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第四章 新たな攻略対象者 隠れたままでいて欲しかった。
ミリアー①
しおりを挟むガリレシア嬢の両親は領地に数日滞在予定だ。
俺はその間ここに泊めてもらうことにした。
ありがたやありがたや。
誘拐犯が医者の所にいると告げ逮捕してもらおうかと思ったが、俺の存在が明るみに出るのは不味いので今はそのままだ。
下手に関わって彼女の家に迷惑かけるのは忍びない。
エリックについてはおいおい報復しよう。うん。そうしよう。
ガリレシア嬢が紹介したい人がいる。呼んでもいいかと聞かれ二つ返事で了承した。
今は彼女の善意で世話になっている身だ。なるべく彼女の意向に沿いたい。
「レティエルお嬢様」
部屋に入ってきたのは侍女だった。
この家に仕える人?
あれ、この人見覚えある‥‥。
確か‥‥。
「ご無事で何よりです。わたくしはミリアと申します。ランバード若様に仕えていた騎士でございます」
なんと、義兄んとこの護衛騎士だった。
そう言えば領地の別荘のメイドちゃん達に紛れていたよね?
あれは、俺の護衛を兼ねてたの。そうなんだ。
「驚きました。なぜ貴女はここに? それに公爵家に何があったの? 貴女の知っていること全て話して頂戴」
喉から手が出る程に情報を欲している俺。
些細なことでいいから。隠さず出して!
切羽詰まった俺の身を案じながらミリアは話してくれた。
「裏切り者のエリックの仕業です」
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