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勘違い
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「……」
レオネルはその言葉を聞いて、ようやく自分が盛大な勘違いをしていたことに気づいた。
恥ずかしくて消えたくなる。
助かったのは彼女が自分のしようとしていたことに気づいていないことだ。
レオネルは慌てて外したボタンをとめる。
ベットではなく床で寝ようと、そこから離れようとしたが、それでは彼女の優しさを無碍にするのではないかと思いその場から動けなくなる。
暫く考えて主人である彼女がいいと言ったのだから素直に甘えようとベットで寝ることにした。
ここ数日はずっと地下の硬い煉瓦の上で寝ていたので、久しぶりのベットは幸せだった。
明日から忙しくなるだろうから、もう寝ようと目を閉じるも右隣の気配が気になって中々眠れない。
レオネルは目を開け、暫く気持ちよさそうに眠るレイシーを眺めた。
殺したい程憎い敵国のそれもカメリア家の人間。
今の状況がどれだけ完璧な条件なのかわかっているのに……
何故かいろんな理由をつけて殺すのをやめようとする自分がいる。
レオネルは貴族の女性のことには興味もなく詳しくもないが、貴族の名は知っている。
自国はもちろん、敵国のことまで。
だから彼女が名を名乗ったとき騎士の誓いをした直後だったが、殺してやろうと思ったのに目を見た瞬間、まるで金縛りにあったみたいに指一本動かせなかった。
見惚れていた。
生まれて初めて人を美しいと思った。
そう思うが……
もし彼女と部下や民、どちらを助けるかと聞かれたら迷うことなく、部下と民と答える。
美しいとは思うが敵国である以上、いやカメリア家の人間である以上許すことなどできない。
自分にはやるべきことがある。
カメリア家の力を利用してみんなを助けるんだ。
そう改めて心に誓い、彼女を美しいと思った記憶を必死に消す。
「おやすみなさい。ご主人様」
レオネルは目を閉じ、これ以上何も考えないでいいように早く寝ようとする。
※※※
翌日早朝。
私は体が重いのを感じながら目を覚ます。
窓の外に目を向けると、空には雲一つなかった。
いい天気だな、と呑気にそんなことを思いながら起きあがろうとすると全身に痛みが走った。
「いっ……!」
急にどうしてと思うもすぐに昨日のせいかと思う。
ここにきてから魔法の練習は毎日していたが、実戦はこんなに疲れるとは思わなかった。
なんとか起きようとすると、隣に誰かいる気配がして横に視線を送る。
「……なんでここに?あ、そうだった。私がここで寝ろって言ったんだったわ」
まだ、夢の中にいるレオネルを見て驚くもすぐに昨日自分が言ったことを思い出す。
朝食でも貰いに行くかとベットから降りようとするとレオネルの胸で光るハートに目がいき驚きのあまり大きな声が出る。
「え!オレンジ!?なんで!?」
ハートの色が白からオレンジに変わっていた。
昨日寝る前に確認したときは間違いなく白だったのに、いつのまに変わったのだろうか。
「……ご主人様、どうかしましたか?」
私の声で目を覚ましたのかレオネルはゆっくりと起き上がり寝ぼけた顔で尋ねる。
「いや、なんでもないわ。それよりお腹空いているでしょう。ご飯をとってくるから待っていて」
私は首を横に振り何でもないと伝えてから朝食を貰いに厨房へと向かう。
「……?」
レオネルはそんな私を不審な目で見ていたが、それよりも部屋の殺風景さが気になってそれどころではなかった。
昨日は夜で気づかなかったが、この部屋はカメリア家の人間、娘が住むような部屋ではないと思った。
いや、そもそも貴族が住むような部屋ではない。
彼女の部屋はベットと机と椅子があるだけで他は何もない。
クローゼットを覗けばボロい数枚のドレスがあるだけ。
宝石も化粧道具もないなんて女性に興味のないレオネルでもおかしいとわかる。
「一体、彼女はここでどんな扱いを受けているんだ?」
彼女は憎む相手だというのに、何故か憎みきれず心配になる。
それと同時に不安にもなる。
彼女を信じてもいいのか。
本当にみんなを助けられるのか、と。
「おはよう。私のご飯はもうできてる?」
私は厨房につくなり料理長に声をかける。
そんな私を料理長も他の者達も一瞥するだけで質問に答えようとしない。
そんな態度に内心ムカつき、私は料理長の前に立ち料理の邪魔をする。
料理長は私を睨みつけ「邪魔だ」と一喝する。
