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第4章 【橘豊日尊】の【大王位即位】の儀式が【王太后炊屋姫】を始め、王族、大臣、大連、豪族・群臣参列の下、荘重盛大に挙行された!
〔36〕【穴穂部王子】が酒に酔って、殯宮に、先代の王后【炊屋姫】を強姦淫目的で、闖入を企図とす!【3】
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【殯の宮】は、先代【大王】の寵臣であった【三輪ノ君逆】という者が手勢を引き連れて警護していた。
深夜とはいえ、中秋の満月の夜、高貴な身成りの男が伴も連れず、酔歩浪々として歩いて来る!
「何者だ!?」
「ここを【殯の宮】と知っての狼藉か!?」
「狼藉とは何だ!?」
「お主こそ、この私を誰と心得るか!」
「次期【大王候補】筆頭の【穴穂部】である!」
「【王后陛下】から、火急の要件是有りと伺い、伺候した次第!」
【君逆】は地面に土下座して、
「さ、こそ、ありましょうが、今は殯の最中!」
「しかも、真夜中なれば、何卒御賢察下されますよう、お願い仕ります!」
「全く、分からぬ奴よのー」
「この木っ端役人がー!」
「真夜中なればこそ、良いのに。少しは忖度しろ!!」
と、思いっきり、蹴飛ばした!
そして、堂々と、門内に入って行った。、
この儒学的素養のない時代、未亡人の家に、公然と【夜這い】をかけるのは、よくあることであったが、高貴な女人の家に、しかも、殯中は不謹慎とされていた。
宮の周囲は、門前の騒動を察知した女官十数人が薙刀《ナギナタ》を手にしていた。
「どなたですか?」
「ここを【殯の宮】と知っておいでか!?」
「【穴穂部王子】である!」
「【先の王后・炊屋姫】に火急の要件あれば、大至急、お取り次ぎ願いたい。」
深夜とはいえ、中秋の満月の夜、高貴な身成りの男が伴も連れず、酔歩浪々として歩いて来る!
「何者だ!?」
「ここを【殯の宮】と知っての狼藉か!?」
「狼藉とは何だ!?」
「お主こそ、この私を誰と心得るか!」
「次期【大王候補】筆頭の【穴穂部】である!」
「【王后陛下】から、火急の要件是有りと伺い、伺候した次第!」
【君逆】は地面に土下座して、
「さ、こそ、ありましょうが、今は殯の最中!」
「しかも、真夜中なれば、何卒御賢察下されますよう、お願い仕ります!」
「全く、分からぬ奴よのー」
「この木っ端役人がー!」
「真夜中なればこそ、良いのに。少しは忖度しろ!!」
と、思いっきり、蹴飛ばした!
そして、堂々と、門内に入って行った。、
この儒学的素養のない時代、未亡人の家に、公然と【夜這い】をかけるのは、よくあることであったが、高貴な女人の家に、しかも、殯中は不謹慎とされていた。
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