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第三章 薄紅模様~うすべにもよう~
第十七話
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4人はショッピングモールへ移動した。
1階に大型のスーパーがあり、2階から4階まで各フロアどこも所狭しとお店が並ぶ。
やけに賑わっており、人が多い。
そんな店内を駆け回っている子供が突如、和泉の前に出てくる。避けることもできたが、とっさに両手のひらを出して子供を受け止めた。
ぶつかった拍子にその男の子の持っていた玩具が地面に落ちてしまう。カラカラと音が鳴ったり光ったりするヨーヨーのようだ。
「大丈夫?走ると危ないよ」
「あ、はーいごめんなさい」
男の子に、ヨーヨーを手渡すとその子は素直に謝った。後ろからその子の親らしき女性と男性が来て、ぺこぺこと頭をさげていくのを見て、和泉は笑顔で見送る。
「子供…たくさんいるんだね」
「? そうだね、今日は休日だし、にぎわっているかな。子供、好き?」
「…わからない。世羅は、好きなの?」
「好きだよ。純粋で真っすぐで、嘘つけなくて、見栄っ張りで。私は、好き」
世羅の眼は、遠くを見ていた。哀しい目じゃない、優しくて穏やかで誰かを慈しむような瞳。きっとあんなことがなければ、彼は今でも山奥の村で穏やかに暮らしていたのだろうと思わずにはいられない。
でももしそうだったら、きっと陽は両親に先立たれたまま、独りなのだ。良かったとも悪かったとも一概に言えない。変えられない過去に思いを馳せ、和泉は何とも言えない気持ちになる。
「おい、ガキはもういいから先行くぞ」
そんな二人を横目に、陽と紅音はもうエスカレーターに乗っていた。紅音はずっと陽の隣を陣取って和泉を終始睨んでいる。
2階に移動。
ここのフロアはフードコートと雑貨、3階は洋服や化粧品、4階は飲食店やゲームセンターといった感じでおおまかにフロアでジャンルが分かれている。
エスカレーターで登っていて気づいたが、ベッドなどの大型の家具はスーパーの隣に売り場があり、スーパー外には自転車なども並べられていた。吹き抜けになっていて1階を見下ろしてようやく気づいた。
とはいえ、和泉が買うものとしては当面の衣服や室内に置く簡単な家具。陰陽寮では保護と銘打っている以上、当面の生活保障はしてくれるらしい。
「よっぽど贅沢品とかじゃなきゃだいたい承認下りるからな。好きなもん買えよ。」
「普通は…みんな部屋に何があるの?」
「まあ、ベッド、机、椅子、収納系、欲しい人はソファ…あとは家電系かなぁ。
でもベッドは置いてあるし、クローゼットも室内にあるし。
それに陰陽寮は基本的に家電は共用だから、電化製品は不要だね。
陽は陰陽寮にいるのが嫌でネカフェを点在しているし、私も別に物に執着は無いからそんなに置いてないかな。」
「最近は本部に戻ってるだろうが。」
「いつも陽は、あそこにはいないの?」
「びっくりしたわよ、陽が陰陽連戻ってるって聞いたから。あたしが遠征してる時に何があったのよ」
和泉の問いかけを遮るような紅音の声。さすがにと陽が睨んだので紅音はむっとした顔をしながらも黙った。
「陰陽連にいるの、嫌なんだよ」
陰陽連で向けられた好奇の眼差し、噂話。あんなのを毎日されていたら、嫌になるのもわからなくはない。
話を聞いて、色々見回った結果。確かにワンルーム用の小さな机があれば十分なので、適当に選び陰陽連へ配送してもらうよう手配した。大中小様々な机があり戸惑ったが、こだわりなどあるはずもなく、シンプルな木目調のローテーブルだ。
あのビルは表向きは官庁関係のビルらしく、普通に住所としても存在するから、配送手続きは何ら支障はなかった。
複雑ではないとはいえ、そんな細かい手続きを和泉ができるわけもないのだが、そこは紅音がてきぱきと進めてくれた。
「あとは服とかかしら。化粧品とかもいるわよね。」
化粧、と言われて和泉の脳裏に浮かぶ、真っ白な肌と赤い紅、そして黒い歯。
だがそのビジョンはすぐに掻き消えた。化粧品を売っているお店では、かわいらしい顔をした女性がカメラ目線でうつったポップが飾られている。
