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  第2章 【ヤマト軍団】と、【予言された年に生誕の4王女】

 〔20〕予言された年に生まれた4王女

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  苦労して、手に入れた20頭の馬ではあったが、帰国途中の海路で嵐に遭遇し、半数の10頭の馬が海の藻屑モクズとなってしまった。

ヤマトの乗った船は、幸か不幸か、大破しながらも沈没を免れて、かろうじて、ヤマト本人は生き残った。

しかも、帰国後は、馬医も調教師もおらず、1ヶ月の間に、環境の急変と飼育の不手際で、5頭が病死して4頭の子馬と、ヤマトの乗る馬1頭のみとなってしまった。

ヤマトの馬も、速く駆けると、すぐに息切れがして、戦場では不向きであった。

ヤマトの夢である【鋼鉄剣で武装した千騎の騎馬軍団】はヤマトの存命中どころか、ヤマトの死後300年間、倭国において実現することはなかった。



  そして、4頭の子馬は、予言された年に生誕の4王女に献上することになった。


キビ王家の【キララ王女】、ヤマト王家の【ラビナ王女】、タニハ王家の【マリカ王女】、そして、本家イト王家の【ユリ王女】である。


4王女の内、ヤマトの愛娘のラビナ王女は【じゃじゃ馬姫】の異名通り、毎日のように子馬を、自由自在に乗り回していた。


ラビナ王女の幼なじみのキララ姫のいる【キビ国】は山脈で隔てられた北方の敵国である【ツモ国】(投馬国・後世の出雲)と交戦状態にあった。


ヤマト軍団は援助物資と共に、【鋼鉄剣】200本を納めに来たのだった。



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