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冬の王
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「おい。ちんちくりん。ここが誰の屋敷かわかってるのか?さっさと出ていけ。俺が貴様を殺す前にな」
冬の王は玉座に座りながら、勝手に部屋に入ってきたルネに向かって冷たい視線を向ける。
'ちんちくりんだと!?今この俺様をちんちくりんと言ったか!?'
ルネは私の命令で嫌々ながら黒い鳥になっていただけで、好きでなっているわけではない。
そんな彼に今の容姿を馬鹿にするのは地雷だ。
「上等だ。クソガキ。格の違いを教えてやる」
冬の王はルネの威圧に圧倒され、自分の手が震えていることに気づく。
'何だ。このオーラは。このちんちくりんは一体何者何だ。どうしてこのちんちくりんから、あの人が思い浮かぶんだ?'
冬の王は獄氷の悪魔でルネと同じく、悪魔の王の顔が思い浮かび冷や汗が流れた。
本気でやれなければ死ぬ、と直感し玉座から立ち上がる。
「リアザリューガ」
冬の王がそう言うと大量の氷の矢がルネを襲う。
ルネはその攻撃を全て結界で防ぐ。
氷と炎。
両者どちらも引かず、最初から全力で戦う。
そのせいで屋敷はすぐに半壊する。
※※※
「おお。これが上位悪魔同士の戦い……」
私は屋根がなくなったお陰で二人の戦いを移動することなく見れた。
アイリーンの結界で守られているからこそだが。
チラッとアスターの方を見ると冷や汗を流していた。
二人の戦いに圧倒され、今の自分の力量を知って勝てないとわかったからだろう。
だが小説の後半、アスターは妖精王と悪魔の王と同等の力を得る。
私は「今は弱いけど、そう遠くない未来であんたもあんな化け物みたいになるんだけどね」とアスターをジト目で見るも、すぐに視線を二人に戻し戦いを見守る。
※※※
'クソッ!どうなってる!俺の攻撃が一切当たらない!あり得ない!あんなちんちくりん如きに押されているというのか!?この俺が!?'
ルネと冬の王の攻防は最初は同等、いや少し冬の王が優勢だった。
だが、少しするとルネの方が優勢になった。
今の冬の王はルネの攻撃を防ぐのに手一杯で反撃できない。
「その程度か。ガッカリだな。もう少し俺様を楽しませてくれると思ったんだがな」
ルネはそう言うと今までの5倍の威力の攻撃を放つ。
「なっ!まさか……!」
冬の王は攻撃を喰らう前に一気に跳ね上がった魔力に目の前のちんちくりんの正体に気づく。
黒い炎ではなく、普通の赤い炎だが何もできずにその炎の中で身動きできずに焼かれ続けた。
悲鳴を上げることはなかったが、全身を焼かれ指一本動かせることができないため戦闘はこれで終わった。
「……」
ルネは冬の王に近づく。
うつ伏せで倒れている冬の王を見下ろしながら「やはり、これこそが本来の俺様だ。これが俺様とそれ以外の関係だ。あの小娘もいつか必ずこのような、いやこれ以上の屈辱を味あわせてやる」と誓う。
「……どうしてあなた様のようなお方が人間などと共におられるのですか?」
冬の王は最後の力を振り絞りそう尋ねる。
「それは……」
ルネが説明しようとしたそのとき……
「それは私と契約したからよ。ルネ。さすがにやりすぎだわ。これじゃあ、契約するのが難しいじゃない」
「なっ!俺は言われた通りにやっただけだ!」
「誰がここまでしろと言ったのよ」
私はわざと呆れたようにため息を吐く。
冬の王はルネより下だが、私よりは上だ。
だが、ルネは私より下で逆らえないというのを今の間だけ植え付け契約を有利に進めたかった。
'なんだ。この人間は……!怖くないのか?そのお方は獄炎の主人であり悪魔の王の一人。その中でも最も残虐非道な悪魔として有名なんだぞ。いくら契約したからといって、そんなことをすれば殺されるぞ'
冬の王は契約内容も契約してからどのように過ごしたかも知らないため、なんて命知らずな人間だとある意味感心した。
「……なに、その顔は。私が間違ってるとでも言いたいわけ?」
「……いえ、俺が悪かったです」
ルネはおやつのために謝る。
'なっ!謝った!あの極悪非道!唯我独尊!自己中な悪魔!が人間に!?閻魔大王にすら謝罪もしなかったような悪魔なのに!?いや、それより今敬語を使わなかったか?本当にこのちんちくりんはあの獄炎の悪魔、ルネなのか!?'
