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第1章 無法
疑いと信頼
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疑いたくない。でも、疑うしかない。そう直感的に感じる。
ーー昨年の12月ーー
「優奈、お前は人生が2ついると思うか?」
「え、なに急に~、こわいこわい」
「俺は、この世界は不公平だと思うんだよ」
「でも、お兄ちゃんは勝ち組じゃないの?私なんて、どっちの人生もそこそこって感じだし」
「急に重い話だったな。気にするな」
「疲れてるんじゃないの?」
「大丈夫大丈夫!なんか変に心配かけちゃったな。ほんと忘れてくれ」
去年、お兄ちゃんが言っていたことをついつい思い出しちゃった。もし、もしもお兄ちゃんが間違った方向に進んでいるのなら、止めるのは私しかいないと思う。
「お兄ちゃん~前借りてた漫画の続き貸してよー」
「あー良いけど、お前勉強は?」
「するけど、勉強の息抜きに読みたいのー!」
「全くしょうがないなー」
「あ!じゃあ、お兄ちゃんの部屋で勉強しよーかなー。そしたら、人に見られてるからより勉強が捗る気がする!漫画もあるし!良いー?」
「えーなんだよ今日は甘えちゃんかー?」
「たまには良いじゃない?」
「まあ良いけどさ」
「ありがと!」
長時間お兄ちゃんの部屋にいれば、トイレに行くタイミングがあるはず!その時に携帯を置いていったら、すぐに携帯を開いてお兄ちゃんのもう1つの人生が誰なのかを見る。どれだけお兄ちゃんに不審がられないように接するかがこの作戦の重要部分。お兄ちゃんを信じたい、信じているからこそ、疑いは私が晴らす……!
「お茶持ってきたよー」
「おーありがとなー」
「最近、仕事忙しい?」
「今ちょうど色々プロジェクトを進めてて、まあまあ忙しいかな」
「そっかー」
1時間後。
「ちょっとトイレ行ってくるわー」
「行ってらー」
よし、チャンス。携帯も置いてってるわね。ふー。確か暗証番号は、これのはず。あれ?!開かない!いつの間に暗証番号変えたのよ!これじゃあ、お兄ちゃんのもう1つの人生が誰なのか分からないじゃない。疑いを晴らせない……!やばっ、戻ってきちゃう。もう一度作戦を練り直すしかないか。
「お、勉強進んでるかー?」
「うん、ボチボチ」
「そうか。良いところで寝ろよー」
「はーい」
綾人に相談してみよう。暗証番号を変更したのもなんとなく怪しい。認めたくないけど、覚悟する必要があるのかも。
ーー昨年の12月ーー
「優奈、お前は人生が2ついると思うか?」
「え、なに急に~、こわいこわい」
「俺は、この世界は不公平だと思うんだよ」
「でも、お兄ちゃんは勝ち組じゃないの?私なんて、どっちの人生もそこそこって感じだし」
「急に重い話だったな。気にするな」
「疲れてるんじゃないの?」
「大丈夫大丈夫!なんか変に心配かけちゃったな。ほんと忘れてくれ」
去年、お兄ちゃんが言っていたことをついつい思い出しちゃった。もし、もしもお兄ちゃんが間違った方向に進んでいるのなら、止めるのは私しかいないと思う。
「お兄ちゃん~前借りてた漫画の続き貸してよー」
「あー良いけど、お前勉強は?」
「するけど、勉強の息抜きに読みたいのー!」
「全くしょうがないなー」
「あ!じゃあ、お兄ちゃんの部屋で勉強しよーかなー。そしたら、人に見られてるからより勉強が捗る気がする!漫画もあるし!良いー?」
「えーなんだよ今日は甘えちゃんかー?」
「たまには良いじゃない?」
「まあ良いけどさ」
「ありがと!」
長時間お兄ちゃんの部屋にいれば、トイレに行くタイミングがあるはず!その時に携帯を置いていったら、すぐに携帯を開いてお兄ちゃんのもう1つの人生が誰なのかを見る。どれだけお兄ちゃんに不審がられないように接するかがこの作戦の重要部分。お兄ちゃんを信じたい、信じているからこそ、疑いは私が晴らす……!
「お茶持ってきたよー」
「おーありがとなー」
「最近、仕事忙しい?」
「今ちょうど色々プロジェクトを進めてて、まあまあ忙しいかな」
「そっかー」
1時間後。
「ちょっとトイレ行ってくるわー」
「行ってらー」
よし、チャンス。携帯も置いてってるわね。ふー。確か暗証番号は、これのはず。あれ?!開かない!いつの間に暗証番号変えたのよ!これじゃあ、お兄ちゃんのもう1つの人生が誰なのか分からないじゃない。疑いを晴らせない……!やばっ、戻ってきちゃう。もう一度作戦を練り直すしかないか。
「お、勉強進んでるかー?」
「うん、ボチボチ」
「そうか。良いところで寝ろよー」
「はーい」
綾人に相談してみよう。暗証番号を変更したのもなんとなく怪しい。認めたくないけど、覚悟する必要があるのかも。
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