倭国女王・日御子の波乱万丈の生涯

第１章 古代イト国女王【日輪の御子】崩御・昇天して、【日輪の女神】となる！！

〔７〕女王の【言霊交信神技】と【王家守護御神剣】

「もう片方の意見を代表して、タケルヒコ！言うてみよ。｣


「ハハーッ！｣
「私は商団を率いて、朝鮮チョソンにも行ったことがあります。｣
「【鋼鉄剣】は、今初めて拝見しましたが、その噂や評判は朝鮮チョソン各地で耳にしております。｣
「【鉄剣】をたやすく、叩き折るとか！？｣
「ただ、【鋼鉄剣】の値は、凄スサまじく高く、高価な【鉄剣】何十本分に相当するとか！？｣
「陛下！　お願いがありまする。｣
「代わりに私の【鉄剣】を叩き折って下さい！｣

と、自らの剣を高く掲げた。


「ウﾑ、二人共あっぱれじゃ！｣
「二人共正しい。｣
「見よ！！【御神剣】が二人を賞賛しておるぞ！｣

と、言い終える前に、【鋼鉄剣】が更に眩マブしく、二度、光り輝くや、わずかな輝きを保持していた
【鉄剣】は色褪アせて、遂ツイには折れてしまった。


「これで、わかったじゃろう。｣
「これは儀式なのじゃよ。｣
「守護霊が宿ってこその【御神剣】ぞ！｣
「【鉄剣】に宿っておられた守護霊は、今、この【鋼鉄剣】に移封され、今後４０年、【王家守護御神剣】となるであろうあろう。｣


キヨヒコは尋ねた。

「４０年と区切られたは、何故なのでしょうか？｣
「何か不吉なことでも、起きるのでしょうか？｣


「不吉？とんでもない！｣
「慶賀なことじゃよ。｣
「そなたの曾孫が、その頃に我が国初の【製鉄所】なるものを、おっ建てよるんじゃよ！｣
「そこでは、折れた鉄剣は、もちろん、鉄斧や鉄釜、鉄鍋に至るまで、あらゆる鉄製品が、【最新鋭の鋼鉄剣】に生まれ変わるんじゃよ！｣


【折れた鉄剣】も【御神剣】も、自ら、それぞれの鞘サヤに収まり、床の間の刀受けに飛んで行き、納まった。