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第2章、夢の冒険者になりました。
閑話、暴力の王
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我はオークの王である。
我が生まれたのは大森林の浅い場所にある50体ほどの小さい村だった。
最初は他の幼体の中でも小さかった我は、生まれて三日ほど経つと身体の大きな幼体に暴力を振るわれる様になった。
オークだけでは無く、すべてのモンスターにとっては弱肉強食、我も例外では無かった。
五日目になると暴力は更に酷くなり、もはや命が尽きるのでは無いかと絶望していた。
我が死ねば、他の奴らのエサになるだけ。
これも運命かと諦め様としていた。
だが、我の胸の奥に燻るモノがあった。
憎悪、欲望、力への渇望。
我の命が尽きようとした時、我の内から力が溢れていた。
川を板で塞き止めていたものが、その板を圧し拡げて一気に水が溢れ出すかの様に。
我を何段階も引き上げていく様に身体に力が滾っていく。
村の中でも小さき存在だった我が一夜にして村の中でも一番の存在となった。
まずは幼体の中で一番の者を粉砕し。
次は成体の中での力自慢の者を屈服させ。
最後に村の長を砕いた。
もはや我に逆らう者は居なかった。
しばらくは村を栄えさせ力と数を増やす事に力を注いでいく。
1年後、村の者達は50体の規模だったが、300体まで数を増やしていた。
周辺の人の村を襲い人を拐い、蹂躙し苗床を確保し数を増やしていたのだ。
十分に力を蓄えたと感じた我は、周辺のゴブリンやオークの村を急襲し我の軍に組み込んでいく。
最終的に2000体を超えるまでになった。
次に物を造ることが得意な者を軍の中から集め装備を造らせる。
人族の中には武器を扱い、自分より力を持つモンスターと互角以上に戦う者達もいた。
武器の必要性を感じたからだ。
そういった膨大な知識も力と共に我の一部になったのだ。
魔法の得意な者に鉱石を探し出させ、その鉱石を使って剣や鎧を造り、屈強な軍を編成していく。
十分に装備がいき渡ったのを機に動く事にした。
我が生まれ墜ちて5年ほどの期間がたった。
我等は、人族の大きな町を蹂躙する!
それを足掛かりに我の国を興すのだ!
人族の町は、周囲を巨大な壁で囲っている。
だが、我の軍には対した意味を成さないだろう。
力付くで打ち破るまでだ。
我にはその力がある。
最終目標を人族の町とし、軍を進めていく。
その道にある、他のモンスターの巣や亜人どもの村を襲い破壊していく。
ただし、オークとゴブリン以外は意志疎通が難しいので仲間にせずに全て討ち滅ぼしていく。
後に時間が出来れば、ウルフなどを飼い慣らし、ゴブリンどもの機動力として育てても良いだろう。
その為にも、まずは町を手に入れてからだ。
我の狙う人族の町の周囲には他に大きな町は無いことは確認済みだ。
人族の軍が我の所に来る迄には力を更に蓄える事が出来るだろう。
我はオークの王、そして全世界を支配する魔王に必ず至ると確信している。
我にはその力があるのだ。
これは何なのだ?
我の屈強な軍が瓦解していく……
目の前には人族の軍では無く、小さき者が数体いるだけだ。
目的の町まで後少しと言う所で足止めをくらい、その上どんどん数を減らしていく。
響くのは魔法による爆発音と部下達の悲鳴。
せめて魔法を使える者がいれば、違った戦い方になったのだろうが、遠距離での攻撃方法が無い今は近距離で勝負するしか無い。
我の軍にいた魔法部隊は、小さき種族。
鼠人族と言ったか、その村を襲った時に真っ先に狙われ倒されてしまったのだ。
何と忌々しい!
