チビ・デブ・ババアの異世界転生物語〜55歳子宮癌余命3ヶ月借金700万バツイチ無職〜

第一章 第一話

ちょっと、嬉しいかも。

　今現在の情報から推測するに、恐らくわたしは異世界に転生したのではないかと思われる。もし、召喚だとしたら、ファンタジー小説の多くが、そのまんまの自分で、別世界にやってくる筈だから。チビデブババアのわたし、じゃないしね(笑)そして、もう一つ、重要なのは、わたしは、酒飲んで、40度のブランデーが700mlいきなり入ってショック症状になったか何らかの要因で死んでしまったのだろう、、、かなり、無責任だけどね。まぁ、息子は一応一流大学に入ったし、借金については、遺産相続を放棄すれば貸借はなくなるし、わたしが借金したのは個人ではなく、大手の金融機関、サラなんとかも含めて、だけど、、、何処も保険に入れていたろうから、生きていつ返して貰えるかわからないおばちゃんに貸しているより、さっさと死んでくれて、保険会社から支払われる方がさっぱりしていいに決まっている、と、思う事にした。前世のわたしなら、ああ、人間として、社会人としてあってはならない、と自分を責め苛んだに違いないから。息子に対しても、、、こんな親でごめん、って、、
でも、、、わかっちゃった。否、わかっていて、しがみついていた。そう言ういかにも責任感が強く、正しい自分の姿に。それを、偽善って言う事に目を背けて、清く正しいわたしで居続けた結果、ただ、苦しく、誰にも大切にされず、自分を損ない、クソみたいな人生を閉じるしかなかったのだ。
　さっき、わたしは、嬉しかったのだ。お母さんが、全力で、わたしを害ったらしい者から護ろうとしてくれた事が。
　恐らく、こいつにかはわからないが、死にかけた、或いは死んだ状態があったから、わたしは、リリアとしての身体に転生したのだろう。それなら、思い切り、リリアとして、愛されて人生を謳歌しようではないか！
　なんと、安易にわたしの今生での、人生指針が決まった。微細修正おおいに結構。楽しく快適な人生を！をモットーに楽しく逞しく行こう。
　なんか、ちょっと疲れた。ああ、身体小さいからね、、、