29 / 45
第四章 金蘭の契~きんらんのちぎり~
第二十四話
しおりを挟む
陰陽連のある地域一帯はいわゆる都会、に位置づけられる。周囲はオフィスビルが多いが、近くには商業施設や雑居ビルが立ち並ぶ。
人の多い喧騒も少し距離が離れれば、住宅街が続く。その住宅街からもさらに離れれば、わずかばかりの自然が垣間見えてくる。
そこそこの住宅に、そこそこの自然。陽が子供の頃から変わらない景色。
小さな神社の隣道路を挟んだ先にある、瓦屋根の一軒家。そこが陽の、母方の実家。二階建てのやや日本家屋寄りのその家は、家自体の古さこそ感じさせるものの、玄関回りはきちんと清掃されているし、周囲の雑草もきちんと抜かれている。
家主がこまめにきれいにしていることがうかがえる。玄関の扉はガラガラとけたたましい音を立てて開いた。玄関に置かれた一足の靴もきちんとそろえられている。少しくたびれた、高齢者の履く靴の横に、陽は自分のスニーカーをそろえる。
玄関を上がったところでお出汁の香りがふんわりと漂ってくる。
「ただいま。」
「おや、おかえり。
結実さんは?」
「……忙しいって。今日は戻らないよ。」
勝手口から顔を覗かせたのは、この家の家主。割烹着を着た女性、つまり陽の祖母だ。もうこの世にいない娘の名前を投げかける。
あの日、陽の両親が死んだあと、葬儀も済ませた祖母はその記憶だけがぽっかり抜け落ちた。娘の結実と、義理の息子の嵩哉が死んだ事実だけが、祖母の中にはなかった。
病気の検査もしたが異常はなし。日常生活を送るうえで支障もなかったので、とりあえずはそのまま生活をしている状態だった。
「そっか、陽も無理しちゃいけないよ。今日は、ごはん食べていくかい?」
「いや、母さんの用事でちょっと物取りに来ただけ。すぐ出る。」
「わかった。結実さんにもよろしくね。」
それだけ言うと祖母は台所へ引っ込んだ。出汁のいい香りがいっそう強くなる。その台所に面した廊下の先の階段へ陽は向かう。
二階に上がった階段横すぐが母の部屋。ここも何度も見に来た部屋。
作業机にベッド、数冊のアルバムとノートが置いてあるだけの、ほとんど空っぽの本棚。変わらない景色。
祖母の様子も相変わらずで、変わったことはないように見えた。
陰陽連に都合が悪いものがあるなら、実家など真っ先に手が回っているだろうから何かあるとも思えなかったが、とりあえずアルバムとノートを持っていくことにした。
「陽。何か困ったことがあったら、みんなでおいで。」
「ああ。」
やや含みのある祖母の言い方に引っかかったものの、今日もまた白斗から呼び出されていたことを思い出し、母の実家を出た。
*****
「3人には、ある人の警護をお願いしたい。
まあ平たくいえば、要人警護の仕事だね。昨今の情勢を鑑みた宮内庁からの要請だ。」
さして日も経たないうちの、間髪入れない仕事の話で、陽は露骨に顔を顰めたが相変わらず白斗は人好きのする笑みを浮かべている。
「……別に断るつもりもないですけど、それ陰陽部がやる必要あります?」
宮内庁と聞くだけで面倒くさそうな気配を察した陽が嫌そうな顔をする。そしてそれは世羅も同じようだった。
「ま、SPだの民間の警備会社だのに任せれば済む話ではあるよねぇ。」
「悪いね、でもひとまず聞いて欲しい。
警護対象のある政治家なんだが、どうもきな臭い噂がある。噂、だけならいいのだが。
ひょっとしたら荒事になる可能性があってね。何事も起きなければそれでいいんだよ。」
陽はそもそも人間の手に負えない何かがなきゃわざわざ宮内庁から仕事なんて降りてこないだろうが、と悪態をつきたくなるのを堪えた。知ってか知らずか、白斗は続ける。
「それにこの仕事、本来は正堂紅音に頼む予定だった任務だ。主催者側からドレスコードもあるそれなりの場になるので、女性は必須という要望だったからね。
ただご覧の通り、彼女は今仕事を受けている場合では無いから…。
今回の仕事を受けてくれれば、彼女は陰陽生への格下げで留めようと思う。」
「そんな脅しみたいな裁定でいいんですか。」
受けてくれれば格下げ。受けないのであればどうなるかは、明白だった。白斗は表情は穏やかであるものの、有無を言わせない固い声色をしている。
