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60.真実の所望Ⅴ
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聞かなかったことにしたい。俺は何も見ていない。
本当ならそうしたいけど、比内さんがそうさせてはくれなかった。
翌朝のキッチンで顔を合わせたこの人は、コーヒーメーカーを動かしながら言った。
「このあと出かけるぞ。支度しとけ」
「……どこへ」
「夕べ見せた住所だ」
「…………」
朝食はゆっくり食べた。比内さんがそうしたから、俺もそうした。
今日は一日晴れるそうだ。晴れなくたってもういいかなって、洗濯もして、掃除機もかけて、洗濯物はベランダに干した。そんなに悠長にしていても、比内さんが急かしてくることはなかった。急げなんて言われないけど、行くのをやめるとも言ってくれない。
時間稼ぎみたいな真似をしたって俺に逃げ場はどこにもない。
辛うじて午前中のうちに家を出た。比内さんの車で駅に向かって、途中で新幹線に乗り換え、降車した駅でレンタカーショップに寄った。
慣れない匂いの車の助手席に座って走ること二十分ほど。ただでさえ列車で二時間以上かかったから、外はまだまだ明るいけれど今から遊びに行くには少し遅い。そんな頃。
比内さんが適当に見つけたパーキングに車を置いた。スマホのマップを頼りに歩く比内さんの後を、重い足取りでついて行く。辿りついたのは住宅街。小道を曲がり、少し歩いて、元々岩みたいだった足がとうとうその場で動きを止めた。
ほんの少し先だ。視線の先にそれがある。住宅街の中の一軒家。それは夕べ一度だけ見た、画像に重なる街の風景。
どの家を目指しているか、俺も写真を見たから知っている。俺が足を止めたら比内さんもすぐに気づいて、こっちを振り返りながら止まった。
「どうした」
「……比内さん……」
「行くぞ」
「…………」
動けない。比内さんは怒るでもなくただ待っている。そうこうしているうちに向こうからは、一台の車がやって来た。
それはゆっくり速度を落とし、ガレージに入っていく。そのガレージの場所を見て、はっとし、次には息をつめ、小道にサッと、隠れた。逃げた。
比内さんは体ごとこっちにいくらか振り向いたまま。しかし俺の視線の先で、起きていることもはっきり分かっている。
足を止めたのは、正解だった。思い切り鉢合うところだった。
少しして車のドアが開く音を聞いた。ここまで届く、賑やかな声。楽しそうな。そこから出てきた人達は、家の玄関を目指して歩いていく。
男の人と、女の子と。その女の子より小さい男の子と、その男の子と手を繋ぐ、その人。
「…………」
遠目でも、ちゃんと分かる。見える。男の子と手を繋ぎながら、女の人が歩いてくる。
男の人は、写真で見た人。佐久間さんだ。買い物袋か何かを持っている。その隣にいる女の子も何か、小さい袋を。そうやって四人で家に入っていく。
行っちゃう。四人とも楽しそうな様子のまま。笑い声は微かに、でも確かに、ここまで聞こえた。
日曜日のお出かけだったのだろうか。みんなで買い物、してきたんだろうか。
そこにあるのは幸せな家族だ。小さな男の子と手を繋いで、みんなと笑っているのは、母さんだ。
「…………」
賑やかで楽しそうな四人が、四人そろって家に入っていった。母さんはごく自然な様子であそこに帰った。あの家は今、母さんの帰る場所。
行くぞと言われた。比内さんが言った。そこからどれくらいが経った。
三分か。五分か。もっとかもしれない。さっきからずっと両足には感覚がなくて、立ち尽くしたまま出ていけない。口答えはするなと、前に言われた。だけど今は、それに背いた。
曲がり角にひそめたこの身。パッと、来た道を戻って逃げた。すぐに後ろのその角から比内さんも付いてくるのが分かる。
