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全裸
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「兄(あん)ちゃん。大丈夫かい?」
アンの頭から血が流れ、大量のタンコブができているのに、男は酔っ払っているからか笑いながら尋ねる。
「これが大丈夫に見えるか?」
気持ちよく飲んでいただけなのに、急に3人に攻撃され酔いが覚めた。
何に怒っているのか知らないが八つ当たりとはいい迷惑だ。
アンはさっき3人を見捨てたことなどすっかり忘れていた。
というより、女性関連のことは毎回すぐ忘れるようにしている。
そうでもしなければ、ずっと3人に嫉妬する羽目になるから。
「見えんな」
ガハハッ、と大笑いする男たちにアンは「こいつら、人の不幸を笑いやがって!」と少しイラッとする。
「まぁまぁ、落ち着けって。それにしても、兄(あん)ちゃんのパーティー、イケメンだらけじゃねぇか。兄(あん)ちゃん以外」
「おい!最後の一言はいらねぇーだろ!なんでわざわざ言いやがる!」
「すまん。わざとじゃないんだ。気づいたら言ってた」
さっきからずっと思っていたことが、ついに我慢できず声に出していた。
「そっちのほうが余計にタチわるいわ!」
全く悪びれる様子もないおじさんたちを見て、頭が痛くなる。
アンは久しぶりの飲みですっかり忘れていた。
酔っ払っいのおっさんたちがどれだけ面倒くさい存在かを。
逃げようとするもすでに手遅れで一晩中相手をさせられた。
次の日、太陽の光が顔に当たり眩しさで目を覚ますと頭に頭痛が走り顔を顰める。
「いてぇ……昨日飲みすぎた……な……」
アンは痛みで閉じた目を開けると信じられない光景を目にした。
床に転がった大量の空の瓶。
こっちはまだいい。まだわかる。
だが、床で全裸のおっさんたちが寝ているのだけはわからない。
昨日何があったんだ?
必死に昨日の記憶を思い出そうとするが、頭痛のせいでそれどころではない。
とりあえず、顔でも洗おうと立ち上がるとおかしいことに気づいた。
「なんで……俺まで全裸なんだ……?」
とりあえず服を着ようと自分の服を探すがどこにもない。
隅々まで探すが服自体見当たらない。
他の全裸のおっさんたちの服すらない。
「俺の服どこいった?」
全裸で外に出るわけにもいかずどうしようもできない。
とりあえず、寝ている人を起こすかと1番近くにいたおっさんに近づくと、店の入り口の扉が開いた。
アンは恥ずかしがることもなく堂々とした姿で扉の方を見ると、そこにいたのはちゃんと服を着たシラーだった。
「やっと起きたか」
シラーは呆れたように言う。
「おぉ、シラー。俺の服知らないか?何故か起きたらこんな姿になっててな。周りを見ても全裸だけで何がなんやらで……とりあえず、お前の服でいいからくれ」
アンは笑顔で最低の要求をするが、最後まで言い終わる前に顔に何かを投げつけられる。
避けられたが、避けてはいけない気がして素直に顔で受け取る。
「……あれ?これ俺の服じゃん。え?なに、まさか……お前が俺を全裸に……っ!」
今度は落ちていた空の瓶を投げつけられた。
今回も避けられたが顔の右側で受け止めた。
「冗談だ。それより、まじで、なんでお前が俺の服持ってるんだ?」
「……」
シラーから無言でゴミを見るような目を向けられる。
「昨日のことはどこまで覚えてるんですか?」
「……全く覚えてないな」
アンが悪びれもなくそう言うとシラーはわざとたらしくため息に吐かれてから、全裸になった理由を教えてもらった。
「つまり、要約するとここにいる全裸集団はいきなり現れたイケメン集団に喧嘩を売られ賭けをすることになり、呆気なく負け、パンツすら奪われたということか?」
「ああ。そうなる。てか、負けたくせに格好つけるな。特にその顔。やめろ。ムカつく」
「酷くない?俺、一応お前らのボスだよ?」
