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  第6章 587年『衣摺の戦い』において、【物部守屋】討ち取られ、ここに【物部本宗家】滅亡す!

 〔81〕【丁未の乱(衣摺の戦い)】勃発す!【1】

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  587年7月、日本史上、初めて【朝敵】とされた【物部守屋】を討伐すべく、【丁未テイビの乱】が勃発した。

最激戦地の地名をとって、【衣摺キズリの戦い】とも云われている。


  本来なら、【中臣軍】【穴穂部軍】【宅部軍】は【物部軍】に組みしていたのを、【朝廷軍(氏族連合軍)】に寝返らせたのは【厩戸王太子】の機転からであった。

また、【大王】亡き後の【朝廷軍】は畿内各地からの寄せ集めの烏合の衆であり、求心力を高めるため、軍に王子の同行を提案したのも【太子】の英断であった。

尤も、【炊屋王太后】などは、息子の【竹田王子】の出征に反対したが、【竹田王子】本人が、どうしても初陣として出たい、と言い張って、出征を決断したのだった。

結局、【彦人大兄王子】ら病弱な王子達や幼い王子達以外の、意欲的な王子達が自らの意思で出征を決断したのだった。

つまり、【泊瀬部ハツセベ王子】【厩戸王太子】【難波ナニワ王子】【竹田王子】【春日王子】らである。


  大将格の【蘇我馬子大臣】は【宣戦布告】を2ヶ月以上遅らせるなど、権謀術策には長けていたが、この戦が初陣であり、戦術的手腕は未知数で、心許なかった。

そこで、武勇の人でもあり、戦の経験もある【大伴連比羅夫】、【紀臣男麻呂】、【巨勢臣比良夫】らを副将格に据えた。
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