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  第10章 【青龍の牙】の凄まじいまでの破壊力

 〔116〕【青龍の牙】弓箭連隊1200≪4≫

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  丞相の藁葺ワラブきの屋敷、周辺の草花・樹木は火炎に包まれ、三百数十の兵が、一瞬で火達磨ヒダルマとなり、屋敷周辺部は真昼のように明るくなった。


その明るくなった狭き地に右往左往する三千余の兵!
もう、火矢は不要!
真っ暗な夜空から降り注ぐ1200本の真矢!
その七連射、火矢を含めて、総計壱万本!


矢傷を受けながらも、弓矢で応戦する勇者・数百名!
されど,半弓の矢は勿論モチロン、【裏切り・鷹の爪】の長弓の矢ですら、丘の上まで届かず!
死傷者三千二百数十名!
矢の射程圏外、つまり、後方(北方面)に逃げ出した者二百数十名!



  この合戦の前の夕方、アキ王家軍と本家イト王家軍の戦略合議で、【ハヤテ司令】の【戦術説明】の時、

肝心要カンジンカナメの丞相親子は後方に逃げ出すのでは!?」

と【予知】した者がいた。

【ミカ姫】である。


もっとも、周囲の者やミカ本人でさえ、半信半疑の中途半端な予想ではあった。


ハヤテも、

「その可能性は大いにあると思う!」

として、周囲に図ると、マリン妃親子とユリ姫は、【国王の体内の毒を最初に見抜いた霊能力】から、ミカ姫には【尋常ならざる霊能力】があると思い、賛意を示した。

その中で、マリン妃親子は、ダメ元で、

「その追撃の役目、是非とも、我が【鷹の爪】に!!」

こうして、【青龍の牙】の射程圏外の、予想逃走経路を充分見渡せる竹林で、【鷹の爪】70名弱が待ち伏せすることになったのである。


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