博学英才の【太子】と、【日御子】の超常能力を受け継いだ【刀自古姫御子】

古代雅之

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 〔141〕【刀自古妃】は懐妊3ヶ月で、つわりも軽くなり、温泉療養中であった

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  【刀自古妃】は懐妊3ヶ月以上が過ぎ、つわりも、軽くなり、温泉療養する事にした。

【瀬戸の内海】は波穏やかで、母子共に影響はほとんど無い事は【予知】でわかっていた。

そして、元気な男の子が生まれるのも、わかっていた。

念のため、母親の【鎌姫】と【瀬戸】の航海術に詳しい舎人の【村上兄弟】の内、弟の【氏兼】を同行させた。

また、後続の【太子】の一行も、5日後に、来泉する事も、本館を借り切ることもわかっていたので、公務に支障がないよう、別館を借り切つたのである。


  本来なら、【倭国】建国以来初の国賓を接待する場として、【温泉】は最高のもてなしとなりうるが、主宰が夫婦同伴では、如何なものであろうか!?

賓客も夫婦同伴であれば、何の問題もないだろうが、独身の高僧である。

更に、主宰の妻が身重なれば、不謹慎極まりないことであろう。

【刀自古妃】はそこまで考えて、別館を借り切ったのである。

【慧慈】は朝鮮語は勿論、中国語にも堪能である。

【倭国】側で、この両国語にも堪能なのは【太子】のみである。 


  【太子】は【慧慈】と温泉水に浸った後、宿の部屋に戻ると、女将オカミが挨拶に来た。

女将は【村上師親】夫人である。

【太子】は女将に案内されて、別館の【刀自古妃】の部屋に入った。

「我が妃殿!早速ではあるが、一戦所望致す!!」


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