かわいいやかっこいいなど、雰囲気の差はあれど、元の顔の造形がわからなくなるほどの化粧ではない。ほんのり肌つやがよくなったり、目の周りがカラフルになったりしているくらいだ。紅は…赤から桃色、オレンジなど多様だ。
「いい、化粧は…必要ない。」
「あら、そうなの?いくらかわいくってもスキンケアしないと、肌トラブルが後になって押し寄せてくるわよ。」
紅音のスキンケアだのなんだのがいまいちよくわからないものの、和泉にはあまり必要性を感じなかった。服は、さすがに着ないと困るが、顔に色を塗る必要など感じないのだ。もちろん費用がかかることもわかっている。必要であると感じたら、そのときまた買いにこればいいと思った。
「じゃあ、あとはインナーね。陽と世羅、ちょっと外してくれない?」
「あ?なんで」
「なによ、女のコの下着店入りたい訳?」
「ちげえけど。…そいつ苛めんなよ、紅音」
「あたしがそんな性悪に見えるの?ひど。
ま、オンナ同士の話はするかもしれないけど。だあいじょうぶ、そんな時間のかかることでもないから。」
結局ほとんど紅音が押し切る形で、陽、世羅と離れて2人きりとなった。緊張しないと言えば嘘になる。紅音が和泉を快く思っていないことは分かっているからだ。
「で?あなた、一体何が出来るの?」
きた。
「陽はね、陰陽連の討伐部の中でも期待のエースなの。どんな妖怪だって倒してきたんだから。そんな彼と一緒にチーム組みたい陰陽師だっていっぱいいるのよ、でも彼は全部断ってきたの。
小さい頃から一緒だった私でも駄目だって。理由は……わたしがまだまだ弱いからだわ、きっと。
なのになぜあなたが?そんなに強いの?」
世羅が言っていた、自分たちは陰陽連の中でもかなり強いのだと。疑っていた訳では無いが、紅音がこうまで言うのだ。彼らは本当に強く、それは自他ともに認めるほどの力なのだ。
とはいえ、紅音の質問に素直に答えていいのか悩む。自分の存在が秘匿事項であるからどこまでいっていいものか。紅音の父親が陰陽連の幹部なのだから必然と耳に入るだろうが、それでも勝手にべらべら話すのは気が引けるのである。
「なんとか言いなさいよ」
気が引けている和泉のことなど構いもせず紅音は詰め寄った。
「白斗さんからの、指示だから。
陰陽師はみんな、あの人に従うんでしょう?私も、お世話になるって決まったから、彼の言葉に従うだけだよ。
でも、迷惑かけたくはないから、強く…なるつもり」
「そんなすぐ、強くなんてなれないわよ」
「じゃあ、教えて。
紅音さんも、強いんだよね。私も強くなりたい。陽や世羅に迷惑かけないように、せめて自分の身くらいは自分で守れるようにしたいから」
「呆れた…あなた、それであたしと2人っきりになるの了承したわけ?」
紅音もわかっていた。自分の向けるまなざしが好意的でないと、和泉が気づいていること。にもかかわらず、二人っきりになることを和泉は了承した。まさか紅音に教えを乞おうと思っているとは想定外だった。
「そうだよ、それにもっと紅音さんのこと知ろうと思って。
陰陽連にはいろんな人がいるって聞いたから、いろいろ知りたいの。」
「じゃあ、協力してよ。
わかるでしょ?あたしは陽が好きなの。ずっと前からあたしのなのよ。だからあなたも力貸しなさいよ。」
「…それはできない。
あなたの言う好きは…どうも私の知ってる好きと違うから。」
「誰かを自分の所有物みたいにすることに、協力はできない」
「あ、そう。交渉決裂ね。残念。
じゃああたしはあなたと話すことなんかないわ。早く選んでちょうだい。」
紅音は見るからに不機嫌な顔になり、適当につかんだであろうインナー類を和泉に渡し、試着室へ押し込んだ。
怒らせてしまったようだが、それでも【ずっと前から自分のものである】という発言は、どうにも受け入れがたいものだった。心臓のあたりがキリキリと痛む。
陽は、そんな関係望んでいないのだ。
一応試着はするものの、もはやどれがいいかなど、どうでもよかった。
着てないものが何着かあるものの、試着室から出たら紅音の姿はなかった。なんとなく、紅音の気配がなかったので想定はしていたけれど。
先に陽のところへ戻ったのかと思った、その矢先だ。
、、、ざぁ
目の前にぽつんと落ちている黒い、塊。それが四方八方に無造作に伸びる。