それを俺は振り返ることなく、速足で歩く。何も考えずに歩いた。比内さんも黙ったままだ。しかし道を一本逸れたところで、後ろからとうとう呼び止められた。
「陽向」
足を止めた。でも振り向けない。動けない俺に、この人は後ろから言った。
「いいのか」
「…………無理です」
資料を見た時から分かっていた。ここに住んでいると言われて、瞬間に理解した。
どういう意味か分からないほど、俺だって子供じゃない。
「…………行けません……」
パーキングに戻ってくるまで、俺も比内さんも何も話さなかった。
半日も俺に使ってくれた。何時間もかけてここまで来た。わざわざ連れてきてくれたのに、でも何もできない。声を、かける事もできなかった。
母さんだった。笑ってた。男の子と手を繋いでいた。女の子とも仲がよさそうに喋っていて、四人とも全員、楽しそうだった。あれを見て周りはどう思うだろう。休日にみんなで遊んで帰ってきた、家族の姿でしかなかった。
俺を置いていった母さんには、すでに別の家族がいた。
幸せな家族だ。俺が見たのは。あの場所にあったのは幸せな家庭だ。
そこに俺の居場所はない。あるはずがない。あそこには俺のために用意されている場所はない。そうか。そうなんだ。知らなかった。俺がいなければ母さんは、ああなれたんだ。もっと早くに。
母さんのあんな顔を初めて見た。生まれてから一度だって見た事なかった。寂しそうじゃない。泣かないでいられる。嘘もないし、無理もない。俺は全然知らなかった顔。あんなに楽しそうな顔で、ちゃんと笑えるんだ。
じゃあ俺は一体、今まで何を。今まであんな、ひとりで、勝手に。
何を守った気になっていたんだ。
「…………」
助手席のドアに手をかけた。ところがその手はそこで止まった。動けない。顔も上げられない。あの頃に似ている。気を抜いたら、崩れる。
やっぱりそうだ。俺が嫌な奴だから。だからこうなった。馬鹿みたいだ。なんて滑稽なんだろう。
バチが当たった。慢心があった。でも母さんはきっと気づいていた。俺が父さんに、似ていると。
肩にそっと手を置かれ、反射で思わずビクリと揺れた。振り向けず、ドアは開けられないのに手を下ろす事もできなくて、駄目だと分かっていながら俯きかけたその時、ぐっと強く肩を引かれた。
思わず強張る。はっとした。俯くはずだった顔は真下を向かない。引っ張られた先でしっかり、受け止められていたから。
「何も見ない。約束する」
覆い隠すみたいに抱き寄せられて、頭には、大きな手が乗った。顔はポスッと、埋めさせられる。肩に。
「見ねえよ。大丈夫だ」
「…………」
目の奥が熱い。重くなる。駄目だ。分かってた。俯いたら終わる。
気を抜いたら途端に足元から崩れる。あのアパートでもずっとそうだった。落っこちても拾い上げてくれる誰かが俺にはいないから、張りつめさせておくしかなかった。ギリギリのところで。はち切れない寸前の所まで。
引きあげてもらう側にはいられない。俺が母さんを引き上げないと。そう思っていた。だからたまにはって、特売の肉を買って帰った。それを食べさせたかった人は、そこにはもういなかった。
あれは俺が生まれて初めて受けた、母親からの裏切りだった。裏切りを自覚したその瞬間は、悲しんでいる余裕もなかった。
状況は最悪。金がない。逃げないと。常に追い詰められていた。けれど心境は今の方がよっぽど、最悪だ。
「っ……ぅ……」
手を伸ばし、歯を食いしばり、比内さんの服を固く握りしめた。手のひらの下にそれがあったから掴んだ。だから背中、痛いかもしれない。服の下に伝わっているかもしれない。強く強く、爪が食い込むまで握って、歯止めなんか聞かずに、堪え切れない。
痛めつけているかもしれない。この人の服を濡らして汚してる。こんなに嫌なガキなのに、比内さんは黙っていた。俺の顔を肩に埋めさせたまま、抱きしめてくるその腕。その力だけは強く、感じた。
知っていたのに言わなかった。いつから居所を知っていたのだろう。どれだけの間、俺に隠していたのだろう。
