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第5章 【タニハ王家】の【宝玉】
〔43〕【越女剣】と【越女剣専用剣技場】
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「されど、姫!」
「剣技の上達度に限界はない!」
「現状で、慢心するでないぞ!」
「はい!」
「それは、よく分かっております。」
「同じ剣技の技量の男と対戦した場合、剣が軽い分だけ、力で弾き飛ばされるか手首を痛めるかのいずれかなんだ。」
「故に、この【子馬】を進呈しよう。」
「乗馬して、左手に手綱、右手に剣を握り締め、駆けるだけで両手の握力は徐々に強くなるぞ!」
「勿論、姫は【馬】を見るのも、【乗馬】も初めてであろうから、配下の【馬】に詳しい専門家を付けるので、活用してほしい。」
「家の【ラビナ】や本家の【ユリ姫】、キビ国の【キララ姫】はすでに、毎日【乗馬】して野原を駆けまわっておるわ!」
「叔父上の仰せの通りに!」
「重ね重ね感謝します。」
王女は再度の【抱拳の礼】で謝して、特訓に戻った。
「この【越女剣専用剣技場】の凄い所は樹木が林立していることにある。」
平地での【越女剣】は一旦跳躍すると、進行方向も着地点も変更できないが、ここでは樹木の枝に留まったり、樹木を蹴っての多彩な変化技を繰り出せるということである。
このタニハ王家には、【五面の剣技場】が日夜全活用され、王室の姫君達や女親衛隊員達が【越女剣】の技量向上のため、日夜、修練しているのである。
「剣技の上達度に限界はない!」
「現状で、慢心するでないぞ!」
「はい!」
「それは、よく分かっております。」
「同じ剣技の技量の男と対戦した場合、剣が軽い分だけ、力で弾き飛ばされるか手首を痛めるかのいずれかなんだ。」
「故に、この【子馬】を進呈しよう。」
「乗馬して、左手に手綱、右手に剣を握り締め、駆けるだけで両手の握力は徐々に強くなるぞ!」
「勿論、姫は【馬】を見るのも、【乗馬】も初めてであろうから、配下の【馬】に詳しい専門家を付けるので、活用してほしい。」
「家の【ラビナ】や本家の【ユリ姫】、キビ国の【キララ姫】はすでに、毎日【乗馬】して野原を駆けまわっておるわ!」
「叔父上の仰せの通りに!」
「重ね重ね感謝します。」
王女は再度の【抱拳の礼】で謝して、特訓に戻った。
「この【越女剣専用剣技場】の凄い所は樹木が林立していることにある。」
平地での【越女剣】は一旦跳躍すると、進行方向も着地点も変更できないが、ここでは樹木の枝に留まったり、樹木を蹴っての多彩な変化技を繰り出せるということである。
このタニハ王家には、【五面の剣技場】が日夜全活用され、王室の姫君達や女親衛隊員達が【越女剣】の技量向上のため、日夜、修練しているのである。
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