「酷いのはどっちだ。お陰で俺らがオメェの汚ねぇもの取り返す羽目になったんだぞ」
「……」
そう言われたら何も言い返せない。
アンは投げつけられた服を黙って着る。
「よし。いくか」
服を着るとアンは店から出る。
「どこに?」
シラーは呆れたようにため息を吐く。
ルドベキアとアジュガが他の全裸集団の服を今取り替えしているところだが、アンが居場所など知るはずもないし、そんなことをしていることも知らない。
きっと今頃寝ていると思っているはずだ。
シラーは返答次第ではぶん殴ろうと決める。
「そんなの決まってるだろう。クソ集団のところだよ。俺から金を取るとどうなるか教えてやるんだよ。優しくな」
'優しく?どう見てもその顔は酷いことするつもりだろ'
アンの凶悪な顔にまたよからぬことを考えているなとシラーは呆れる。
何を言っても無駄だとわかっているので黙って後を追う。
場所も知らないはずなのに、アンは真っ直ぐと賭けが行われている場所へと向かう。
相変わらず勘だけはいいな、とシラーは感心する。
もうすぐ昼になるせいか人通りは多い。
起きたばかりだからか、それとも昨日風呂に入らなかったせいかはわからないが調子が出ない。
アンは酒に強いが酔うのは酔う。
だが二日酔いになったことは一度もないため、調子が悪いのは酒のせいではない。
'今日駄目だな。なんか調子駄目だわ'
アンは首を動かしてみたり肩を回したりするが、どうにも調子が出ない。
どうしたものかとあくびしながら考えていると、遠くから男の声が聞こえてきた。
その声がイケメンが女性を口説き落とすとき特有の甘ったるいものでアンはすぐに気づき、進行方向を変える。
「は?ちょ、お、おい!どこにいくんだ?ここなんだけど?」
賭けの店の目の前に来ていたのに急に違うところへと向かうアンに首を傾げる。
このまま店の中に入っても良かったが、何故か1人にしてはいけないと頭の中で警報が鳴り、シラーは仕方なく後を追う。
少し歩いた先に人混みができている場所があった。
盛り上がっている。
2人は人混みに近づき後ろから何をしているのか覗くと、体格のいい男とあまりいい体格とは言えない青年が腕相撲勝負をしていた。
'なぜ?'
シラーは最初にその言葉が浮かんだ。
朝っぱらから何をどうしたら腕相撲をしようとなるのだろう。
久しぶりの町のせいか、それとも国が違うからかわからないがアンはただその光景を見て「イケメン負けろ」と顔のいい男が負けるのを望んだ。
だが、アンの願いは虚しく顔のいい男は2人がここにきてから10勝していた。
くる前の勝負を合わせると27勝になる。
これ以上、顔のいい男の勝つところなど見る気にもなれず、この苛つきを昨日の連中にぶつけようと離れようとしたとき、客引きの一人が左腕につけているブレスレットが目に入り驚きを隠せない。
男がつけていたのはシラーたちが居酒屋にくる前、アンが酔う前に一緒に飲んだおっさんの1人が「娘に去年誕生日プレゼントでもらった宝物なんだ。お前も旅ばかりせず親にプレゼント贈れよ」と嬉しそうに自慢していたものだったからだ。
それはこの世に一点ものしかない貴重なもので、娘が父親のために作った大切なもの。
「なるほどな。テメェらが俺から金を奪ったクソヤローか!」
腕相撲勝負を開催している男たちも昨日のイケメン集団のものとわかり、アンは戦闘モードに入る。
「誰に喧嘩売ったか教えてやる!」
「それ勇者がしていい顔じゃねーぞ。お前、一応勇者だろ」
隣で右手で眉間の皺を伸ばしながら言う。
そもそも、アンから金を奪った者たちはいまアジュガによって全てを剥ぎ取られている最中だ。
彼らは関係ない。
だが、やる気満々になったアンを止めるのはシラー、一人で止めるのは無理だ。
諦めて好きにやらせることにした。
「ちゃんと手加減しろよ」
忠告するが、もはやアンの耳にはもう声は届いていない。
「もう、俺しらね」
シラーは諦めた。