そんな事は知る必要がない。それが比内さんの判断だった。俺に言わずに黙っていたこの人は、ただあまりにも、優しすぎる。
本当ならそうしたいけど、比内さんがそうさせてはくれなかった。
翌朝のキッチンで顔を合わせたこの人は、コーヒーメーカーを動かしながら言った。
「このあと出かけるぞ。支度しとけ」
「……どこへ」
「夕べ見せた住所だ」
「…………」
朝食はゆっくり食べた。比内さんがそうしたから、俺もそうした。
今日は一日晴れるそうだ。晴れなくたってもういいかなって、洗濯もして、掃除機もかけて、洗濯物はベランダに干した。そんなに悠長にしていても、比内さんが急かしてくることはなかった。急げなんて言われないけど、行くのをやめるとも言ってくれない。
時間稼ぎみたいな真似をしたって俺に逃げ場はどこにもない。
辛うじて午前中のうちに家を出た。比内さんの車で駅に向かって、途中で新幹線に乗り換え、降車した駅でレンタカーショップに寄った。
慣れない匂いの車の助手席に座って走ること二十分ほど。ただでさえ列車で二時間以上かかったから、外はまだまだ明るいけれど今から遊びに行くには少し遅い。そんな頃。
比内さんが適当に見つけたパーキングに車を置いた。スマホのマップを頼りに歩く比内さんの後を、重い足取りでついて行く。辿りついたのは住宅街。小道を曲がり、少し歩いて、元々岩みたいだった足がとうとうその場で動きを止めた。
ほんの少し先だ。視線の先にそれがある。住宅街の中の一軒家。それは夕べ一度だけ見た、画像に重なる街の風景。
どの家を目指しているか、俺も写真を見たから知っている。俺が足を止めたら比内さんもすぐに気づいて、こっちを振り返りながら止まった。
「どうした」
「……比内さん……」
「行くぞ」
「…………」
動けない。比内さんは怒るでもなくただ待っている。そうこうしているうちに向こうからは、一台の車がやって来た。
それはゆっくり速度を落とし、ガレージに入っていく。そのガレージの場所を見て、はっとし、次には息をつめ、小道にサッと、隠れた。逃げた。
比内さんは体ごとこっちにいくらか振り向いたまま。しかし俺の視線の先で、起きていることもはっきり分かっている。
足を止めたのは、正解だった。思い切り鉢合うところだった。
少しして車のドアが開く音を聞いた。ここまで届く、賑やかな声。楽しそうな。そこから出てきた人達は、家の玄関を目指して歩いていく。
男の人と、女の子と。その女の子より小さい男の子と、その男の子と手を繋ぐ、その人。
「…………」
遠目でも、ちゃんと分かる。見える。男の子と手を繋ぎながら、女の人が歩いてくる。
男の人は、写真で見た人。佐久間さんだ。買い物袋か何かを持っている。その隣にいる女の子も何か、小さい袋を。そうやって四人で家に入っていく。
行っちゃう。四人とも楽しそうな様子のまま。笑い声は微かに、でも確かに、ここまで聞こえた。
日曜日のお出かけだったのだろうか。みんなで買い物、してきたんだろうか。
そこにあるのは幸せな家族だ。小さな男の子と手を繋いで、みんなと笑っているのは、母さんだ。
「…………」
賑やかで楽しそうな四人が、四人そろって家に入っていった。母さんはごく自然な様子であそこに帰った。あの家は今、母さんの帰る場所。
行くぞと言われた。比内さんが言った。そこからどれくらいが経った。
三分か。五分か。もっとかもしれない。さっきからずっと両足には感覚がなくて、立ち尽くしたまま出ていけない。口答えはするなと、前に言われた。だけど今は、それに背いた。
曲がり角にひそめたこの身。パッと、来た道を戻って逃げた。すぐに後ろのその角から比内さんも付いてくるのが分かる。
それを俺は振り返ることなく、速足で歩く。何も考えずに歩いた。比内さんも黙ったままだ。しかし道を一本逸れたところで、後ろからとうとう呼び止められた。
「陽向」
足を止めた。でも振り向けない。動けない俺に、この人は後ろから言った。
「いいのか」
「…………無理です」
