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第二章 第一話

アニヴェルセールスワレイ

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 今日は、16歳の誕生日だ。我が家でもアニヴェルセールスワレイが開かれる。何と、朝7時から準備が10人のわたし専属侍女によって始められる。
目覚めと共に、顔も洗わず、サンドイッチを詰め込まれ、風呂に連れて行かれ、髪を洗い、身体を洗い、全身パックと髪のトリートメントをしながら、爪磨き。たっぷり1時間のパック中、わたしは居眠りしていた、、、
そして、パックしたまま、全身マッサージを4人の侍女によって施術され、又、居眠り。
そんなこんなでもう、お昼になり、、、昼食は、大好きな、蟹とチーズのリゾットだ。嬉しい!
夜会は、19時からなのに、既に疲れたわたしは、寝てばかりいるにもかかわらず昼寝したいと所望するも、即却下された。いま、12時だから、あと5時間もあるじゃないか!と言い張ると、
ゼネラルメイドチーフであるアナスイに淑女を創りあげるのに、余る時間などございません!と、頭ごなしだった。
それから、髪を整えながら、化粧をしてゆくのだが、わたしは、別モノになった。
ロイヤルデビュタントでは、ノースリーブの白いイブニングドレスに、一番長い礼装のシルクの白い手袋。髪は夜会巻きをし、ダイヤのティアラをのせる。
靴は、高さ8cm太さ5cmの頑丈なダンスヒールをこの日だけは履く。何故って、成人迄は、高さ5cm迄しか許されていないから、少しでも足の負担を減らす為の、先人の知恵かなと思う。
しかし、各自の誕生日に行われる夜会は、本人に似合う、本人の好みに合ったもので全く問題ないのだ。
わたしは、濃紺のシルクタフタとシルクオーガンジーをふんだんに使ったノースリーブのシンプルなイブニングドレスに、総レースの長手袋、12㎜珠の真珠のネックレスをオペラで。そうして、同じ真珠のティアラにした。
これは共に国王陛下からの成人祝いだ。王家の女性以外は、一生に一度だけ、ロイヤルデビュタントでのティアラの装着が許される。その為、代々受け継がれた家宝と言うに相応しいティアラを、女性は皆、一度だけ載せるのだ。
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