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別れた二人の関係
昔の恋人は2
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「雅和はお父さんの過去を自分の手でこじ開けてしまったのよ 過去と割り切ってそのまま封印できたものを雅和が穿り返した だったら途中で放り投げるのは卑怯だわ このままでいいいのそれで心は晴れる?最後まで見届けてまた静かに眠らせてあげましょうよ」
「・・・・・・」
「佐知さんにこの話をするもしないも会ったその時に決めればいいんじゃないかしら まずは会うことから始めないと何も変わらないわ 繋がった佐知さんの糸をたぐり寄せればきっとそこから何かが始まるはず」
「俺、来月友人の結婚式で向こうに行くんだ ほら前に話した龍一と真砂子あの二人が結婚するんだ きっと佐知も真砂子の友人として列席するはずだからその時に声をかけてみるよ」
「佐知さんに会ったらペンダントのお礼を言ってね 大切なペンダントを届けてくれて喜んでいたって」
雅和の耳に美香の声は届いていなかった。
今更佐知に会ってどんな言葉をかければいいのだろう 元気っていうのもなんか違うし・・
佐知との再会に思いを馳せているかのような雅和を見つめる美香の瞳は悲しみ色に染まりだしていた。
私もしかして佐知さんの影に脅えているの?佐知さんとの再会を強引に薦めたのはこのわたしなのに・・
突然湧き上がった女心に美香の心中は千々に掻き乱されていた。空になったペアカップを持ち美香はキッチンに姿を消した。
雅和の問題が片付くまで妊娠を切り出すのは無理だわ
美香は壁にもたれ染みで滲んだ天井を見つめ続けていた。
「・・・・・・」
「佐知さんにこの話をするもしないも会ったその時に決めればいいんじゃないかしら まずは会うことから始めないと何も変わらないわ 繋がった佐知さんの糸をたぐり寄せればきっとそこから何かが始まるはず」
「俺、来月友人の結婚式で向こうに行くんだ ほら前に話した龍一と真砂子あの二人が結婚するんだ きっと佐知も真砂子の友人として列席するはずだからその時に声をかけてみるよ」
「佐知さんに会ったらペンダントのお礼を言ってね 大切なペンダントを届けてくれて喜んでいたって」
雅和の耳に美香の声は届いていなかった。
今更佐知に会ってどんな言葉をかければいいのだろう 元気っていうのもなんか違うし・・
佐知との再会に思いを馳せているかのような雅和を見つめる美香の瞳は悲しみ色に染まりだしていた。
私もしかして佐知さんの影に脅えているの?佐知さんとの再会を強引に薦めたのはこのわたしなのに・・
突然湧き上がった女心に美香の心中は千々に掻き乱されていた。空になったペアカップを持ち美香はキッチンに姿を消した。
雅和の問題が片付くまで妊娠を切り出すのは無理だわ
美香は壁にもたれ染みで滲んだ天井を見つめ続けていた。
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