冬の王は目の前の光景が信じられず固まる。
夢でも見ているのではないかと疑ってしまう。
だが、間違いなくこれは現実だ。
冬の王はルネの契約者の人間が一体自分に何の用があってこんなことをするのか見当もつかず恐怖を感じる。
殺すのか?
急に「死」が身近に感じた。
今まで死の恐怖など一度も感じたことないのに……
この場から逃げたかったがそんな力は残っていない。
契約者とルネの喧嘩が終わらないのを祈っていたが、そんな祈りも虚しくすぐ終わり契約者に話しかけられた。
「初めまして。冬の王さま。私はローズ・スカーレットよ。今日はあなたと契約したくて会いに来たの」
私は倒れている冬の王を見下ろしながら、なるべく怖がらせないよう優しく声をかける。
その光景を後ろで黙って見守っていたアスターは……
'お嬢様。冗談ですよね。普通、そのまま話しかけますか?せめて座らせてあげましょうよ'
ほんの少しの優しさも気遣いも見せずに話し出した私にドン引きしていた。
そして冬の王も同じことを思ったのか、倒れたまま話しかけられ「は?冗談だろ?このまま話すのか?せめて座らせてから話すんじゃないのか?」と声には出さなかったが私の言動にドン引きした。
アイリーンとルネは大して何も思わず成り行きを見守った。
「私と契約してくれるわよね?」
私はしゃがみ込み笑顔で言うが、その笑みを見た冬の王は顔を歪め断ろうとするが……
「なぜオレが貴様と……」
「ルネ」
冬の王が言い終わる前に獄炎の悪魔の名を呼ぶと私の意図を察して炎を出した。
「喜んで」
冬の王はルネに逆らえるわけもなく素直に契約することにした。
だがそれは、あくまでも私に屈したのでなく悪魔の王に屈したからだと何度も心の中で言い訳をする。
「そう。良かったわ。じゃあ、ここにサインをして。それからこの契約書に書かれたこと全てを守ると契約しましょうね」
びっしりと書かれた成人男性10人分の身長の長い紙を取り出し、一番下にサインするよう求める。
だが、今のままではペンすら持てないのでアイリーンに頼んで治癒魔法で回復させた。
冬の王はアイリーンのおかげで起き上がることができ、確認してから契約にサインしようとしたが、あまりにも長い紙に驚いてしまう。
一体何が書かれているのか気になったが、ルネがいる以上見ようが見まいが関係なくサインはしないといけない。
それならさっさと終わらせた方がいいと思い、契約内容を確認せずサインし、そのまま契約してしまう。
冬の王との契約の印は右肩についた。
今回私は冬の王に血判を求めなかった。
別に求めてもよかったが、ルネがいる以上馬鹿なことはしないと思いそうした。
「うん。これで契約は成立したわね。それじゃあ、これからよろしくね」
「はい」
冬の王は嫌々そうに返事をする。
「それであんたの名前は何て言うの?」
みんなの前で冬の王と呼ぶわけにはいかない。
上位悪魔や妖精の名は人間には知られてないので、その名を言っても問題はない。
だからアイリーンとルネも正体が気づかれていない。
そう思って尋ねたのだが、冬の王はなかなか名を言おうとしない。
人間に名前を呼ばれるのが嫌なのかと思ったそのとき、アイリーンが「ご主人様の話しを無視する気ですか!?今すぐその無礼な態度をやめなさい。さもなくば容赦はしません!」と私の代わりに指導した。
'うん。ナイス。よく言った'
私は心の中でアイリーンを褒める。
「……シオン……です」
「シオンね。」
「……」
悪魔は認めたもの以外には名を呼ばれるのを酷く嫌がる。
シオンはルネに負けたから契約しただけであって人間に服従したわけではない。
だから、名前を教えるのも呼ばれるのも嫌だった。
ルネは目立つのが大好きなため自身の名を広めていたが、普通の悪魔はそんなことはしない。
名を知られていいことなどないため。
そんなことを知らない私はなぜこんな態度なのかとシオンに対して苛立っていた。
本当ならボコボコにして立場を明確にしてから話しを進めたかったが、寒いので早く下山することにした。
だが、その前にやらなければならないことが一つある。
「さてと。契約書にも書いてあるようにあんたが冬の王だとバレないよう姿を変えましょうね。シオン」
私はニッコリと微笑む。
'……!何だこの恐ろしい笑みは!?まるで悪魔じゃないか!?'
