倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第２３章 【トヨの国の乱】及び【塩飽水軍の叛乱】は【連合国家・倭国】の統治の難しさを露呈した！！

〔２９８〕【淡路製鉄所】の【ミハシバ所長】が、【イト王家の館】の【ハヤテ外務相】に【鋼鉄製鏃】の完成を報告！

　　５年前の【第１次タニハの戦い】の序戦に苦戦したのも、此度コタビの【第２次タニハの戦い】の前半戦に【ヤマト軍団】や【タニハ軍】が壊滅的敗北を強いられたのも、敵司令官の戦略・戦術もさることながら、
それ以前に【木製盾】や【竹・木製鎧】を装着していたからである。


【淡路製鉄所】の【ミハシバ所長】は【イト国】出身で、【ハヤテ】の製鉄部門の【一番弟子】であった！

【ミハシバ所長】は【纏向】の【イト館】に、【鋼鉄製鏃ヤジリ５０００】を部下と共に運び込んだ。

「陛下！」
「遂に、【鋼鉄製鏃】を完成させましてござりまする！」


【ハヤテ】は驚きつつも、言った！

「そうか！？」
「でかした！」
「金槌カナヅチで何度も叩いて鍛える【鋼鉄刀剣】と違って、さぞ難儀であったろう！？」


「【鏃】は【刀剣】に比べると、かなり小さくて、叩いて鍛えるのにも制約がありましたが【小溶鉱炉】を高温にして、出し入れの回数を増やして、手間はかかりましたが、【鏃全体】の鋼鉄化に、２年前、完成しましてござりまする！」
「されど、矢に装着して実射しますれば、竹矢は射る度に、粉々に割れ、貫通力も鈍ります！」
「そこで、この２年の間、工夫を重ね、試行錯誤を繰り返して、完成しましたのが、この２本の【鋼鉄鏃矢】です。」
「何卒、こちらの【屋内剣技場】にて、【陛下】の手で【弓射】して、成果を確認下さるよう願い上げ奉りまする！」