博学英才の【太子】と、【日御子】の超常能力を受け継いだ【刀自古姫御子】

古代雅之

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  第4章 【橘豊日尊】の【大王位即位】の儀式が【王太后炊屋姫】を始め、王族、大臣、大連、豪族・群臣参列の下、荘重盛大に挙行された!

 〔45〕【三輪誅殺】という大事には、【穴穂部】単独では到底無理、【物部守屋】を抱き込もうと考えた!

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  これほどの大胆な計画は、到底【穴穂部】だけではやれない。

【物部守屋】の力が是非とも必要と考えた。


  【豊日大王】の代になって、【守屋】は一層、機嫌が悪くなっている。

【馬子】の権勢が一層強くなったからである。

【大王】は【馬子】の姉の子であり、【王后】は妹の子である。

【馬子】は【大王】の叔父にあたり、その上、【大王】を擁立した功がある。


  人をたらし込むには、好むところを以てするのが、最も効果的である。

女好きには女、金銭好きには金銭、名誉好きには名誉、学門好きには学門、というようにである。

【守屋】の場合には【蘇我】憎さだ!


  早速、【守屋】宅に出向き、訴えた。


「【三輪】という奴は、先王の在世中は、先王にべたべたびて、この頃では【蘇我大臣】宅に、せっせと出入りしている。」

「私は近頃になって、気がついたことがある。」

「【大王】と【大臣】との親愛、【三輪】の【大臣】への媚びようは並み方ならぬものがある。」

「【大臣】の奥深い慎重な性格などを思い合わせると、昨年の【殯の宮】で、私が乱暴不敬なことをした、という【三輪】の報告は誇張された陰険悪質な謀略か、と思わずにいられぬ!」

「いくら酔っていても、しばらく時が過ぎれば、おぼろげにでも思い出すものだ!」

「あの夜、私の言動は、思い出すことが全く出来んのだ。」

「私がしたたかに酔っていたのにつけこんでの謀略であったとしか思われんのだよ。」


  こうして、【大臣】を出しての説得に、愚鈍ではないはずの【守屋】が、きれいに引っかかったのである。





  
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