涙が幸せの泉にかわるまで

寿佳穏 kotobuki kanon

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不思議な三角関係

見透かされた心3

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突然投げられた美香からの直球に佐知はたじろいでいた。


「昔のことは忘れました 今更どうしてそんなことを聞きたいのか・・美香さんの気持ちが分からないわ 井川君が愛しているのは美香さんあなたなのに」

「私はいま佐知さんの気持ちを聞いているのよ 質問の答えになっていないわ」

「井川君との関係はもう遠い昔のことです 昔がどうあれ井川君との事は過去のひとつに過ぎません 終わった愛を穿り回して何の意味があるのですか」

「本当に終わったのかしら 私には佐知さんの中で何かが又新たに始まったように思えて仕方ないんだけど、ねぇ答えて間違っていないと思うけど」

「そんな冗談わたし・・笑えません」

「佐知さんの気持ちはきっと私と同じなのね 私にとって雅和は大切な人、ずっと一緒に生きて行こうと決めた人でも私はいつか近い将来・・・消えて雅和の前からいなくなるの」

「美香さん止めて、お願いだからもうやめて下さい」


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