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  第4章 【橘豊日尊】の【大王位即位】の儀式が【王太后炊屋姫】を始め、王族、大臣、大連、豪族・群臣参列の下、荘重盛大に挙行された!

 〔32〕【敏達大王】は、その疫病との一進一退の闘病生活の結果、585年、崩御された!

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  民間のこの噂話は宮中の【大王】のお耳にも達していた。  

「まさしく、あの異国の神様の タタりじゃ!」

「【大王オオキミ】も【大連様】も【疫病】にカカったそうじゃ!」

「【大連様】は直接【仏】に手を出した人であり、【大王陛下】は命令をお出しになった方じゃ!」

「あな、恐ろしや・・・!」

世間の、こうした噂話は逐一、【大王】のお耳に入るようになっていた。

複数の側近に、偽りなく、細大漏らさず報告させていた。


  【大王】は【蘇我家】から献上されてきた漢方薬やこの疫病に効く薬草を煎じたものを服用され、症状は快復しないまでも、悪化もせず、小康状態を保っていた。

しかしながら、【政殿】に出向くことも出来ず、専ら寝所にて、休んでおられた。

されど、気持ちの面で、御恐怖は、ひとかたではなかった!


  【馬子】は鋭い男である。

この機に乗じて、奏上した!

「【大王陛下】におかれましては、御身体の疼痛もなく、御症状も安定しておられる、と聞き及び、本日は御見舞いがてら、御寝所への失礼をも顧みず、御機嫌伺いに参りました。」


  【大王】は自らの病に効く漢方薬や薬草を国庫に納めたのは【蘇我氏】のみであることもわかっていた。

また、先代の【欽明大王】の『【蘇我一族】にだけでも【仏法信仰】を許可してやれ!』との遺言を忘れ、【仏法】を弾圧して来たことなども、深く後悔され、大いに反省していた。

「【仏法】は【蘇我一族】及び、そちの配下の渡来人・帰化人には解禁とする!」

「されど、その他余人の解禁は、まだまだ次期尚早である。」

と、条件付きでお許しとなり、3人の女僧も無事に返還された。


  【大王】の症状はその後も一進一退を繰り返し、半年後の蒸し暑い盛夏に、薬石効無く、崩御された。
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