ざぁざぁと音を立ててそれが、髪の毛に似た物質であると視認したと同時、店内にいた他の客や従業員の、声にならない悲鳴が響いた。
1階に大型のスーパーがあり、2階から4階まで各フロアどこも所狭しとお店が並ぶ。
やけに賑わっており、人が多い。
そんな店内を駆け回っている子供が突如、和泉の前に出てくる。避けることもできたが、とっさに両手のひらを出して子供を受け止めた。
ぶつかった拍子にその男の子の持っていた玩具が地面に落ちてしまう。カラカラと音が鳴ったり光ったりするヨーヨーのようだ。
「大丈夫?走ると危ないよ」
「あ、はーいごめんなさい」
男の子に、ヨーヨーを手渡すとその子は素直に謝った。後ろからその子の親らしき女性と男性が来て、ぺこぺこと頭をさげていくのを見て、和泉は笑顔で見送る。
「子供…たくさんいるんだね」
「? そうだね、今日は休日だし、にぎわっているかな。子供、好き?」
「…わからない。世羅は、好きなの?」
「好きだよ。純粋で真っすぐで、嘘つけなくて、見栄っ張りで。私は、好き」
世羅の眼は、遠くを見ていた。哀しい目じゃない、優しくて穏やかで誰かを慈しむような瞳。きっとあんなことがなければ、彼は今でも山奥の村で穏やかに暮らしていたのだろうと思わずにはいられない。
でももしそうだったら、きっと陽は両親に先立たれたまま、独りなのだ。良かったとも悪かったとも一概に言えない。変えられない過去に思いを馳せ、和泉は何とも言えない気持ちになる。
「おい、ガキはもういいから先行くぞ」
そんな二人を横目に、陽と紅音はもうエスカレーターに乗っていた。紅音はずっと陽の隣を陣取って和泉を終始睨んでいる。
2階に移動。
ここのフロアはフードコートと雑貨、3階は洋服や化粧品、4階は飲食店やゲームセンターといった感じでおおまかにフロアでジャンルが分かれている。
エスカレーターで登っていて気づいたが、ベッドなどの大型の家具はスーパーの隣に売り場があり、スーパー外には自転車なども並べられていた。吹き抜けになっていて1階を見下ろしてようやく気づいた。
とはいえ、和泉が買うものとしては当面の衣服や室内に置く簡単な家具。陰陽寮では保護と銘打っている以上、当面の生活保障はしてくれるらしい。
「よっぽど贅沢品とかじゃなきゃだいたい承認下りるからな。好きなもん買えよ。」
「普通は…みんな部屋に何があるの?」
「まあ、ベッド、机、椅子、収納系、欲しい人はソファ…あとは家電系かなぁ。
でもベッドは置いてあるし、クローゼットも室内にあるし。
それに陰陽寮は基本的に家電は共用だから、電化製品は不要だね。
陽は陰陽寮にいるのが嫌でネカフェを点在しているし、私も別に物に執着は無いからそんなに置いてないかな。」
「最近は本部に戻ってるだろうが。」
「いつも陽は、あそこにはいないの?」
「びっくりしたわよ、陽が陰陽連戻ってるって聞いたから。あたしが遠征してる時に何があったのよ」
和泉の問いかけを遮るような紅音の声。さすがにと陽が睨んだので紅音はむっとした顔をしながらも黙った。
「陰陽連にいるの、嫌なんだよ」
陰陽連で向けられた好奇の眼差し、噂話。あんなのを毎日されていたら、嫌になるのもわからなくはない。
話を聞いて、色々見回った結果。確かにワンルーム用の小さな机があれば十分なので、適当に選び陰陽連へ配送してもらうよう手配した。大中小様々な机があり戸惑ったが、こだわりなどあるはずもなく、シンプルな木目調のローテーブルだ。
あのビルは表向きは官庁関係のビルらしく、普通に住所としても存在するから、配送手続きは何ら支障はなかった。
複雑ではないとはいえ、そんな細かい手続きを和泉ができるわけもないのだが、そこは紅音がてきぱきと進めてくれた。
「あとは服とかかしら。化粧品とかもいるわよね。」
化粧、と言われて和泉の脳裏に浮かぶ、真っ白な肌と赤い紅、そして黒い歯。
だがそのビジョンはすぐに掻き消えた。化粧品を売っているお店では、かわいらしい顔をした女性がカメラ目線でうつったポップが飾られている。
かわいいやかっこいいなど、雰囲気の差はあれど、元の顔の造形がわからなくなるほどの化粧ではない。ほんのり肌つやがよくなったり、目の周りがカラフルになったりしているくらいだ。紅は…赤から桃色、オレンジなど多様だ。