シオンは自分も悪魔だと言うことを忘れてその笑みに恐怖した。
冬の王は玉座に座りながら、勝手に部屋に入ってきたルネに向かって冷たい視線を向ける。
'ちんちくりんだと!?今この俺様をちんちくりんと言ったか!?'
ルネは私の命令で嫌々ながら黒い鳥になっていただけで、好きでなっているわけではない。
そんな彼に今の容姿を馬鹿にするのは地雷だ。
「上等だ。クソガキ。格の違いを教えてやる」
冬の王はルネの威圧に圧倒され、自分の手が震えていることに気づく。
'何だ。このオーラは。このちんちくりんは一体何者何だ。どうしてこのちんちくりんから、あの人が思い浮かぶんだ?'
冬の王は獄氷の悪魔でルネと同じく、悪魔の王の顔が思い浮かび冷や汗が流れた。
本気でやれなければ死ぬ、と直感し玉座から立ち上がる。
「リアザリューガ」
冬の王がそう言うと大量の氷の矢がルネを襲う。
ルネはその攻撃を全て結界で防ぐ。
氷と炎。
両者どちらも引かず、最初から全力で戦う。
そのせいで屋敷はすぐに半壊する。
※※※
「おお。これが上位悪魔同士の戦い……」
私は屋根がなくなったお陰で二人の戦いを移動することなく見れた。
アイリーンの結界で守られているからこそだが。
チラッとアスターの方を見ると冷や汗を流していた。
二人の戦いに圧倒され、今の自分の力量を知って勝てないとわかったからだろう。
だが小説の後半、アスターは妖精王と悪魔の王と同等の力を得る。
私は「今は弱いけど、そう遠くない未来であんたもあんな化け物みたいになるんだけどね」とアスターをジト目で見るも、すぐに視線を二人に戻し戦いを見守る。
※※※
'クソッ!どうなってる!俺の攻撃が一切当たらない!あり得ない!あんなちんちくりん如きに押されているというのか!?この俺が!?'
ルネと冬の王の攻防は最初は同等、いや少し冬の王が優勢だった。
だが、少しするとルネの方が優勢になった。
今の冬の王はルネの攻撃を防ぐのに手一杯で反撃できない。
「その程度か。ガッカリだな。もう少し俺様を楽しませてくれると思ったんだがな」
ルネはそう言うと今までの5倍の威力の攻撃を放つ。
「なっ!まさか……!」
冬の王は攻撃を喰らう前に一気に跳ね上がった魔力に目の前のちんちくりんの正体に気づく。
黒い炎ではなく、普通の赤い炎だが何もできずにその炎の中で身動きできずに焼かれ続けた。
悲鳴を上げることはなかったが、全身を焼かれ指一本動かせることができないため戦闘はこれで終わった。
「……」
ルネは冬の王に近づく。
うつ伏せで倒れている冬の王を見下ろしながら「やはり、これこそが本来の俺様だ。これが俺様とそれ以外の関係だ。あの小娘もいつか必ずこのような、いやこれ以上の屈辱を味あわせてやる」と誓う。
「……どうしてあなた様のようなお方が人間などと共におられるのですか?」
冬の王は最後の力を振り絞りそう尋ねる。
「それは……」
ルネが説明しようとしたそのとき……
「それは私と契約したからよ。ルネ。さすがにやりすぎだわ。これじゃあ、契約するのが難しいじゃない」
「なっ!俺は言われた通りにやっただけだ!」
「誰がここまでしろと言ったのよ」
私はわざと呆れたようにため息を吐く。
冬の王はルネより下だが、私よりは上だ。
だが、ルネは私より下で逆らえないというのを今の間だけ植え付け契約を有利に進めたかった。
'なんだ。この人間は……!怖くないのか?そのお方は獄炎の主人であり悪魔の王の一人。その中でも最も残虐非道な悪魔として有名なんだぞ。いくら契約したからといって、そんなことをすれば殺されるぞ'
冬の王は契約内容も契約してからどのように過ごしたかも知らないため、なんて命知らずな人間だとある意味感心した。
「……なに、その顔は。私が間違ってるとでも言いたいわけ?」
「……いえ、俺が悪かったです」
ルネはおやつのために謝る。
'なっ!謝った!あの極悪非道!唯我独尊!自己中な悪魔!が人間に!?閻魔大王にすら謝罪もしなかったような悪魔なのに!?いや、それより今敬語を使わなかったか?本当にこのちんちくりんはあの獄炎の悪魔、ルネなのか!?'
