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第ニ章 水天彷彿~すいてんほうふつ~
第九話
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そんな世羅が、完全に真っ暗になったビルに入っていく。
真っ暗とはいえ、随所に見える非常口の緑の光や、火災報知器の赤い光、自動販売機の白い光だったりがそこかしこでついてはいるから、完全な闇ではない。
しかし、夕方にはいたビル入り口の警備員もおらず、待機所にも人の気配はない。人っ子一人いない状態の大きな建造物は、不気味という他なかった。
そんな不気味なフロアを、世羅はヒールの音を響かせながら悠々と歩く。こんな状況でなければ普通のOLに見える。
それを見ている陽と和泉。実態は世羅の後ろには無い。陽の作った式紙…小さな人形の紙が世羅の後ろをふよふよとついていく。この人形は、陽が視界をリンクできるらしい。
「その札って…なんでもできるんだね」
「そうでもねえよ。
コレは、『眼』の役割をもたせたやつだからな。索敵とか、探索向けに作った簡易的な式神。簡単な動きならできるけど、逆を言えば簡単なことしかできねえ。オレの霊力が載ってるから、バレる時はバレるしな。
いつも使ってるコッチの色ついたやつは、呪符。自発的な動きはしない、簡単に言えば変換器ってとこかな。霊力を対応する五行の力に変えられる。」
五行…と和泉が言葉を反芻したのを聞いて、陽は続けた。
「五行思想って言葉くらい聞いたことあるだろ。
万物は木火土金水、五行の事象で構成される、互いに影響しあい、相克する。火の行、水の行っていた感じでそれぞれを行で示す。
どんな人間にも木火土金水、どれかの行に適正がある。どれがどのくらい使えるかは本当に千差万別だけどな。
苦手な行は札の消費が激しいからあんま使いたくねえ。
だから基本的には複数で行動することが多いな」
「でも、陽は…色々、使ってたよね。」
「使えるようにしたから、な」
その言い方で、普通は使えないことが伝わってくる。きっと並ではない努力を重ねであろうことは容易く想像出来る。それこそ努力と呼ぶには生易しいほどの。
「じゃあ、世羅は?世羅は、人間じゃないけど、行は使えるの?」
「妖は人間とは別だ、人間の霊力と妖の妖力は質が違うからな。もともと持ってる力が人間のとは比にならねえから使う理由はねえな。
お前のことがよくわかんねえって言ったのもそれと同じだ。お前が使ってる力はオレら人間と同じ霊力だ。けど、お前は人間と言い切れねえ。
陰陽連は、歴史だけは長ったるい組織だ。お前の手がかりも何かしらあるだろうぜ。そんな焦んなよ。」
和泉は、陽が世羅にあまり余計なことを喋るなと釘を刺していたことを思い出す。何故か今、けっこういろいろ話してくれている。そのうえ、これはたぶん励ましてもくれているんだろうと思い至り、言葉が足らない上にあまりに不器用すぎないかと、少し可笑しくなる。
少し、心が軽くなった気がした。
*****
一方。
世羅はオーナーから聞いていた、女性が行方不明になったと思われる現場を順に見て行く。どこも特に異常は見当たらない。当然、階段の踊り場やエレベータの中など手洗い場以外は水の気配すら感じない。最後、ほぼ最上階に近いフロアの手洗い場までひととおり見てしまった。一旦降りようとエレベーターへと向かうために長い廊下を歩いていた。当然誰もいないし、気配も感じない。はずだった。
世羅の背後に、帰ったはずの警備員がにこにこと笑顔で立っていることに、気づく前までは。
背後に立っていた警備員の男。その顔がどろりと歪んで溶ける。世羅が距離を取るより先に、世羅のそばについていた陽の式神に黒い水が当てられ溶けて消える。何も伝えられなかったものの、式神が急に消えれば当然陽は気づくはずだ。当然場所もわかっている。焦るような状況ではない。
