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第6章 燦然と光り輝く【タニハ王家の至宝・紅玉】
〔52〕【ツモ国ナム王太子】縁談の申し出に参上!≪1≫
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【ナム王太子】は、数人の侍従、百数十人の警護兵を引き連れ、【タニハ王家】にやって来た。
眉目秀麗で、背も高く、筋骨隆々とした若武者振りに、皆、賛美の念を禁じ得なかった。
「此度は女王陛下並びに王太女殿下に拝謁がかない、恐悦至極に存じ上げ奉りまする。」
王家に合わせて、【抱拳の礼】をした。
「遠路はるばるご苦労様です。」
「聞けば、長年【漢国】に留学されていたとか?」
女王も挨拶を返し、労った。
「はい!」
「私は戦争が嫌で嫌で堪らなく、単に海外逃亡していたに過ぎません。」
「さりながら、兄の王太子戦死の報を受け、急遽帰国した次第です。」
一拍おいて、続けた。
「兄の戦死の例を挙げるまでもなく、戦争は勝っても負けても悲劇を生みます。」
「【完全勝利】か【全面降伏】かというのではなく、【姻戚関係成立】による【戦争終結及び平和条約・不可侵条約締結】を、父王名代として、正式に提議したいと存じまする。」
更に、
「確かに、この婚姻は【政略結婚】です。」
「されど【光り輝く紅玉】と、遠く、【漢国】にまで知れ渡っている姫君に初めてお会いして、その美貌に圧倒され、この胸は早鐘を打つがごとく・・・」
「エエーイ!降参です。」
「一目惚れです。」
「もし、御当家のお許しがいただけるのなら、喜んで【婿養子】に入ります。」
「【御口上】確かに承りました。」
「姫にも私にも検討する猶予を下さい。」
眉目秀麗で、背も高く、筋骨隆々とした若武者振りに、皆、賛美の念を禁じ得なかった。
「此度は女王陛下並びに王太女殿下に拝謁がかない、恐悦至極に存じ上げ奉りまする。」
王家に合わせて、【抱拳の礼】をした。
「遠路はるばるご苦労様です。」
「聞けば、長年【漢国】に留学されていたとか?」
女王も挨拶を返し、労った。
「はい!」
「私は戦争が嫌で嫌で堪らなく、単に海外逃亡していたに過ぎません。」
「さりながら、兄の王太子戦死の報を受け、急遽帰国した次第です。」
一拍おいて、続けた。
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「【完全勝利】か【全面降伏】かというのではなく、【姻戚関係成立】による【戦争終結及び平和条約・不可侵条約締結】を、父王名代として、正式に提議したいと存じまする。」
更に、
「確かに、この婚姻は【政略結婚】です。」
「されど【光り輝く紅玉】と、遠く、【漢国】にまで知れ渡っている姫君に初めてお会いして、その美貌に圧倒され、この胸は早鐘を打つがごとく・・・」
「エエーイ!降参です。」
「一目惚れです。」
「もし、御当家のお許しがいただけるのなら、喜んで【婿養子】に入ります。」
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「姫にも私にも検討する猶予を下さい。」
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