胸の前で手を合わせ、これからボコボコにされるであろう者たちに「ご愁傷様」と心の中で言う。
アンの頭から血が流れ、大量のタンコブができているのに、男は酔っ払っているからか笑いながら尋ねる。
「これが大丈夫に見えるか?」
気持ちよく飲んでいただけなのに、急に3人に攻撃され酔いが覚めた。
何に怒っているのか知らないが八つ当たりとはいい迷惑だ。
アンはさっき3人を見捨てたことなどすっかり忘れていた。
というより、女性関連のことは毎回すぐ忘れるようにしている。
そうでもしなければ、ずっと3人に嫉妬する羽目になるから。
「見えんな」
ガハハッ、と大笑いする男たちにアンは「こいつら、人の不幸を笑いやがって!」と少しイラッとする。
「まぁまぁ、落ち着けって。それにしても、兄(あん)ちゃんのパーティー、イケメンだらけじゃねぇか。兄(あん)ちゃん以外」
「おい!最後の一言はいらねぇーだろ!なんでわざわざ言いやがる!」
「すまん。わざとじゃないんだ。気づいたら言ってた」
さっきからずっと思っていたことが、ついに我慢できず声に出していた。
「そっちのほうが余計にタチわるいわ!」
全く悪びれる様子もないおじさんたちを見て、頭が痛くなる。
アンは久しぶりの飲みですっかり忘れていた。
酔っ払っいのおっさんたちがどれだけ面倒くさい存在かを。
逃げようとするもすでに手遅れで一晩中相手をさせられた。
次の日、太陽の光が顔に当たり眩しさで目を覚ますと頭に頭痛が走り顔を顰める。
「いてぇ……昨日飲みすぎた……な……」
アンは痛みで閉じた目を開けると信じられない光景を目にした。
床に転がった大量の空の瓶。
こっちはまだいい。まだわかる。
だが、床で全裸のおっさんたちが寝ているのだけはわからない。
昨日何があったんだ?
必死に昨日の記憶を思い出そうとするが、頭痛のせいでそれどころではない。
とりあえず、顔でも洗おうと立ち上がるとおかしいことに気づいた。
「なんで……俺まで全裸なんだ……?」
とりあえず服を着ようと自分の服を探すがどこにもない。
隅々まで探すが服自体見当たらない。
他の全裸のおっさんたちの服すらない。
「俺の服どこいった?」
全裸で外に出るわけにもいかずどうしようもできない。
とりあえず、寝ている人を起こすかと1番近くにいたおっさんに近づくと、店の入り口の扉が開いた。
アンは恥ずかしがることもなく堂々とした姿で扉の方を見ると、そこにいたのはちゃんと服を着たシラーだった。
「やっと起きたか」
シラーは呆れたように言う。
「おぉ、シラー。俺の服知らないか?何故か起きたらこんな姿になっててな。周りを見ても全裸だけで何がなんやらで……とりあえず、お前の服でいいからくれ」
アンは笑顔で最低の要求をするが、最後まで言い終わる前に顔に何かを投げつけられる。
避けられたが、避けてはいけない気がして素直に顔で受け取る。
「……あれ?これ俺の服じゃん。え?なに、まさか……お前が俺を全裸に……っ!」
今度は落ちていた空の瓶を投げつけられた。
今回も避けられたが顔の右側で受け止めた。
「冗談だ。それより、まじで、なんでお前が俺の服持ってるんだ?」
「……」
シラーから無言でゴミを見るような目を向けられる。
「昨日のことはどこまで覚えてるんですか?」
「……全く覚えてないな」
アンが悪びれもなくそう言うとシラーはわざとたらしくため息に吐かれてから、全裸になった理由を教えてもらった。
「つまり、要約するとここにいる全裸集団はいきなり現れたイケメン集団に喧嘩を売られ賭けをすることになり、呆気なく負け、パンツすら奪われたということか?」
「ああ。そうなる。てか、負けたくせに格好つけるな。特にその顔。やめろ。ムカつく」
「酷くない?俺、一応お前らのボスだよ?」
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「……」