「いい、化粧は…必要ない。」
「あら、そうなの?いくらかわいくってもスキンケアしないと、肌トラブルが後になって押し寄せてくるわよ。」
紅音のスキンケアだのなんだのがいまいちよくわからないものの、和泉にはあまり必要性を感じなかった。服は、さすがに着ないと困るが、顔に色を塗る必要など感じないのだ。もちろん費用がかかることもわかっている。必要であると感じたら、そのときまた買いにこればいいと思った。
「じゃあ、あとはインナーね。陽と世羅、ちょっと外してくれない?」
「あ?なんで」
「なによ、女のコの下着店入りたい訳?」
「ちげえけど。…そいつ苛めんなよ、紅音」
「あたしがそんな性悪に見えるの?ひど。
ま、オンナ同士の話はするかもしれないけど。だあいじょうぶ、そんな時間のかかることでもないから。」
結局ほとんど紅音が押し切る形で、陽、世羅と離れて2人きりとなった。緊張しないと言えば嘘になる。紅音が和泉を快く思っていないことは分かっているからだ。
「で?あなた、一体何が出来るの?」
きた。
「陽はね、陰陽連の討伐部の中でも期待のエースなの。どんな妖怪だって倒してきたんだから。そんな彼と一緒にチーム組みたい陰陽師だっていっぱいいるのよ、でも彼は全部断ってきたの。
小さい頃から一緒だった私でも駄目だって。理由は……わたしがまだまだ弱いからだわ、きっと。
なのになぜあなたが?そんなに強いの?」
世羅が言っていた、自分たちは陰陽連の中でもかなり強いのだと。疑っていた訳では無いが、紅音がこうまで言うのだ。彼らは本当に強く、それは自他ともに認めるほどの力なのだ。
とはいえ、紅音の質問に素直に答えていいのか悩む。自分の存在が秘匿事項であるからどこまでいっていいものか。紅音の父親が陰陽連の幹部なのだから必然と耳に入るだろうが、それでも勝手にべらべら話すのは気が引けるのである。
「なんとか言いなさいよ」
気が引けている和泉のことなど構いもせず紅音は詰め寄った。
「白斗さんからの、指示だから。
陰陽師はみんな、あの人に従うんでしょう?私も、お世話になるって決まったから、彼の言葉に従うだけだよ。
でも、迷惑かけたくはないから、強く…なるつもり」
「そんなすぐ、強くなんてなれないわよ」
「じゃあ、教えて。
紅音さんも、強いんだよね。私も強くなりたい。陽や世羅に迷惑かけないように、せめて自分の身くらいは自分で守れるようにしたいから」
「呆れた…あなた、それであたしと2人っきりになるの了承したわけ?」
紅音もわかっていた。自分の向けるまなざしが好意的でないと、和泉が気づいていること。にもかかわらず、二人っきりになることを和泉は了承した。まさか紅音に教えを乞おうと思っているとは想定外だった。
「そうだよ、それにもっと紅音さんのこと知ろうと思って。
陰陽連にはいろんな人がいるって聞いたから、いろいろ知りたいの。」
「じゃあ、協力してよ。
わかるでしょ?あたしは陽が好きなの。ずっと前からあたしのなのよ。だからあなたも力貸しなさいよ。」
「…それはできない。
あなたの言う好きは…どうも私の知ってる好きと違うから。」
「誰かを自分の所有物みたいにすることに、協力はできない」
「あ、そう。交渉決裂ね。残念。
じゃああたしはあなたと話すことなんかないわ。早く選んでちょうだい。」
紅音は見るからに不機嫌な顔になり、適当につかんだであろうインナー類を和泉に渡し、試着室へ押し込んだ。
怒らせてしまったようだが、それでも【ずっと前から自分のものである】という発言は、どうにも受け入れがたいものだった。心臓のあたりがキリキリと痛む。
陽は、そんな関係望んでいないのだ。
一応試着はするものの、もはやどれがいいかなど、どうでもよかった。
着てないものが何着かあるものの、試着室から出たら紅音の姿はなかった。なんとなく、紅音の気配がなかったので想定はしていたけれど。
先に陽のところへ戻ったのかと思った、その矢先だ。
、、、ざぁ
目の前にぽつんと落ちている黒い、塊。それが四方八方に無造作に伸びる。
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