110 / 449
第9章 二種の神器【御神鏡】と【御神剣】
〔110〕【アキ王家】のお家騒動・身内の謀叛!≪7≫
しおりを挟む
あまりの苦衷に堪えきれず、ミカは祈念を断念して、叫んだ!
「義母上!」
「毒です!」
「毒に阻まれて、祈祷の集中力が途切れます!」
マリン妃も、
「そうです!」
「おそらく、毎日極微量の毒が盛られ、薄く広く、兄上の体全体に広がっています!」
「もう、これで、黒幕は叔父上で決まりです!」
「犯人の詮索よりも、今は兄上の【解毒】を優先すべきでしょう。」
「病状回復の祈祷を中断し、只今から【解毒】の祈祷に切り替えます!」
「では、皆様方、これより【解毒】に専心して、黙祷を始めましょう!」
再び、シーンと静まり返って、暫時経過後、三面の【御神鏡】から、柔和で清浄な【御神光】が国王の身体全てをくまなく照射した。
すると、国王の身体から、黒い霧のような、湯気が立ち昇った。
その黒い霧のようなものが出尽くすや否や、青白かった顔までもが、ほんのりと暖色を帯び、生気が蘇って来た。
カリン妃も安堵の表情で述べた。
「もう大丈夫でしょう。」
「これにて、兄王陛下の解毒・症状回復の祈祷を終了させて頂きます。」
「皆様方、御苦労様でした。」
ナツミ妃は嬉し涙を流しながら、
「カリン殿、マリン殿、そして姫君方、此度は誠にありがとうございまする!」
その涙の一滴が陛下の頬に落ち、国王は覚醒し、眼を開いた。
「おォーッ!」
「王妃に、カンナ姫!」
「その上、カリン妃に、マリン妃、その姫君方!」
「遠路はるばる、よー参られた!」
この場の最年少のカンナ姫も、涙ぐみながらも、訴えた。
「父上!」
「カンナもね、父上が、【黄泉の国】に連れて行かれないよう、一生懸命にお祈りしましたのよ、!」
「そうか!」
「【黄泉の国】の門をくぐろうとした時、姫の『逝かないでーッ』という声に引き戻されたんだったね!」
「ありがとうね!」
「それにしても,何故か、お腹が空いたなァーッ!?」
「すぐに、夕餉の仕度をさせますね!」
とは、ナツミ妃。
「待ちゃ!!」
と、いう大声が、部屋中に響いた!
王太后の声である!
「義母上!」
「毒です!」
「毒に阻まれて、祈祷の集中力が途切れます!」
マリン妃も、
「そうです!」
「おそらく、毎日極微量の毒が盛られ、薄く広く、兄上の体全体に広がっています!」
「もう、これで、黒幕は叔父上で決まりです!」
「犯人の詮索よりも、今は兄上の【解毒】を優先すべきでしょう。」
「病状回復の祈祷を中断し、只今から【解毒】の祈祷に切り替えます!」
「では、皆様方、これより【解毒】に専心して、黙祷を始めましょう!」
再び、シーンと静まり返って、暫時経過後、三面の【御神鏡】から、柔和で清浄な【御神光】が国王の身体全てをくまなく照射した。
すると、国王の身体から、黒い霧のような、湯気が立ち昇った。
その黒い霧のようなものが出尽くすや否や、青白かった顔までもが、ほんのりと暖色を帯び、生気が蘇って来た。
カリン妃も安堵の表情で述べた。
「もう大丈夫でしょう。」
「これにて、兄王陛下の解毒・症状回復の祈祷を終了させて頂きます。」
「皆様方、御苦労様でした。」
ナツミ妃は嬉し涙を流しながら、
「カリン殿、マリン殿、そして姫君方、此度は誠にありがとうございまする!」
その涙の一滴が陛下の頬に落ち、国王は覚醒し、眼を開いた。
「おォーッ!」
「王妃に、カンナ姫!」
「その上、カリン妃に、マリン妃、その姫君方!」
「遠路はるばる、よー参られた!」
この場の最年少のカンナ姫も、涙ぐみながらも、訴えた。
「父上!」
「カンナもね、父上が、【黄泉の国】に連れて行かれないよう、一生懸命にお祈りしましたのよ、!」
「そうか!」
「【黄泉の国】の門をくぐろうとした時、姫の『逝かないでーッ』という声に引き戻されたんだったね!」
「ありがとうね!」
「それにしても,何故か、お腹が空いたなァーッ!?」
「すぐに、夕餉の仕度をさせますね!」
とは、ナツミ妃。
「待ちゃ!!」
と、いう大声が、部屋中に響いた!
王太后の声である!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
228
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる