倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

古代雅之

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  第2章 【ヤマト軍団】と、【予言された年に生誕の4王女】

 〔25〕天孫族4大国家:イト国、ヤマト国、タニハ国、キビ国

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  ヤマトは一息ついて、続けた。

「ところで、これから急いで、タニハ国に行かねばならぬ。」
ウチのラビナを2~3ヶ月預かってはくれまいか?」


「キララも喜んでおるし、構わないが、お主も2~3日泊まっていけ!?」


「それはありがたいが、タニハ国は最激戦地のようだ。」
ウチの家内の実家でもあるし、一刻も早く、物資を届けたいのでな。」



  30余年前のキビ平野一帯は、数十の集落が乱立しており、人口の少ない弱小集落ばかりだった。

キビトの祖父は、最先端の稲作技術や大量の鉄製農具を導入し、ワズか数年で、米の収穫高を二十数倍に拡大した。

更に、各地の戦難民や周辺地域からの人口流入増加と相まって、広大なキビ平野一帯を【無血統一】してしまった。



  そして、キビトの父王の時代になって、本家のイト国、筑後川の上流域から下流域一帯に広がるヤマト国、淡海アフミウミ周辺域から、若狭湾・丹後半島一帯にひろがるタニハ国と並んで、【天孫族四大国家】と、称されるまでになったのである。


また、意図的か偶発的かは、ともかくとして、予言された年に誕生した4王女は、この四大国家で、すくすくと健康的に育っていたのである。  



 
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