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アンは投げつけられた服を黙って着る。
「よし。いくか」
服を着るとアンは店から出る。
「どこに?」
シラーは呆れたようにため息を吐く。
ルドベキアとアジュガが他の全裸集団の服を今取り替えしているところだが、アンが居場所など知るはずもないし、そんなことをしていることも知らない。
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シラーは返答次第ではぶん殴ろうと決める。
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アンの凶悪な顔にまたよからぬことを考えているなとシラーは呆れる。
何を言っても無駄だとわかっているので黙って後を追う。
場所も知らないはずなのに、アンは真っ直ぐと賭けが行われている場所へと向かう。
相変わらず勘だけはいいな、とシラーは感心する。
もうすぐ昼になるせいか人通りは多い。
起きたばかりだからか、それとも昨日風呂に入らなかったせいかはわからないが調子が出ない。
アンは酒に強いが酔うのは酔う。
だが二日酔いになったことは一度もないため、調子が悪いのは酒のせいではない。
'今日駄目だな。なんか調子駄目だわ'
アンは首を動かしてみたり肩を回したりするが、どうにも調子が出ない。
どうしたものかとあくびしながら考えていると、遠くから男の声が聞こえてきた。
その声がイケメンが女性を口説き落とすとき特有の甘ったるいものでアンはすぐに気づき、進行方向を変える。
「は?ちょ、お、おい!どこにいくんだ?ここなんだけど?」
賭けの店の目の前に来ていたのに急に違うところへと向かうアンに首を傾げる。
このまま店の中に入っても良かったが、何故か1人にしてはいけないと頭の中で警報が鳴り、シラーは仕方なく後を追う。
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2人は人混みに近づき後ろから何をしているのか覗くと、体格のいい男とあまりいい体格とは言えない青年が腕相撲勝負をしていた。
'なぜ?'
シラーは最初にその言葉が浮かんだ。
朝っぱらから何をどうしたら腕相撲をしようとなるのだろう。
久しぶりの町のせいか、それとも国が違うからかわからないがアンはただその光景を見て「イケメン負けろ」と顔のいい男が負けるのを望んだ。
だが、アンの願いは虚しく顔のいい男は2人がここにきてから10勝していた。
くる前の勝負を合わせると27勝になる。
これ以上、顔のいい男の勝つところなど見る気にもなれず、この苛つきを昨日の連中にぶつけようと離れようとしたとき、客引きの一人が左腕につけているブレスレットが目に入り驚きを隠せない。
男がつけていたのはシラーたちが居酒屋にくる前、アンが酔う前に一緒に飲んだおっさんの1人が「娘に去年誕生日プレゼントでもらった宝物なんだ。お前も旅ばかりせず親にプレゼント贈れよ」と嬉しそうに自慢していたものだったからだ。
それはこの世に一点ものしかない貴重なもので、娘が父親のために作った大切なもの。
「なるほどな。テメェらが俺から金を奪ったクソヤローか!」
腕相撲勝負を開催している男たちも昨日のイケメン集団のものとわかり、アンは戦闘モードに入る。
「誰に喧嘩売ったか教えてやる!」
「それ勇者がしていい顔じゃねーぞ。お前、一応勇者だろ」
隣で右手で眉間の皺を伸ばしながら言う。
そもそも、アンから金を奪った者たちはいまアジュガによって全てを剥ぎ取られている最中だ。
彼らは関係ない。
だが、やる気満々になったアンを止めるのはシラー、一人で止めるのは無理だ。
諦めて好きにやらせることにした。
「ちゃんと手加減しろよ」
忠告するが、もはやアンの耳にはもう声は届いていない。
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