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  第9章 二種の神器【御神鏡】と【御神剣】

 〔103〕鋼鉄製【御神剣】と折れていた鉄製 【元御神剣】

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  【カリン王妃】が【日輪の女神】と【遠隔言霊交信神技】で交信している同じ早朝、【ハヤテ王太子】は【チヨヒコ大御所】に呼ばれ、【大御所】の屋敷を訪れた。


【チヨヒコ大御所】は【タニハ王家】の【レイカ大御所】に次ぐ、大長老であり、共に、生前の【日輪の女神】の【天壌無窮の神勅命】を直接拝命した、天孫族の【両巨頭】の一人である。


更に、2年半前に、『王太子の海外単独渡航で、王室が大騒ぎ』した際、【鶴の一声】で騒動を鎮め、本家王室に隠然たる力を持っているのである。



  その【大御所】の屋敷に、ハヤテは訪れたのである。


「【大御所】様! お早うございまする。」


「ウム、 早うである。」


「早速ではあるが、タニハへの出立はいつじゃ?」


「今日より、4日の後でござりまする。」


「ウム、 タニハ周辺域は【最激戦地】と聞く!」
「そなたは、この二年半の海外生活で、【剣の腕】をかなり上げたそうじゃが、いくら【剣の達人】になっても、弓箭キュウセン(弓矢)隊に囲まれたなら、【死】を覚悟せずばなるまい!」
「そこでじゃ!」
「この【守護・御神剣】は生前の【日輪の女神】から、そなたに下賜されたモノで、何十本、否、何百本の弓矢からもそなたを守ってくれる!」


「えっ!?」
「何故、【日輪の女神】は私如きに!?」


「エエーイ!」
「黙って最後まで聞けー!!」
「ここに、【真っ二つに折れた鉄剣】がある。」
「生前の 【日輪の女神】からの御下命である!」
「この折れた鉄剣を元通りにツナぎ、尚且ナオカつ【鋼鉄剣】として鍛え上げろ!!」
「そのための費用は、いくらかかってもよい!」
「全部、このジジの個人資産から出してやる!」
「どうだ!?」
「出来るか出来ぬか、返事をしろ!」


「ハハーッ! 出来まする!!」
「【日輪の女神】の御下命とあらば、謹んで、やり遂げまする。」


「ヨーシ! 相わかった!」
「もし、出来ずに、途中で投げ出そうものなら、そなたを叩っ斬って、このジジも自害して、【日輪の女神】にびを入れずばなるまい!!」


「ハハーッ!」
「身命を賭して、やり遂げまする!!」
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