「宮内庁の要請だから、今回の仕事、陰陽連としては断る選択肢がそもそもない。
最悪、変装した世羅のみに頼むことも検討したが…こちらの方がお互い都合がいいのではないかな?」
「どうだか。」
「和泉さんの調査も中断、正堂紅音の処分も寛大。十分配慮した結果だと思うけれど?」
分かってはいたが、毘笈から報告はいっていたようだった。白斗もまた、和泉を物のように扱っている。見え透いた脅しという名の配慮、に陽は苛立ちを隠せない。
「それと、その和泉さんの力のことだけれど。
当面使用は禁止だね。使う度に犀破と戦っていたらこちらの被害としてもたまったものではない。まあ、本当にやむを得ない状況になれば仕方ないけど。
君が、そうならないように立ち回ってもらいたい。」
「そりゃ、善処はしますよ。依織みたいにうまくいくとは、思ってないですし。
邪魔が入るかもしれないんで、次はしとめます。」
「行であれば、先日も地下で一緒に訓練してた。
おそらく犀破はコイツの浄化の力を感知してる。過信はしませんけど、危険を感じたら自衛できるくらいにはさせていいですよね。」
「和泉さんが陰陽連にいるのは犀破とて認識しているだろう。だがおそらくココには手を出せない。出たところを狙われたのだから、行なら反応しない確証はないよ。行もまた、霊力を使った力、だからね。」
「…なら、陰陽連でなら使っていいってことですよね。訓練は、一応続けます。やってくことでわかることもあると思うんで。
それに、いざ犀破に襲われた時に何もできませんでしたなんてことがあれば、馬鹿みたいですよ。」
「それで構わない。分かったことがあれば随時報告するように。
ああ、仕事は今夜だから早急に準備もしてほしい。
主催者、成松繁房の祝賀会だ。選挙当選のお祝い…言っていたかな、よろしく頼むよ。」
「んじゃ、そのナントカ松さんの、黒い噂とやらだけ聞かせてもらっていいですか。
あんたがそういうくらいだ、どうせほぼ真っ黒なんだろ。」
「成松議員に関わった人間が数名…不審な失踪をしている。SPだったり秘書だったり、バラバラだけれど。
とある美女が彼の秘書に入ってからそういう話が出るようになったと聞いているよ。」
「美女が籠絡ねえ。狐だの狸だのの入れ知恵ってか?」
陽は最初から最後まで、白斗を睨んだままだった。愛想がいい方でないともう分かっていても、それでも陽の視線が明らかに敵意を含んだものであることに、和泉は何か焦燥めいたものを感じてならなかった。
「まあ、陰陽頭が言うんじゃ仕方ないよね。ちょうどいいんじゃない、招待客として乗り込むのは陽と和泉ちゃん2人で。私は、警備会社にでも潜り込むかな…。とりあえず二人の正装のためにレンタル探すよ。」
「政財界のお偉方が来てるのにレンタルでいいのかよ。」
「むしろ今からどうやって用意するの。レンタルでもピンキリあるんだから、経費で落とすなら猶更抑えたほうがいいでしょ。服さえあれば、あとは私がプロデュースできるから。いいよね、和泉ちゃん。」
世羅の顔が今まで見たことないくらいに明るい。その勢いに気圧されて和泉はうなずいた。陽はどうでもよさそうな態度のままである。
「え、うん。私、よくわからないから、世羅がやってくれるなら、助かる…けど。」
「決まりだね。じゃあ陽の分もやるよ?いい?」
「勝手にしろよ。」
世羅ははりきった笑顔で、手に持った端末で急遽レンタルできる店を検索し始めた。
人の多い喧騒も少し距離が離れれば、住宅街が続く。その住宅街からもさらに離れれば、わずかばかりの自然が垣間見えてくる。
そこそこの住宅に、そこそこの自然。陽が子供の頃から変わらない景色。
小さな神社の隣道路を挟んだ先にある、瓦屋根の一軒家。そこが陽の、母方の実家。二階建てのやや日本家屋寄りのその家は、家自体の古さこそ感じさせるものの、玄関回りはきちんと清掃されているし、周囲の雑草もきちんと抜かれている。
家主がこまめにきれいにしていることがうかがえる。玄関の扉はガラガラとけたたましい音を立てて開いた。玄関に置かれた一足の靴もきちんとそろえられている。少しくたびれた、高齢者の履く靴の横に、陽は自分のスニーカーをそろえる。
玄関を上がったところでお出汁の香りがふんわりと漂ってくる。