それでもどがない私に苛立ったのか部下に追い出すよう命じるが、私はその手を払いのけ料理長にこう言った。
「ねぇ、私の声が聞こえないの?それとも敢えて無視してるの?」
「……」
またもや料理長は私の問いに答える気はないようだ。
ただ黙って睨みつける。
「仕方ないわね。私の質問に答えられないのなら、その口いらないわね」
私は近くにあった包丁を手に取り、料理長に微笑む。
その場にいた全員冗談だと思ったのか、それとも私にそんな度胸がないと思ったのか馬鹿にしたように笑う。
私は料理長が避けられるくらいのスピードで包丁を振りかざす。
シュッ。
料理長は本当に私が包丁を振りかざすと思っていなかったのか、慌てて避けたせいかバランスを崩し尻もちをつく。
さっきまで騒がしかったのに、今ので静かになる。
「あら、どうして避けるの?」
「お、お前自分が今何をしようとしたのかわかっているのか!」
料理長がまだ話している途中で頬を打つ。
まだ何か言おうとしていたので反対側の頬も打つ。
「何をしたのかって?もちろんわかっているわ。貴方こそ自分が何をしたのかわかってないみたいね」
私は料理長の目線までしゃがみ笑顔でこう続けた。
「ねぇ、知ってる?私がカメリア家の人間だってこと。例え、両親から相手にされずともこの体にはカメリアの血が流れているの。貴方が軽んじていい存在だとでも思っているの?私の一言で貴方の人生を終わらすことだってできるのよ」
「そんなこと許されると思っているのか!カメリアの血が流れているだけで弱い者虐めななんて世間が許さないぞ!それに公爵様にこのことを言えばどうなるかわかっているのか!?」
料理長の目は恐怖に染まっていたが、レイシーが公爵に嫌われたくないことはこの家に仕えているものなら誰でも知っているので強気な態度を崩そうとしない。
「言えば?」
私は料理長の言葉を鼻で笑い好きにすればいいと言う。
私はレイシーじゃない。
あの子はもういない。
だから、公爵に嫌われようと怖くはない。
「別に言ってもいいけど、そうなったら貴方はこの家から追い出されるでしょうね。そして二度とどこの家にも仕えることはできない。いや、料理すらできなくなるかもしれないわね」
私は持っていた包丁を料理長の右手の手前のところに突き刺す。
ヒィッ!
料理長の情けない悲鳴が響く。
料理長は慌てて自分の右手を確認し、守るように背中に隠す。
「言っていいのよ。私も言うから。貴方達がお父様の言いつけを守らず、私の料理を奪っていたことを。そしてたら、貴方達は終わりよね」
私は近くにいた料理人達全員に向けて言う。
その瞬間、全員の顔が青ざめ身体が小刻みに震えだす。
レイシーは家族に嫌われていると言ってもこの国で最も高貴な一族の血が流れている。
カメリア家は自国だけでなく他国からもその血を求められる。
英雄の血が流れているからだ。
だから公爵は例え嫌いな娘だとしても、レイシーを結婚させるときに醜い体をしているとあらぬ噂を立てられるかもしれないため食事だけはきちんと食べされるようにと指示を出していた。
どのルートでもこの話は出てこなかったが、設定のところに書かれていたので間違いない。
ドレスもアクセサリーも社交界のときは高価な物を身につけることはできるが、家では身につけることは許されず平民が着るような服ばかり着させられていた。
そのせいで使用人達にも虐められていたし、料理を盗んでも問題ないと思われていた。
だが、もしこのことが公爵にバレれば全員クビどころでは済まない。
それがわかるから全員、今必死に私に謝罪をし、許して欲しいと懇願する。
「どうするかは朝食のでき次第で決めるわ。そうね、とりあえずお肉が食べたいわ。それから……」
誰が聞いても一人前ではなく五人前の量の料理を注文する。
「お、お嬢様。さすがに、その量となりますと材料が足りませんし、一人で食べるのは無理ではないでしょうか」
料理長が私の顔色を窺いながら言う。
その量の料理を作るとなれば、今ここにある材料を殆ど使うことになる。
カメリア家の者の材料は問題ないが、使用人達の分がなくなる。
「だから?これまで勝手に私のものを食べていたんだから一日くらい我慢しなさい。そんなこともできないの?なら、仕方ないわね。やっぱり、このことをお父様に言うしかないわね」
私が厨房から出て公爵を探しに行こうとすると、料理長は慌てて頭を下げ「申し訳ありません。すぐにお作りします」と言い、料理を作り出す。
私はみんなに見えないように舌を出して心の中で「ざまぁーみろ」と笑う。
これまでレイシーを虐めていたんだ。
たった一日ご飯が食べられなくなったからなんだ。
レイシーの受けてきた仕打ちに比べたらこんなの可愛いもんだ。
レオネルはその言葉を聞いて、ようやく自分が盛大な勘違いをしていたことに気づいた。
恥ずかしくて消えたくなる。
助かったのは彼女が自分のしようとしていたことに気づいていないことだ。
レオネルは慌てて外したボタンをとめる。
ベットではなく床で寝ようと、そこから離れようとしたが、それでは彼女の優しさを無碍にするのではないかと思いその場から動けなくなる。
暫く考えて主人である彼女がいいと言ったのだから素直に甘えようとベットで寝ることにした。
ここ数日はずっと地下の硬い煉瓦の上で寝ていたので、久しぶりのベットは幸せだった。
明日から忙しくなるだろうから、もう寝ようと目を閉じるも右隣の気配が気になって中々眠れない。
レオネルは目を開け、暫く気持ちよさそうに眠るレイシーを眺めた。
殺したい程憎い敵国のそれもカメリア家の人間。
今の状況がどれだけ完璧な条件なのかわかっているのに……
何故かいろんな理由をつけて殺すのをやめようとする自分がいる。
レオネルは貴族の女性のことには興味もなく詳しくもないが、貴族の名は知っている。
自国はもちろん、敵国のことまで。
だから彼女が名を名乗ったとき騎士の誓いをした直後だったが、殺してやろうと思ったのに目を見た瞬間、まるで金縛りにあったみたいに指一本動かせなかった。
見惚れていた。
生まれて初めて人を美しいと思った。
そう思うが……
もし彼女と部下や民、どちらを助けるかと聞かれたら迷うことなく、部下と民と答える。
美しいとは思うが敵国である以上、いやカメリア家の人間である以上許すことなどできない。
自分にはやるべきことがある。
カメリア家の力を利用してみんなを助けるんだ。
そう改めて心に誓い、彼女を美しいと思った記憶を必死に消す。
「おやすみなさい。ご主人様」
レオネルは目を閉じ、これ以上何も考えないでいいように早く寝ようとする。
※※※
翌日早朝。
私は体が重いのを感じながら目を覚ます。
窓の外に目を向けると、空には雲一つなかった。
いい天気だな、と呑気にそんなことを思いながら起きあがろうとすると全身に痛みが走った。
「いっ……!」
急にどうしてと思うもすぐに昨日のせいかと思う。
ここにきてから魔法の練習は毎日していたが、実戦はこんなに疲れるとは思わなかった。
なんとか起きようとすると、隣に誰かいる気配がして横に視線を送る。
「……なんでここに?あ、そうだった。私がここで寝ろって言ったんだったわ」
まだ、夢の中にいるレオネルを見て驚くもすぐに昨日自分が言ったことを思い出す。
朝食でも貰いに行くかとベットから降りようとするとレオネルの胸で光るハートに目がいき驚きのあまり大きな声が出る。
「え!オレンジ!?なんで!?」
ハートの色が白からオレンジに変わっていた。
昨日寝る前に確認したときは間違いなく白だったのに、いつのまに変わったのだろうか。
「……ご主人様、どうかしましたか?」
私の声で目を覚ましたのかレオネルはゆっくりと起き上がり寝ぼけた顔で尋ねる。
「いや、なんでもないわ。それよりお腹空いているでしょう。ご飯をとってくるから待っていて」
私は首を横に振り何でもないと伝えてから朝食を貰いに厨房へと向かう。
「……?」
レオネルはそんな私を不審な目で見ていたが、それよりも部屋の殺風景さが気になってそれどころではなかった。
昨日は夜で気づかなかったが、この部屋はカメリア家の人間、娘が住むような部屋ではないと思った。
いや、そもそも貴族が住むような部屋ではない。
彼女の部屋はベットと机と椅子があるだけで他は何もない。
クローゼットを覗けばボロい数枚のドレスがあるだけ。
宝石も化粧道具もないなんて女性に興味のないレオネルでもおかしいとわかる。
「一体、彼女はここでどんな扱いを受けているんだ?」
彼女は憎む相手だというのに、何故か憎みきれず心配になる。
それと同時に不安にもなる。
彼女を信じてもいいのか。
本当にみんなを助けられるのか、と。
「おはよう。私のご飯はもうできてる?」
私は厨房につくなり料理長に声をかける。
そんな私を料理長も他の者達も一瞥するだけで質問に答えようとしない。
そんな態度に内心ムカつき、私は料理長の前に立ち料理の邪魔をする。
料理長は私を睨みつけ「邪魔だ」と一喝する。
それでもどがない私に苛立ったのか部下に追い出すよう命じるが、私はその手を払いのけ料理長にこう言った。
「ねぇ、私の声が聞こえないの?それとも敢えて無視してるの?」
「……」
またもや料理長は私の問いに答える気はないようだ。
ただ黙って睨みつける。
「仕方ないわね。私の質問に答えられないのなら、その口いらないわね」
私は近くにあった包丁を手に取り、料理長に微笑む。
その場にいた全員冗談だと思ったのか、それとも私にそんな度胸がないと思ったのか馬鹿にしたように笑う。
私は料理長が避けられるくらいのスピードで包丁を振りかざす。
シュッ。
料理長は本当に私が包丁を振りかざすと思っていなかったのか、慌てて避けたせいかバランスを崩し尻もちをつく。
さっきまで騒がしかったのに、今ので静かになる。
「あら、どうして避けるの?」
「お、お前自分が今何をしようとしたのかわかっているのか!」
料理長がまだ話している途中で頬を打つ。
まだ何か言おうとしていたので反対側の頬も打つ。
「何をしたのかって?もちろんわかっているわ。貴方こそ自分が何をしたのかわかってないみたいね」
私は料理長の目線までしゃがみ笑顔でこう続けた。
「ねぇ、知ってる?私がカメリア家の人間だってこと。例え、両親から相手にされずともこの体にはカメリアの血が流れているの。貴方が軽んじていい存在だとでも思っているの?私の一言で貴方の人生を終わらすことだってできるのよ」
「そんなこと許されると思っているのか!カメリアの血が流れているだけで弱い者虐めななんて世間が許さないぞ!それに公爵様にこのことを言えばどうなるかわかっているのか!?」
料理長の目は恐怖に染まっていたが、レイシーが公爵に嫌われたくないことはこの家に仕えているものなら誰でも知っているので強気な態度を崩そうとしない。
「言えば?」
私は料理長の言葉を鼻で笑い好きにすればいいと言う。
私はレイシーじゃない。
あの子はもういない。
だから、公爵に嫌われようと怖くはない。
「別に言ってもいいけど、そうなったら貴方はこの家から追い出されるでしょうね。そして二度とどこの家にも仕えることはできない。いや、料理すらできなくなるかもしれないわね」
私は持っていた包丁を料理長の右手の手前のところに突き刺す。
ヒィッ!
料理長の情けない悲鳴が響く。
料理長は慌てて自分の右手を確認し、守るように背中に隠す。
「言っていいのよ。私も言うから。貴方達がお父様の言いつけを守らず、私の料理を奪っていたことを。そしてたら、貴方達は終わりよね」
私は近くにいた料理人達全員に向けて言う。
その瞬間、全員の顔が青ざめ身体が小刻みに震えだす。
レイシーは家族に嫌われていると言ってもこの国で最も高貴な一族の血が流れている。
カメリア家は自国だけでなく他国からもその血を求められる。
英雄の血が流れているからだ。
だから公爵は例え嫌いな娘だとしても、レイシーを結婚させるときに醜い体をしているとあらぬ噂を立てられるかもしれないため食事だけはきちんと食べされるようにと指示を出していた。
どのルートでもこの話は出てこなかったが、設定のところに書かれていたので間違いない。
ドレスもアクセサリーも社交界のときは高価な物を身につけることはできるが、家では身につけることは許されず平民が着るような服ばかり着させられていた。
そのせいで使用人達にも虐められていたし、料理を盗んでも問題ないと思われていた。
だが、もしこのことが公爵にバレれば全員クビどころでは済まない。
それがわかるから全員、今必死に私に謝罪をし、許して欲しいと懇願する。
「どうするかは朝食のでき次第で決めるわ。そうね、とりあえずお肉が食べたいわ。それから……」
誰が聞いても一人前ではなく五人前の量の料理を注文する。
「お、お嬢様。さすがに、その量となりますと材料が足りませんし、一人で食べるのは無理ではないでしょうか」
料理長が私の顔色を窺いながら言う。
その量の料理を作るとなれば、今ここにある材料を殆ど使うことになる。
カメリア家の者の材料は問題ないが、使用人達の分がなくなる。
「だから?これまで勝手に私のものを食べていたんだから一日くらい我慢しなさい。そんなこともできないの?なら、仕方ないわね。やっぱり、このことをお父様に言うしかないわね」
私が厨房から出て公爵を探しに行こうとすると、料理長は慌てて頭を下げ「申し訳ありません。すぐにお作りします」と言い、料理を作り出す。
私はみんなに見えないように舌を出して心の中で「ざまぁーみろ」と笑う。
これまでレイシーを虐めていたんだ。
たった一日ご飯が食べられなくなったからなんだ。
レイシーの受けてきた仕打ちに比べたらこんなの可愛いもんだ。
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