冬の王は目の前の光景が信じられず固まる。
夢でも見ているのではないかと疑ってしまう。
だが、間違いなくこれは現実だ。
冬の王はルネの契約者の人間が一体自分に何の用があってこんなことをするのか見当もつかず恐怖を感じる。
殺すのか?
急に「死」が身近に感じた。
今まで死の恐怖など一度も感じたことないのに……
この場から逃げたかったがそんな力は残っていない。
契約者とルネの喧嘩が終わらないのを祈っていたが、そんな祈りも虚しくすぐ終わり契約者に話しかけられた。
「初めまして。冬の王さま。私はローズ・スカーレットよ。今日はあなたと契約したくて会いに来たの」
私は倒れている冬の王を見下ろしながら、なるべく怖がらせないよう優しく声をかける。
その光景を後ろで黙って見守っていたアスターは……
'お嬢様。冗談ですよね。普通、そのまま話しかけますか?せめて座らせてあげましょうよ'
ほんの少しの優しさも気遣いも見せずに話し出した私にドン引きしていた。
そして冬の王も同じことを思ったのか、倒れたまま話しかけられ「は?冗談だろ?このまま話すのか?せめて座らせてから話すんじゃないのか?」と声には出さなかったが私の言動にドン引きした。
アイリーンとルネは大して何も思わず成り行きを見守った。
「私と契約してくれるわよね?」
私はしゃがみ込み笑顔で言うが、その笑みを見た冬の王は顔を歪め断ろうとするが……
「なぜオレが貴様と……」
「ルネ」
冬の王が言い終わる前に獄炎の悪魔の名を呼ぶと私の意図を察して炎を出した。
「喜んで」
冬の王はルネに逆らえるわけもなく素直に契約することにした。
だがそれは、あくまでも私に屈したのでなく悪魔の王に屈したからだと何度も心の中で言い訳をする。
「そう。良かったわ。じゃあ、ここにサインをして。それからこの契約書に書かれたこと全てを守ると契約しましょうね」
びっしりと書かれた成人男性10人分の身長の長い紙を取り出し、一番下にサインするよう求める。
だが、今のままではペンすら持てないのでアイリーンに頼んで治癒魔法で回復させた。
冬の王はアイリーンのおかげで起き上がることができ、確認してから契約にサインしようとしたが、あまりにも長い紙に驚いてしまう。
一体何が書かれているのか気になったが、ルネがいる以上見ようが見まいが関係なくサインはしないといけない。
それならさっさと終わらせた方がいいと思い、契約内容を確認せずサインし、そのまま契約してしまう。
冬の王との契約の印は右肩についた。
今回私は冬の王に血判を求めなかった。
別に求めてもよかったが、ルネがいる以上馬鹿なことはしないと思いそうした。
「うん。これで契約は成立したわね。それじゃあ、これからよろしくね」
「はい」
冬の王は嫌々そうに返事をする。
「それであんたの名前は何て言うの?」
みんなの前で冬の王と呼ぶわけにはいかない。
上位悪魔や妖精の名は人間には知られてないので、その名を言っても問題はない。
だからアイリーンとルネも正体が気づかれていない。
そう思って尋ねたのだが、冬の王はなかなか名を言おうとしない。
人間に名前を呼ばれるのが嫌なのかと思ったそのとき、アイリーンが「ご主人様の話しを無視する気ですか!?今すぐその無礼な態度をやめなさい。さもなくば容赦はしません!」と私の代わりに指導した。
'うん。ナイス。よく言った'
私は心の中でアイリーンを褒める。
「……シオン……です」
「シオンね。」
「……」
悪魔は認めたもの以外には名を呼ばれるのを酷く嫌がる。
シオンはルネに負けたから契約しただけであって人間に服従したわけではない。
だから、名前を教えるのも呼ばれるのも嫌だった。
ルネは目立つのが大好きなため自身の名を広めていたが、普通の悪魔はそんなことはしない。
名を知られていいことなどないため。
そんなことを知らない私はなぜこんな態度なのかとシオンに対して苛立っていた。
本当ならボコボコにして立場を明確にしてから話しを進めたかったが、寒いので早く下山することにした。
だが、その前にやらなければならないことが一つある。
「さてと。契約書にも書いてあるようにあんたが冬の王だとバレないよう姿を変えましょうね。シオン」
私はニッコリと微笑む。
'……!何だこの恐ろしい笑みは!?まるで悪魔じゃないか!?'
シオンは自分も悪魔だと言うことを忘れてその笑みに恐怖した。
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