「なるほど、君が元凶か。警備員の格好をして、獲物を見極める。とっても合理的だ。」
もはや警備員の姿などどこにもなかった。どろどろとうねる黒い水の塊。朝、話を聞いたあの男性が見たのはこれだと確信できる。
離れた位置で身をひそめていた和泉の姿めがけて黒い水が勢いそのままたたみかける。しかしそれはまるで蜃気楼のように掻き消えた。黒い水がばしゃばしゃと音を立てて空を切る。
「悪いね、私が女じゃないことくらい、バレると思ってるからさ。お前の狙いはどうせ和泉ちゃんなんだろう。」
世羅の離れた位置にいた和泉の姿をしていたソレは、世羅の作り出した幻だった。黒い水はそのまま一か所に収束し、再び塊となってうねる。
「そんなに女の人がいいんなら、持っていきなよ。まあ、触れたらの話だけど。」
世羅が両腕を広げる。ずらりとならび、黒い水の塊を中心に取り囲む女性たちは、すべて世羅がつくりだしたものだ。全員が手をかざし、まるで獲物をいたぶるかのように炎を文字通り集中砲火で浴びせる。
黒い水の塊が苦しそうにうねり小さくなる。だが、塊は消えることなく、一人の女性の姿に収束する。それは白銀の長い髪、深い紅の瞳の女性。
「凛…」
世羅がその名を呼んだ。その声色は、敵に対して向けられるものではなかったが、それを聞いていたものはだれもいない。黒い水から成った白銀の髪の女性は、世羅の放つ炎が一瞬止まった時を見逃さなかった。
術者が止まれば、幻も止まる。隙としては、十分すぎる時間だったのだ。
「つ か ま え た」
*****
1階、ビルの入り口外。
待機していた陽と和泉は、世羅についていた式神が消された気配を察知して中へ入る。けれど二人は、世羅のいる上の階へ上がることはできなかった。
ビルの窓ガラスから黒い水がどろりと伸びて、和泉の腕と足を捕らえる。まるで待ち構えていたかのような速さで、避けることはできなかった。
間一髪、視界に水が見えたその一瞬、考えるより先に陽が札から縄のようなものを出して、和泉をひいたことで、和泉が成すすべなく引き込まれるのだけは阻止する。
陽が出したのは縄ではなく、植物の蔓だった。ガラスから延びる水と陽の力が拮抗してその場に停滞する。
(詠唱が間に合わなかった、弱い…!)
詠唱を行い、呪符を使うことで術として完成させるのが陰陽師である。咄嗟のことで無詠唱だったが故に、その強度は劣る。逆に、無詠唱で蔓を顕現できたのは陽の力がそれだけ強いことの現れでもある。が、このままでは和泉は力負けして引きずり込まれてしまう。
蔓を手の甲に巻き付け、そのまま和泉を引き寄せようと黒い水を、斬ろうと伸ばした陽の手。
「おっと動くなよ人間。貴様にもあの女のフリした妖にも興味はない。」
窓ガラスからさらにぼたぼたと黒い水が出てくる。出てきた水が収束し塊となってうねると同時に、悪意のある言葉を放つ。
黒い水が出てきたガラスは、まるでスクリーンのようにぼんやりと景色が浮かんでくる。
まっくらな世界の中に点在する大きな姿見。その鏡面の中には女性がいる。1つの姿見に一人ずつ。スーツ姿だったり、ラフな格好だったり、清掃員の姿だったり様々だが皆、人間の女性だ。人間が、鏡の中に閉じ込められている。そんなおぞましい光景の中に一人。
「世…羅!?」
声を漏らしたのは和泉で、陽は歯噛みした。ほかの女性と同様に世羅の意識はない。先ほど式神が消えた気配の後、鏡に閉じ込められたのだと想像できる。あの鏡の中から、外へ連れ出さなければ。
だが、鏡をどうにかしたくてもそれはガラスの世界の向こう。そして今その世界へ和泉が引きずり込まれようとしている。陽は動けなかった。
「おや、ものわかりがいい。そのまま踵を返して帰るか、ここで死ね。人間。」
「誰が帰るか、お前こそ全部返して消えろ。」
「陽…!私、なら、あいつを、内側から消せるかもしれない!」
「けど…!」
「陽だって何か策があるんでしょ。さっき下調べしてた時いろいろ仕掛けたの、見てたよ…!
