自棄になって仕事どころでなくなるわ だから佐知さんに雅和を託したいの」
「井川君は美香さんが言うそんな弱い男じゃないわ」
「いいえ彼は弱いわ 私がいなくなったら彼は弱い男に戻ってしまう だから支えがあなたが必要なの」
「そんなこと井川君が受け入れるはずがありません」
「受け入れるとかそんなことはどうでもいいの 雅和を支えられるのは私とあなただけよ 彼の気持ちがどうあれ佐知さんは嘘のない心で雅和と向き合って欲しいの」
「美香さんお願いだから今は余計な心配はしないで下さい 元気な赤ちゃんを産んで井川君と幸せになる事だけを願ってください」
「私は彼にたくさんの愛をもらったわ 私達は愛を大切に温め今日まで歩んできたの この世で彼と出会えたのが運命ならこの世で一番大切な彼との別れも運命なの 命ある限りこれからも彼を愛しぬくわ 笑ってさよならした後も私の愛は永遠よ 我が子に流れる血となって私は生き続けるわ」
気持ちを見透かされ動揺した佐知だったが胸の痞えが薄れていた。
「私が築けなかった愛を美香さんは井川君と築いていた それを知ったとき葬ったはずの思いが洪水のように私の体に溢れてきたの 井川君と美香さんには出来て私に出来なかったのは何故って涙がこぼれてきたわ 息が止まるかと思うくらい胸が苦しくなって愛を独り占めしている美香さんが羨ましくて嫉ましくて仕方なかった」
「それなら私も同じよ 佐知さんの話をする雅和を見るたび耳を塞ぎたくなったのよ 思い出話を口にされるのがとてもいやだったわ だって私は貴方たちの思い出には入れないんだもの 二人の愛が復活したらどうしようなんてひとり思いつめて眠れない日もあったのよ わたし佐知さんに嫉妬していんだわ笑っちゃうわね」
「女同士だから美香さんの気持ちが分かります 私も嫉妬だったのかな、井川君と過ごした日々を忘れられずいつも懐かしんで二度と戻らない愛と分かっていながら・・井川君と再会してからずっと背負ってきた未練の塊は美香さんへの嫉妬の裏返し・・・これって女の業ですよね」
「今日の事はすべて水に流しましょうね佐知さん、新・旧恋人の垣根を越えやっと普通の女同士になれた これで何でも話せる仲になれたのね私たち 佐知さん貴方は私の最初で最後の大切な友達よ」
「最初で最後なんて言わないで ずっといつまでも私の大切な友達よ美香さんは」
爽やかな風が微笑むふたりの頬を撫でて過ぎていった。
「井川君は美香さんが言うそんな弱い男じゃないわ」
「いいえ彼は弱いわ 私がいなくなったら彼は弱い男に戻ってしまう だから支えがあなたが必要なの」
「そんなこと井川君が受け入れるはずがありません」
「受け入れるとかそんなことはどうでもいいの 雅和を支えられるのは私とあなただけよ 彼の気持ちがどうあれ佐知さんは嘘のない心で雅和と向き合って欲しいの」
「美香さんお願いだから今は余計な心配はしないで下さい 元気な赤ちゃんを産んで井川君と幸せになる事だけを願ってください」
「私は彼にたくさんの愛をもらったわ 私達は愛を大切に温め今日まで歩んできたの この世で彼と出会えたのが運命ならこの世で一番大切な彼との別れも運命なの 命ある限りこれからも彼を愛しぬくわ 笑ってさよならした後も私の愛は永遠よ 我が子に流れる血となって私は生き続けるわ」
気持ちを見透かされ動揺した佐知だったが胸の痞えが薄れていた。
「私が築けなかった愛を美香さんは井川君と築いていた それを知ったとき葬ったはずの思いが洪水のように私の体に溢れてきたの 井川君と美香さんには出来て私に出来なかったのは何故って涙がこぼれてきたわ 息が止まるかと思うくらい胸が苦しくなって愛を独り占めしている美香さんが羨ましくて嫉ましくて仕方なかった」
「それなら私も同じよ 佐知さんの話をする雅和を見るたび耳を塞ぎたくなったのよ 思い出話を口にされるのがとてもいやだったわ だって私は貴方たちの思い出には入れないんだもの 二人の愛が復活したらどうしようなんてひとり思いつめて眠れない日もあったのよ わたし佐知さんに嫉妬していんだわ笑っちゃうわね」
「女同士だから美香さんの気持ちが分かります 私も嫉妬だったのかな、井川君と過ごした日々を忘れられずいつも懐かしんで二度と戻らない愛と分かっていながら・・井川君と再会してからずっと背負ってきた未練の塊は美香さんへの嫉妬の裏返し・・・これって女の業ですよね」
「今日の事はすべて水に流しましょうね佐知さん、新・旧恋人の垣根を越えやっと普通の女同士になれた これで何でも話せる仲になれたのね私たち 佐知さん貴方は私の最初で最後の大切な友達よ」
「最初で最後なんて言わないで ずっといつまでも私の大切な友達よ美香さんは」
爽やかな風が微笑むふたりの頬を撫でて過ぎていった。
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