無い袖は振れない、数で押し潰せないなら、我が直接手を下そう。
我に逆らった事、後悔して死ね。
後一歩、後一歩であった……
小さき者共を叩き伏せた。
最後まで抵抗していたが、最終的には我が押し勝った。
勝利は目前だった。
だが、そうは成らなかった。
突如、光る鳥が現れ我を弾き、我共々全てを理不尽な力で蹂躙された。
蹂躙するつもりが、蹂躙されたのだ。
我の夢が、野望が、仲間達が全て消えていく。
どこでまちがったのか……いや、この力の前では我の知謀など無いに等しいのかも知れない。
我は我の夢と共に光と成った。
我が生まれたのは大森林の浅い場所にある50体ほどの小さい村だった。
最初は他の幼体の中でも小さかった我は、生まれて三日ほど経つと身体の大きな幼体に暴力を振るわれる様になった。
オークだけでは無く、すべてのモンスターにとっては弱肉強食、我も例外では無かった。
五日目になると暴力は更に酷くなり、もはや命が尽きるのでは無いかと絶望していた。
我が死ねば、他の奴らのエサになるだけ。
これも運命かと諦め様としていた。
だが、我の胸の奥に燻るモノがあった。
憎悪、欲望、力への渇望。
我の命が尽きようとした時、我の内から力が溢れていた。
川を板で塞き止めていたものが、その板を圧し拡げて一気に水が溢れ出すかの様に。
我を何段階も引き上げていく様に身体に力が滾っていく。
村の中でも小さき存在だった我が一夜にして村の中でも一番の存在となった。
まずは幼体の中で一番の者を粉砕し。
次は成体の中での力自慢の者を屈服させ。
最後に村の長を砕いた。
もはや我に逆らう者は居なかった。
しばらくは村を栄えさせ力と数を増やす事に力を注いでいく。
1年後、村の者達は50体の規模だったが、300体まで数を増やしていた。
周辺の人の村を襲い人を拐い、蹂躙し苗床を確保し数を増やしていたのだ。
十分に力を蓄えたと感じた我は、周辺のゴブリンやオークの村を急襲し我の軍に組み込んでいく。
最終的に2000体を超えるまでになった。
次に物を造ることが得意な者を軍の中から集め装備を造らせる。
人族の中には武器を扱い、自分より力を持つモンスターと互角以上に戦う者達もいた。
武器の必要性を感じたからだ。
そういった膨大な知識も力と共に我の一部になったのだ。
魔法の得意な者に鉱石を探し出させ、その鉱石を使って剣や鎧を造り、屈強な軍を編成していく。
十分に装備がいき渡ったのを機に動く事にした。
我が生まれ墜ちて5年ほどの期間がたった。
我等は、人族の大きな町を蹂躙する!
それを足掛かりに我の国を興すのだ!
人族の町は、周囲を巨大な壁で囲っている。
だが、我の軍には対した意味を成さないだろう。
力付くで打ち破るまでだ。
我にはその力がある。
最終目標を人族の町とし、軍を進めていく。
その道にある、他のモンスターの巣や亜人どもの村を襲い破壊していく。
ただし、オークとゴブリン以外は意志疎通が難しいので仲間にせずに全て討ち滅ぼしていく。
後に時間が出来れば、ウルフなどを飼い慣らし、ゴブリンどもの機動力として育てても良いだろう。
その為にも、まずは町を手に入れてからだ。
我の狙う人族の町の周囲には他に大きな町は無いことは確認済みだ。
人族の軍が我の所に来る迄には力を更に蓄える事が出来るだろう。
我はオークの王、そして全世界を支配する魔王に必ず至ると確信している。
我にはその力があるのだ。
これは何なのだ?
我の屈強な軍が瓦解していく……
目の前には人族の軍では無く、小さき者が数体いるだけだ。
目的の町まで後少しと言う所で足止めをくらい、その上どんどん数を減らしていく。
響くのは魔法による爆発音と部下達の悲鳴。
せめて魔法を使える者がいれば、違った戦い方になったのだろうが、遠距離での攻撃方法が無い今は近距離で勝負するしか無い。
我の軍にいた魔法部隊は、小さき種族。
鼠人族と言ったか、その村を襲った時に真っ先に狙われ倒されてしまったのだ。
何と忌々しい!
無い袖は振れない、数で押し潰せないなら、我が直接手を下そう。
我に逆らった事、後悔して死ね。
後一歩、後一歩であった……
小さき者共を叩き伏せた。
最後まで抵抗していたが、最終的には我が押し勝った。
勝利は目前だった。
だが、そうは成らなかった。
突如、光る鳥が現れ我を弾き、我共々全てを理不尽な力で蹂躙された。
蹂躙するつもりが、蹂躙されたのだ。
我の夢が、野望が、仲間達が全て消えていく。
どこでまちがったのか……いや、この力の前では我の知謀など無いに等しいのかも知れない。
我は我の夢と共に光と成った。
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