博学英才の【太子】と、【日御子】の超常能力を受け継いだ【刀自古姫御子】

古代雅之

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  第3章 【崇仏論】の【蘇我氏】と、【廃仏論】の【物部氏】との対立!

 〔23〕【尾輿】と【鎌子】らに率いられた役人達は【勅命】を【稲目】に突き付け、【釈迦仏金銅像】を取り上げた!

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  御前において、【尾輿】は強硬に訴えた。

「取り急ぎ、【稲目】の【仏法信奉】を禁断し、あの得体の知れない、気味悪き異国の邪神像を棄捨すべきでございます。」

「しかる後、丹誠を込めて、至誠に神々に祈祷し、お怒りをなだめらるべきかと存じまする。」


  【物部氏】に付き従って参った【中臣氏】は、神々と人々との中間にあって、その取り次ぎをするという意味から出た名前で、神祇に奉仕する職分の家柄であり、異国神崇拝など、断じて容認出来ないと、考えていた。

その【中臣鎌子】も、

「この災厄は容易ならざることでありますれば、【太占フトマニ(鹿の肩の骨を焼いてそのヒビで吉凶を占う)】をしてみましたところ、これは異国神が我が国に来て尊崇されているのを、神々がお怒りであるとのシルシが顕現しました!」


  思いがけない災厄が生じて、【大王オオキミ】も恐怖浸潤していた最中サナカであったので、

「そなたらの申し様、まことに理がある。」

「直ちに、そういたすよう取り計らえ!」


  【尾輿】と【鎌子】は大いに勢いづいて、役人達に命じた。

役人らは向原の【豊浦寺】に馳せ向かい、寺の隣りの蘇我ヤカタにいる当主の【稲目】に【勅命】を突き付けた。

更に、寺に安置してある【釈迦仏金銅像】を持ち去り、難波の堀江の海に投げ捨てると共に、寺には火をかけて焼き払った。


  
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