「ただいま。」
「おや、おかえり。
結実さんは?」
「……忙しいって。今日は戻らないよ。」
勝手口から顔を覗かせたのは、この家の家主。割烹着を着た女性、つまり陽の祖母だ。もうこの世にいない娘の名前を投げかける。
あの日、陽の両親が死んだあと、葬儀も済ませた祖母はその記憶だけがぽっかり抜け落ちた。娘の結実と、義理の息子の嵩哉が死んだ事実だけが、祖母の中にはなかった。
病気の検査もしたが異常はなし。日常生活を送るうえで支障もなかったので、とりあえずはそのまま生活をしている状態だった。
「そっか、陽も無理しちゃいけないよ。今日は、ごはん食べていくかい?」
「いや、母さんの用事でちょっと物取りに来ただけ。すぐ出る。」
「わかった。結実さんにもよろしくね。」
それだけ言うと祖母は台所へ引っ込んだ。出汁のいい香りがいっそう強くなる。その台所に面した廊下の先の階段へ陽は向かう。
二階に上がった階段横すぐが母の部屋。ここも何度も見に来た部屋。
作業机にベッド、数冊のアルバムとノートが置いてあるだけの、ほとんど空っぽの本棚。変わらない景色。
祖母の様子も相変わらずで、変わったことはないように見えた。
陰陽連に都合が悪いものがあるなら、実家など真っ先に手が回っているだろうから何かあるとも思えなかったが、とりあえずアルバムとノートを持っていくことにした。
「陽。何か困ったことがあったら、みんなでおいで。」
「ああ。」
やや含みのある祖母の言い方に引っかかったものの、今日もまた白斗から呼び出されていたことを思い出し、母の実家を出た。
*****
「3人には、ある人の警護をお願いしたい。
まあ平たくいえば、要人警護の仕事だね。昨今の情勢を鑑みた宮内庁からの要請だ。」
さして日も経たないうちの、間髪入れない仕事の話で、陽は露骨に顔を顰めたが相変わらず白斗は人好きのする笑みを浮かべている。
「……別に断るつもりもないですけど、それ陰陽部がやる必要あります?」
宮内庁と聞くだけで面倒くさそうな気配を察した陽が嫌そうな顔をする。そしてそれは世羅も同じようだった。
「ま、SPだの民間の警備会社だのに任せれば済む話ではあるよねぇ。」
「悪いね、でもひとまず聞いて欲しい。
警護対象のある政治家なんだが、どうもきな臭い噂がある。噂、だけならいいのだが。
ひょっとしたら荒事になる可能性があってね。何事も起きなければそれでいいんだよ。」
陽はそもそも人間の手に負えない何かがなきゃわざわざ宮内庁から仕事なんて降りてこないだろうが、と悪態をつきたくなるのを堪えた。知ってか知らずか、白斗は続ける。
「それにこの仕事、本来は正堂紅音に頼む予定だった任務だ。主催者側からドレスコードもあるそれなりの場になるので、女性は必須という要望だったからね。
ただご覧の通り、彼女は今仕事を受けている場合では無いから…。
今回の仕事を受けてくれれば、彼女は陰陽生への格下げで留めようと思う。」
「そんな脅しみたいな裁定でいいんですか。」
受けてくれれば格下げ。受けないのであればどうなるかは、明白だった。白斗は表情は穏やかであるものの、有無を言わせない固い声色をしている。
「宮内庁の要請だから、今回の仕事、陰陽連としては断る選択肢がそもそもない。
最悪、変装した世羅のみに頼むことも検討したが…こちらの方がお互い都合がいいのではないかな?」
「どうだか。」
「和泉さんの調査も中断、正堂紅音の処分も寛大。十分配慮した結果だと思うけれど?」
分かってはいたが、毘笈から報告はいっていたようだった。白斗もまた、和泉を物のように扱っている。見え透いた脅しという名の配慮、に陽は苛立ちを隠せない。
「それと、その和泉さんの力のことだけれど。
当面使用は禁止だね。使う度に犀破と戦っていたらこちらの被害としてもたまったものではない。まあ、本当にやむを得ない状況になれば仕方ないけど。
君が、そうならないように立ち回ってもらいたい。」
「そりゃ、善処はしますよ。依織みたいにうまくいくとは、思ってないですし。
邪魔が入るかもしれないんで、次はしとめます。」
「行であれば、先日も地下で一緒に訓練してた。
おそらく犀破はコイツの浄化の力を感知してる。過信はしませんけど、危険を感じたら自衛できるくらいにはさせていいですよね。」
「和泉さんが陰陽連にいるのは犀破とて認識しているだろう。だがおそらくココには手を出せない。出たところを狙われたのだから、行なら反応しない確証はないよ。行もまた、霊力を使った力、だからね。」
「…なら、陰陽連でなら使っていいってことですよね。訓練は、一応続けます。やってくことでわかることもあると思うんで。
それに、いざ犀破に襲われた時に何もできませんでしたなんてことがあれば、馬鹿みたいですよ。」
「それで構わない。分かったことがあれば随時報告するように。
ああ、仕事は今夜だから早急に準備もしてほしい。
主催者、成松繁房の祝賀会だ。選挙当選のお祝い…言っていたかな、よろしく頼むよ。」
「んじゃ、そのナントカ松さんの、黒い噂とやらだけ聞かせてもらっていいですか。
あんたがそういうくらいだ、どうせほぼ真っ黒なんだろ。」
「成松議員に関わった人間が数名…不審な失踪をしている。SPだったり秘書だったり、バラバラだけれど。
とある美女が彼の秘書に入ってからそういう話が出るようになったと聞いているよ。」
「美女が籠絡ねえ。狐だの狸だのの入れ知恵ってか?」
陽は最初から最後まで、白斗を睨んだままだった。愛想がいい方でないともう分かっていても、それでも陽の視線が明らかに敵意を含んだものであることに、和泉は何か焦燥めいたものを感じてならなかった。
「まあ、陰陽頭が言うんじゃ仕方ないよね。ちょうどいいんじゃない、招待客として乗り込むのは陽と和泉ちゃん2人で。私は、警備会社にでも潜り込むかな…。とりあえず二人の正装のためにレンタル探すよ。」
「政財界のお偉方が来てるのにレンタルでいいのかよ。」
「むしろ今からどうやって用意するの。レンタルでもピンキリあるんだから、経費で落とすなら猶更抑えたほうがいいでしょ。服さえあれば、あとは私がプロデュースできるから。いいよね、和泉ちゃん。」
世羅の顔が今まで見たことないくらいに明るい。その勢いに気圧されて和泉はうなずいた。陽はどうでもよさそうな態度のままである。
「え、うん。私、よくわからないから、世羅がやってくれるなら、助かる…けど。」
「決まりだね。じゃあ陽の分もやるよ?いい?」
「勝手にしろよ。」
世羅ははりきった笑顔で、手に持った端末で急遽レンタルできる店を検索し始めた。
11
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
スコップ1つで異世界征服
葦元狐雪
ファンタジー
超健康生活を送っているニートの戸賀勇希の元へ、ある日突然赤い手紙が届く。
その中には、誰も知らないゲームが記録されている謎のUSBメモリ。
怪しいと思いながらも、戸賀勇希は夢中でそのゲームをクリアするが、何者かの手によってPCの中に引き込まれてしまい......
※グロテスクにチェックを入れるのを忘れていました。申し訳ありません。
※クズな主人公が試行錯誤しながら現状を打開していく成長もののストーリーです。
※ヒロインが死ぬ? 大丈夫、死にません。
※矛盾点などがないよう配慮しているつもりですが、もしありましたら申し訳ございません。すぐに修正いたします。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

聖女は聞いてしまった
夕景あき
ファンタジー
「道具に心は不要だ」
父である国王に、そう言われて育った聖女。
彼女の周囲には、彼女を心を持つ人間として扱う人は、ほとんどいなくなっていた。
聖女自身も、自分の心の動きを無視して、聖女という治癒道具になりきり何も考えず、言われた事をただやり、ただ生きているだけの日々を過ごしていた。
そんな日々が10年過ぎた後、勇者と賢者と魔法使いと共に聖女は魔王討伐の旅に出ることになる。
旅の中で心をとり戻し、勇者に恋をする聖女。
しかし、勇者の本音を聞いてしまった聖女は絶望するのだった·····。
ネガティブ思考系聖女の恋愛ストーリー!
※ハッピーエンドなので、安心してお読みください!
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる