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  第1章 古代イト国女王【日輪の御子】崩御・昇天して、【日輪の女神】となる!!

 〔4〕女王の【念動力】と【鋼鉄剣】≪1≫

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  女王は、しばし話を中断した。

女王の手前に置かれてあった、白湯サユの入った器がゆっくりと上昇し、口元で静止し、カタムいて、一口、口にした。

女王の念動力テレキネシスである。

一呼吸おいて、アタりを見回した。

「チヨヒコか!?」
「そなた、帰国しておったのか!?」


キヨヒコの息子は答えた。

「ハイ!」
「陛下の命により、留学していた帯方郡より、先日帰国しましてござりまする。」


「チヨヒコよ!」
「今の、この時代の国力の三大要素とは何ぞや?」


「ハイ!」
「人、米・・・でござりましょうか?」


「さすがじゃ!」
「留学の成果は上々じゃのぅ。」
「では、代わって、そなたの父親に答えてもらおうかのぉー?」


すかさず、キヨヒコが応じた。

「昔は青銅剣、骨のゾク(ヤジリ)で戦いましたが、昨今は鉄剣、鉄鏃でないと・・・つまりは【鉄】でしょうか?」


「左様じゃ!」
「大概の物資は米でアガナえるが、【鉄】だけは別じゃ!」
「戦時ともなれば、なおさらであろう。」
「先程も申したが、来年あたりから【倭国大乱】じゃ!」
「鉄製武器を大量に、仕入れ続けねばならぬ。」
「鉄は米では、なかなかアガナえぬが、金銀・宝玉でなら、海外で、たやすく、手に入るんじゃよ。」




  その時、チヨヒコが細長い錦の袋状のモノを、両手でウヤウヤしく捧げた。

「陛下の命により、この宝剣をアガナってまいりました。」


「フッフッフ、宝剣ではなく、【鋼鉄剣】じゃよ!」
「どーれ!」
「貸してみよ!」

と、言うや否や、その錦の袋の剣はチヨヒコの両手を離れ、空中を飛び、女王の面前で空中静止した。

「今のワラワは、両手を使うより、このほうが楽なのじゃよ。」
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