資料を見た時から分かっていた。ここに住んでいると言われて、瞬間に理解した。
どういう意味か分からないほど、俺だって子供じゃない。
「…………行けません……」
パーキングに戻ってくるまで、俺も比内さんも何も話さなかった。
半日も俺に使ってくれた。何時間もかけてここまで来た。わざわざ連れてきてくれたのに、でも何もできない。声を、かける事もできなかった。
母さんだった。笑ってた。男の子と手を繋いでいた。女の子とも仲がよさそうに喋っていて、四人とも全員、楽しそうだった。あれを見て周りはどう思うだろう。休日にみんなで遊んで帰ってきた、家族の姿でしかなかった。
俺を置いていった母さんには、すでに別の家族がいた。
幸せな家族だ。俺が見たのは。あの場所にあったのは幸せな家庭だ。
そこに俺の居場所はない。あるはずがない。あそこには俺のために用意されている場所はない。そうか。そうなんだ。知らなかった。俺がいなければ母さんは、ああなれたんだ。もっと早くに。
母さんのあんな顔を初めて見た。生まれてから一度だって見た事なかった。寂しそうじゃない。泣かないでいられる。嘘もないし、無理もない。俺は全然知らなかった顔。あんなに楽しそうな顔で、ちゃんと笑えるんだ。
じゃあ俺は一体、今まで何を。今まであんな、ひとりで、勝手に。
何を守った気になっていたんだ。
「…………」
助手席のドアに手をかけた。ところがその手はそこで止まった。動けない。顔も上げられない。あの頃に似ている。気を抜いたら、崩れる。
やっぱりそうだ。俺が嫌な奴だから。だからこうなった。馬鹿みたいだ。なんて滑稽なんだろう。
バチが当たった。慢心があった。でも母さんはきっと気づいていた。俺が父さんに、似ていると。
肩にそっと手を置かれ、反射で思わずビクリと揺れた。振り向けず、ドアは開けられないのに手を下ろす事もできなくて、駄目だと分かっていながら俯きかけたその時、ぐっと強く肩を引かれた。
思わず強張る。はっとした。俯くはずだった顔は真下を向かない。引っ張られた先でしっかり、受け止められていたから。
「何も見ない。約束する」
覆い隠すみたいに抱き寄せられて、頭には、大きな手が乗った。顔はポスッと、埋めさせられる。肩に。
「見ねえよ。大丈夫だ」
「…………」
目の奥が熱い。重くなる。駄目だ。分かってた。俯いたら終わる。
気を抜いたら途端に足元から崩れる。あのアパートでもずっとそうだった。落っこちても拾い上げてくれる誰かが俺にはいないから、張りつめさせておくしかなかった。ギリギリのところで。はち切れない寸前の所まで。
引きあげてもらう側にはいられない。俺が母さんを引き上げないと。そう思っていた。だからたまにはって、特売の肉を買って帰った。それを食べさせたかった人は、そこにはもういなかった。
あれは俺が生まれて初めて受けた、母親からの裏切りだった。裏切りを自覚したその瞬間は、悲しんでいる余裕もなかった。
状況は最悪。金がない。逃げないと。常に追い詰められていた。けれど心境は今の方がよっぽど、最悪だ。
「っ……ぅ……」
手を伸ばし、歯を食いしばり、比内さんの服を固く握りしめた。手のひらの下にそれがあったから掴んだ。だから背中、痛いかもしれない。服の下に伝わっているかもしれない。強く強く、爪が食い込むまで握って、歯止めなんか聞かずに、堪え切れない。
痛めつけているかもしれない。この人の服を濡らして汚してる。こんなに嫌なガキなのに、比内さんは黙っていた。俺の顔を肩に埋めさせたまま、抱きしめてくるその腕。その力だけは強く、感じた。
知っていたのに言わなかった。いつから居所を知っていたのだろう。どれだけの間、俺に隠していたのだろう。
そんな事は知る必要がない。それが比内さんの判断だった。俺に言わずに黙っていたこの人は、ただあまりにも、優しすぎる。
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