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  第4章 【橘豊日尊】の【大王位即位】の儀式が【王太后炊屋姫】を始め、王族、大臣、大連、豪族・群臣参列の下、荘重盛大に挙行された!

 〔51〕【穴穂部王子】は【三輪】の潜伏先が【王太后】の御所と聞き、心が怯み、御所への押しかけは断念した!

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  【守屋】は【三輪】の潜伏先を聞くや、すぐさま【穴穂部】に伝えた。

そして、すぐに押しかけようと色めき立ったが、【穴穂部】は【守屋】だけを先に行かせて、自身は大いに迷っていた。

「そなた一人に任せよう。」

「【王太后オオキサキ】の御所へ押しかけるのは、どうも気が引け、心がヒルむ。」

心が怯むのは、まるっきり嘘ではない。

昔から【炊屋姫】に対する思慕を燃やし続け、【王太后】となってからも、いつかはその愛を得たいと思っている彼は、この上の悪意はもたれたくないのであった。


  ところが、【守屋】も、こうなってみやると、【穴穂部】の心境の変化に、ある疑惑を持つようになっている。

「それでは、私一人で参りましょう。」

「しかし、【王子】の兵共は、取り逃がす心配の無きよう、お借りして参ります。」

「【王子】はお帰りあって、お待ちいただきましょう!」
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