大丈夫、こいつ、私が狙いってことはすぐ殺されたりしない。鏡の中の人たちだって生きてる。みんな連れて、世羅と一緒に絶対戻るから。」
陽は少しためらいながらも、和泉をつないでいた蔓を放す。ガラスの表面は水のようにうねり、和泉をそのまま飲み込んでいった。ガラスは何事もなかったかのように、夜の闇を反射する。
(ビル内で人が消えているのなら、ビル全域があいつのテリトリーだと考えていい。いくら式神の気配が消されたとはいえ、馬鹿正直に入ったのは、さすがにマズったな。)
心の内で叱咤している陽の目、しかし諦めも焦燥も混じってはいなかった。
真っ暗とはいえ、随所に見える非常口の緑の光や、火災報知器の赤い光、自動販売機の白い光だったりがそこかしこでついてはいるから、完全な闇ではない。
しかし、夕方にはいたビル入り口の警備員もおらず、待機所にも人の気配はない。人っ子一人いない状態の大きな建造物は、不気味という他なかった。
そんな不気味なフロアを、世羅はヒールの音を響かせながら悠々と歩く。こんな状況でなければ普通のOLに見える。
それを見ている陽と和泉。実態は世羅の後ろには無い。陽の作った式紙…小さな人形の紙が世羅の後ろをふよふよとついていく。この人形は、陽が視界をリンクできるらしい。
「その札って…なんでもできるんだね」
「そうでもねえよ。
コレは、『眼』の役割をもたせたやつだからな。索敵とか、探索向けに作った簡易的な式神。簡単な動きならできるけど、逆を言えば簡単なことしかできねえ。オレの霊力が載ってるから、バレる時はバレるしな。
いつも使ってるコッチの色ついたやつは、呪符。自発的な動きはしない、簡単に言えば変換器ってとこかな。霊力を対応する五行の力に変えられる。」
五行…と和泉が言葉を反芻したのを聞いて、陽は続けた。
「五行思想って言葉くらい聞いたことあるだろ。
万物は木火土金水、五行の事象で構成される、互いに影響しあい、相克する。火の行、水の行っていた感じでそれぞれを行で示す。
どんな人間にも木火土金水、どれかの行に適正がある。どれがどのくらい使えるかは本当に千差万別だけどな。
苦手な行は札の消費が激しいからあんま使いたくねえ。
だから基本的には複数で行動することが多いな」
「でも、陽は…色々、使ってたよね。」
「使えるようにしたから、な」
その言い方で、普通は使えないことが伝わってくる。きっと並ではない努力を重ねであろうことは容易く想像出来る。それこそ努力と呼ぶには生易しいほどの。
「じゃあ、世羅は?世羅は、人間じゃないけど、行は使えるの?」
「妖は人間とは別だ、人間の霊力と妖の妖力は質が違うからな。もともと持ってる力が人間のとは比にならねえから使う理由はねえな。
お前のことがよくわかんねえって言ったのもそれと同じだ。お前が使ってる力はオレら人間と同じ霊力だ。けど、お前は人間と言い切れねえ。
陰陽連は、歴史だけは長ったるい組織だ。お前の手がかりも何かしらあるだろうぜ。そんな焦んなよ。」
和泉は、陽が世羅にあまり余計なことを喋るなと釘を刺していたことを思い出す。何故か今、けっこういろいろ話してくれている。そのうえ、これはたぶん励ましてもくれているんだろうと思い至り、言葉が足らない上にあまりに不器用すぎないかと、少し可笑しくなる。
少し、心が軽くなった気がした。
*****
一方。
世羅はオーナーから聞いていた、女性が行方不明になったと思われる現場を順に見て行く。どこも特に異常は見当たらない。当然、階段の踊り場やエレベータの中など手洗い場以外は水の気配すら感じない。最後、ほぼ最上階に近いフロアの手洗い場までひととおり見てしまった。一旦降りようとエレベーターへと向かうために長い廊下を歩いていた。当然誰もいないし、気配も感じない。はずだった。
世羅の背後に、帰ったはずの警備員がにこにこと笑顔で立っていることに、気づく前までは。
背後に立っていた警備員の男。その顔がどろりと歪んで溶ける。世羅が距離を取るより先に、世羅のそばについていた陽の式神に黒い水が当てられ溶けて消える。何も伝えられなかったものの、式神が急に消えれば当然陽は気づくはずだ。当然場所もわかっている。焦るような状況ではない。
「なるほど、君が元凶か。警備員の格好をして、獲物を見極める。とっても合理的だ。」
もはや警備員の姿などどこにもなかった。どろどろとうねる黒い水の塊。朝、話を聞いたあの男性が見たのはこれだと確信できる。
