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第2章。「待望のチャット」

11、特性要因図

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--特性要因図--


チャットの後、ゆきは、特性要因図とくせいよういんずを作った。
その作業が終わると、日報を登録した。
成果物に、今出来たばかりの特性要因図を指定した。
ファイル名と容量が記録される。
内容は、成果物フォルダーに保存される。

そして、翌朝にそなえて早く寝た。
(今度は、失敗しない。
 ノーブラチャットは、却下きゃっかです)

翌朝、早くから幸は起きた。
鏡に向かって、
「今日は、勝負。
 昨日の借りを返すわ」
幸は、気合が入っていた。
服を着替えた。
そして、パジャマを脱いだ。
紫のレースのお気に入りのパンティを取り出す。
それを絨毯じゅうたんの上に置き「パシャ」写真を撮った。
ブラ、紫レースのパンティ、それを身に付けた。
勝負パンティ?。何の勝負?
上にパーカーを着る。
下半身にズボンのパンツは、かない。
(何を考えているのか?)筆者の声。
パンティ一枚である。
「うふふぅ」
(上野さんには、見えない。
 昨日は、パジャマで作業させられた。
 今日は、仕返しにパンティ一枚でやってやる。
 上野さんは、知らない。
 見ることは出来ない。
 ざまーない。
 この紫のアジサイがらの透けたレースのパンティ。
 さぞかし、実則さんは、知れば悔しいだろうな)

(それは、仕返しになるのか?逆に実則は喜ぶぞ!)観衆は思う。

10時5分前に机に着いた。
(少しスースーする)
ノートパソコンを開く。
パソコンが立ち上がるのに少し時間がかかった。
会社のWEBサイトにアクセスする。
ログインする。
チャットルームにINする。
上野さんは、まだ、INしていない。
準備万端じゅんびばんたん

10時になった。
実則が入室してきた。
実則は、何事も時間の余裕をもって準備するほうだが、
今日は、昨日のこともあるので時間ギリギリにチャットルームに入室した。

「おはようございます。
 ビデオチャットにするね。
 良い?
 顔を見ながらの方が集中できるから、
 今日は、問題ないよね」
昨日のことがあるので、実則は気を使っている。

「はい」
(うふふぅ)
幸は、ワクワクした。

「昨日、特性要因図を作成したんだよね?」

「はい」

「エクセルは重いので、スクリーンショットして画像で送ってください。
 私も送ります」※注釈1
実則みのりは、データのメール添付てんぷによる送信をうながした。

「送りました」
幸は、満足気である。当然、資料は上手くできたと思っている。
(上野さんの満足度は何点かなぁ?)
幸の資料と入れ替わり、上野さんの資料が届いた。

2人は画像をフォトのプログラムで開く。

「では、作成した資料を説明をしてください」

「会社の事務で使っているシステムの特徴を抜き出し、
 『携帯による業務改善』の必要な機能をまとめました。
 携帯に特定していないのですが、
 WEBのシステムとしては参考になると思います」
幸は、ワクワクして説明した。(やっぱり、すーすー)

幸の作った特性要因図には、実則には気付かない視点があった。
電子データは、独自の様式のため特定のWEB以外では見れない。
これは、セキュリティの大きな重要な役割を果たしている。※注釈2

「私の特性要因図は、『携帯による業務改善』の要件を洗い出しました」
何も特別でない図だが要件書を作るガイド(案内)に成る。


「『携帯による業務改善』を行うに当たって何か問題点はありますか?」

「会社は、パソコンなので携帯にそのまま利用できるわけではなく、
 携帯画面に対応することが必要だと思います」
ほかにも問題点を話した。

2人は特性要因図を熟読じゅくどくした。
いろいろ意見を交換した。

いつの間にか12時に成った。
「お昼休みのしましょうか?」

「私は、弁当を買ってきます」
実則は、外に弁当を買いに行った。
(早く帰って幸さんと一緒に昼ご飯にしたいなぁ。
 幸さんは、わざわざチャットで食べないか?)
いろいろな雑念が浮かんできた。
幸が、パンティ一枚なのを知ったら実則はとちくるうぞ。

「私は、母が昼ご飯を作ってくれています。
 オムライスです」
幸は、カメラに紙でおおった。
あわててショートパンツをく。
(もう。そのプレーは終わりですか?)読者の声。
(終わりです)筆者の返事。

実則は、チキン南蛮なんばん弁当を買ってきた。
机の上に置く。
ビデオチャットは、接続したままである。
帰って来て見るとオムライスを食べる幸が映っていた。
「美味しそうだね」
実則は、一緒に食べれるのが少し嬉しかった。

「実則さんは、どんなの買ってきたのですか?」
実則は、カメラに弁当を傾けて写した。

「鳥もも肉が好きなのですか?」
幸は、興味津々きょうみしんしんである。

「タルタルソースが好きなものです」

「タルタル。美味しいですよね」
幸もタルタルは、好きであった。
昼休みは、無事に終わった。

「明日から、問題点と対策、
 ペーパレス、端末レス以外の提案をまとめましょう。
 各作業のルールを洗い出しましょう。
 それに必要な質問事項をまとめ質問状を作りましょう。
 幸さんは、問題点と対策の整理をお願いします。
 私は、質問状を作ります」


「在庫管理のルール。
 伝票の種類。
 申請書の種類。
 管理帳票の種類。
 これは、ユーザーにたずねてみましょう」

実則は、付け加えた。
「システムのプラスの提案ですが、
 電子データを活用するものにしましょう。
 解析統計データの蓄積。
 需要予測。
 AIの活用により、
 配送、在庫、荷積の適正化。
 を提案します。
 顧客にも統計データを提供しましょう」
暫く、2人は、作業した。
夕方4時に成った。
「今日は、これで終わりましょう」

「はい。
 お疲れさまでした」

幸は、思った。
(勝負パンティだったのに)

実則は、夕食を買いに行き、部屋に帰って食べた。
焼肉弁当である。
スマフォが鳴った。
(あ!メールだ。幸さんからだ。何だろう?)

つづく。 次回(ミニデート)次回投稿予定日は書きません。不定期です。お気に入りの登録をお願いします。あしからず。(*^^*)




注釈1)スクリーンショット:画面を画像にコピーできる。(CTL)+(ALT)+(Prt SC)を押す。画面のコピーがとれペイントに貼り付けして画像(JPG)等に作成できる。
注釈2)セキュリティ:安全性である。当場面では、会社の電子データの機密性である。ファイルを特別なフォーマットで作るために通常のアプリで見れない、専用のWEBサイトでしか見れないので機密性を向上させている。


1)幸の特性要因図(クリックすると拡大されます)


2)実則の特性要因図(クリックすると拡大されます)

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