離れた位置で身をひそめていた和泉の姿めがけて黒い水が勢いそのままたたみかける。しかしそれはまるで蜃気楼のように掻き消えた。黒い水がばしゃばしゃと音を立てて空を切る。
「悪いね、私が女じゃないことくらい、バレると思ってるからさ。お前の狙いはどうせ和泉ちゃんなんだろう。」
世羅の離れた位置にいた和泉の姿をしていたソレは、世羅の作り出した幻だった。黒い水はそのまま一か所に収束し、再び塊となってうねる。
「そんなに女の人がいいんなら、持っていきなよ。まあ、触れたらの話だけど。」
世羅が両腕を広げる。ずらりとならび、黒い水の塊を中心に取り囲む女性たちは、すべて世羅がつくりだしたものだ。全員が手をかざし、まるで獲物をいたぶるかのように炎を文字通り集中砲火で浴びせる。
黒い水の塊が苦しそうにうねり小さくなる。だが、塊は消えることなく、一人の女性の姿に収束する。それは白銀の長い髪、深い紅の瞳の女性。
「凛…」
世羅がその名を呼んだ。その声色は、敵に対して向けられるものではなかったが、それを聞いていたものはだれもいない。黒い水から成った白銀の髪の女性は、世羅の放つ炎が一瞬止まった時を見逃さなかった。
術者が止まれば、幻も止まる。隙としては、十分すぎる時間だったのだ。
「つ か ま え た」
*****
1階、ビルの入り口外。
待機していた陽と和泉は、世羅についていた式神が消された気配を察知して中へ入る。けれど二人は、世羅のいる上の階へ上がることはできなかった。
ビルの窓ガラスから黒い水がどろりと伸びて、和泉の腕と足を捕らえる。まるで待ち構えていたかのような速さで、避けることはできなかった。
間一髪、視界に水が見えたその一瞬、考えるより先に陽が札から縄のようなものを出して、和泉をひいたことで、和泉が成すすべなく引き込まれるのだけは阻止する。
陽が出したのは縄ではなく、植物の蔓だった。ガラスから延びる水と陽の力が拮抗してその場に停滞する。
(詠唱が間に合わなかった、弱い…!)
詠唱を行い、呪符を使うことで術として完成させるのが陰陽師である。咄嗟のことで無詠唱だったが故に、その強度は劣る。逆に、無詠唱で蔓を顕現できたのは陽の力がそれだけ強いことの現れでもある。が、このままでは和泉は力負けして引きずり込まれてしまう。
蔓を手の甲に巻き付け、そのまま和泉を引き寄せようと黒い水を、斬ろうと伸ばした陽の手。
「おっと動くなよ人間。貴様にもあの女のフリした妖にも興味はない。」
窓ガラスからさらにぼたぼたと黒い水が出てくる。出てきた水が収束し塊となってうねると同時に、悪意のある言葉を放つ。
黒い水が出てきたガラスは、まるでスクリーンのようにぼんやりと景色が浮かんでくる。
まっくらな世界の中に点在する大きな姿見。その鏡面の中には女性がいる。1つの姿見に一人ずつ。スーツ姿だったり、ラフな格好だったり、清掃員の姿だったり様々だが皆、人間の女性だ。人間が、鏡の中に閉じ込められている。そんなおぞましい光景の中に一人。
「世…羅!?」
声を漏らしたのは和泉で、陽は歯噛みした。ほかの女性と同様に世羅の意識はない。先ほど式神が消えた気配の後、鏡に閉じ込められたのだと想像できる。あの鏡の中から、外へ連れ出さなければ。
だが、鏡をどうにかしたくてもそれはガラスの世界の向こう。そして今その世界へ和泉が引きずり込まれようとしている。陽は動けなかった。
「おや、ものわかりがいい。そのまま踵を返して帰るか、ここで死ね。人間。」
「誰が帰るか、お前こそ全部返して消えろ。」
「陽…!私、なら、あいつを、内側から消せるかもしれない!」
「けど…!」
「陽だって何か策があるんでしょ。さっき下調べしてた時いろいろ仕掛けたの、見てたよ…!
大丈夫、こいつ、私が狙いってことはすぐ殺されたりしない。鏡の中の人たちだって生きてる。みんな連れて、世羅と一緒に絶対戻るから。」
陽は少しためらいながらも、和泉をつないでいた蔓を放す。ガラスの表面は水のようにうねり、和泉をそのまま飲み込んでいった。ガラスは何事もなかったかのように、夜の闇を反射する。
(ビル内で人が消えているのなら、ビル全域があいつのテリトリーだと考えていい。いくら式神の気配が消されたとはいえ、馬鹿正直に入ったのは、さすがにマズったな。)
心の内で叱咤している陽の目、しかし諦めも焦燥も混じってはいなかった。
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